解説
MARVELコミックを基にした作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース」に含まれる連続ドラマ。
全9話で、2021年1月~3月にディズニープラスで独占配信された。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』で蘇ったワンダ・マキシモフ / スカーレット・ウィッチと、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で死んだヴィジョンの2人が、往年のシットコム(シチュエーションコメディ)ドラマのような世界で暮らす中で、段々と違和感を感じていく…という、今までのMCUとは一線を画す内容。
前情報では上記の内容しか提示されておらず、視聴者は、これが一体どういうドラマなのか、なぜヴィジョンは生きているのか、なぜシットコムのような演出なのか、そもそもこれは実際にMCUの世界で起きていることなのか…といった疑問を抱き、徐々に解き明かされていく答えと、新たに提示される謎をもとに考察をし続けることになる。
更に前情報でワンダとヴィジョンだけでなく、『マイティ・ソー』シリーズのダーシー・ルイス、『アントマン&ワスプ』のジミー・ウー、『キャプテン・マーベル』の(1995年当時の11歳から成長した姿で)モニカ・ランボーが登場することが告知されていた。
この3人は過去のMCU作品においてワンダやヴィジョンとは会っておらず、また立場的にも関係しそうにないため、どのように関わってくるのかも考察の対象となった。
あらすじ
ワンダ・マキシモフとヴィジョンの二人は、新婚ほやほやの夫婦。
二人はアメリカの片田舎・ウェストビューという街に引っ越してきて、新たな生活を始める。
だが、二人の生活は平凡なはずがない。
なにしろ、ワンダは超能力者、ヴィジョンはアンドロイドなのだから。
ウェストビューの商社に勤めるヴィジョンは、上司のアーサー・ハートとその妻を自宅へ招待することになる。慌てて準備をしつつも、何とか体裁を整えたワンダとヴィジョンだったが、アーサーが二人に疑問をぶつけ、二人が答えに窮したとたん、アーサーが苦しみだす。
苦しむアーサー、戸惑う二人、そして笑顔で「やめて」と繰り返すアーサーの妻。
ヴィジョンがシンセゾイドとしての力でアーサーを救うと、ハート夫妻は何事もなかったかのように急に帰って行った。
アーサーに何が起こったのか。なぜ妻は奇妙な言動をしたのか。
謎を残しつつ、物語はエンディングを迎え――
その様子=テレビドラマを、いずこかに置かれたテレビで、誰かが見ていた。
キャラクター
- ビリー・マキシモフ
- トミー・マキシモフ
- ピエトロ・マキシモフ / クイックシルバー
- アーサー・ハート
- ハート夫人
- ハーブ
- ノーム
- フィル・ジョーンズ
- ドッティ・ジョーンズ
- ベヴァリー
- スタン・ニールセン
- ニールセン夫人
余談
「ワンダヴィジョン」のタイトルは「ワンダとヴィジョン」の他に、「ワンダによるテレビジョン」「ワンダの理想(ヴィジョン)」という意味があると思われる。
なお、MCUでヴィジョンの名付け親となったウルトロンは、「理想」という意味で「ヴィジョン」と呼んだ。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でアーロン・テイラー=ジョンソンが演じたピエトロを、本作では20世紀FOXによるX-MENの実写シリーズで彼に相当するピーター・マキシモフを演じたエヴァン・ピーターズが演じたことに、多くのファンが反応した。
フェイズ4以降のMCUはマルチバース(多元宇宙)が題材として取り入れられるとされており、またディズニーがFOXを買収したことで、映画『X−MEN』シリーズがMCUに吸収されるまたはマルチバースの1つとなるのではないか、今作のピエトロは並行世界から来たのではないかという考察がなされていた。