解説
「クイックシルバー」の名で呼ばれるヒーロー。
ミュータントのヴィラン・マグニートーの息子であり、スカーレット・ウィッチとは双子の姉弟である。
高速移動能力を持つミュータント。
実写映画では、20世紀FOX製作「X-MEN」シリーズに登場するクイックシルバーと、ディズニー製作「MCU」に登場するクイックシルバーがおり、ピエトロ・マキシモフなのは後者のみ。
前者はピーター・マキシモフ。
映画
演:アーロン・テイラー=ジョンソン 吹き替え:小松史法
ワンダ・マキシモフの双子の姉弟という設定は変わらないが、MCUではミュータントが存在しないため、ヒドラの人体実験で超能力を得た設定になっている。また、マグニートの息子でもなく、ソコヴィアという架空の国で暮らしていた一般人の息子である。
超高速移動能力を持ち、高速移動中はウルトロンの配下のロボット(ウルトロン・セントリー)を一撃で粉砕できる。
口癖は「見えなかった?(You didn't see that coming?)」。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
エンドクレジット後に登場。ヒドラの研究施設の独房で高速移動を繰り返していた。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
本格登場にして実質最後の登場。
ヒドラ施設を襲撃したアベンジャーズを独断で迎撃するが、ヒドラ側が劣勢になりそのままワンダと共に逃亡した。
かつてソコヴィアで内戦が起こっていた時期に自宅近くにミサイルが撃ち込まれて両親が死亡、次いで2発目がリビングに落ち、不発弾だったため死は免れたものの、ミサイルに描かれた製造元がトニー・スタークが経営するスターク・インダストリーズだったため、トニー・スタークを憎み、彼が所属するアベンジャーズも敵視するようになる。
逃亡先でウルトロンと出会い、アベンジャーズを倒すという目的が合致したため共闘。
ウルトロンの新ボディの材料となるヴィブラニウムを確保するため、南アフリカ沖でユリシーズ・クロウを訪ねた際にアベンジャーズと交戦。高速移動能力で翻弄する。
ウルトロンのボディを作るため彼と香港に同行したが、ワンダがウルトロンの真の目的が人類絶滅であることを見抜いたため、離反。ワンダと共にアベンジャーズと共闘することになる。
故郷ソコヴィアでの最終決戦では、多くのウルトロン・セントリーを破壊し活躍するも、ウルトロンが奪った戦闘機の銃撃からクリント・バートンらを守るために被弾して死亡する。
戦いが終わった後、クリントは新たに生まれた息子に「ピエトロ」の名をつけた。
『ワンダヴィジョン』
第5話にてワンダが住むウェストビューの自宅に突然訪れる。
だが、その姿はかつてと同一ではなく、エヴァン・ピーターズ演じる映画「X-MEN」シリーズのピーター・マキシモフ(吹替もピーターズを担当した吉野裕行)だった。
しかし、ワンダには違和感を持たれつつも弟として認識され、ワンダの息子たち(ビリー・マキシモフ、トミー・マキシモフ)ともすぐに打ち解け、シットコムによくいる「子どもとバカ騒ぎする、ちょい悪おじさん」として振る舞う。
その一方で、自らが一度死んだことは自覚しているような言動をしており、ワンダを煙に巻く。
その正体は、ピエトロとも、「X-MEN」のピーターとも関係のない、ウェストビューの住人であるラルフ・ボーナーであり、ヴィランのアガサ・ハークネスの刺客だった。アガサのネックレスによって強い洗脳をされており、彼女の目的のために監視の役割を与えられていた。
余談
MCUでピエトロを演じたテイラー=ジョンソンは、ワンダを演じたエリザベス・オルセンと、2014年公開の『GODZILLA』において夫婦役で共演している(吹き替えも小松史法が担当していた)。
また、テイラーはソニーズ・スパイダーマン・ユニバースの作品『クレイヴン・ザ・ハンター』で、主人公のセルゲイ・クラヴィノフを演じることが決まっている。