コミックに登場するヒーローチームについては→ディフェンダーズを参照。
解説
作品としては、2017年に配信されたテレビドラマシリーズを指す。
MARVELコミックのキャラクターを基にNetflixで製作・配信されたドラマシリーズ『デアデビル』『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』の主人公4人が集結したアクションドラマ。
また広義では本作と、登場するヒーローたちの単独シリーズ、さらに同じくNetflix製作のドラマ『パニッシャー』を総称して「(ザ・)ディフェンダーズ(シリーズ)」と呼ぶこともある。
ディズニープラスで再配信された際は「ザ・ディフェンダーズ・サーガ」と称されている他、マーベル・テレビジョンの製作陣からは「マーベルナイツ」とも呼ばれている。
なおチーム名としては、劇中でメンバーが名乗っているわけではないので注意。
シリーズ一覧
すべて全話一挙配信。時系列もこの配信順と概ね一致している。
タイトル | 話数 | 配信日 | ||
---|---|---|---|---|
デアデビル | シーズン1 | 13 | 2015年4月10日 | |
ジェシカ・ジョーンズ | シーズン1 | 13 | 2015年11月20日 | |
デアデビル | シーズン2 | 13 | 2016年3月18日 | |
ルーク・ケイジ | シーズン1 | 13 | 2016年9月30日 | |
アイアン・フィスト | シーズン1 | 13 | 2017年3月17日 | |
ザ・ディフェンダーズ | 8 | 2017年8月18日 | ||
パニッシャー | シーズン1 | 13 | 2017年11月17日 | |
ジェシカ・ジョーンズ | シーズン2 | 13 | 2018年3月8日 | |
ルーク・ケイジ | シーズン2 | 13 | 2018年6月22日 | |
アイアン・フィスト | シーズン2 | 10 | 2018年9月7日 | |
デアデビル | シーズン3 | 13 | 2018年10月19日 | |
パニッシャー | シーズン2 | 13 | 2019年1月18日 | |
ジェシカ・ジョーンズ | シーズン3 | 13 | 2019年6月14日 |
キャラクター
- マット・マードック / デアデビル
- ジェシカ・ジョーンズ
- ルーク・ケイジ / パワーマン
- ダニー・ランド / アイアン・フィスト
- フランク・キャッスル / パニッシャー
以下、コミックにも登場する場合は相違点のみ主に記載。
デアデビルの関係者
- フォギー・ネルソン
同じく親友で、デアデビルの正体はシーズン1終盤で知った。
- カレン・ペイジ
殺人事件の容疑者となり、マットとフォギーに弁護されたことから、彼らとの友情が始まる。女優にはならず、法律事務所の事務員のあと、ブレティン新聞社の記者となる。
- スティック
同じく師匠。
制作陣は当初千葉真一に役を打診していたらしい。
恋人としてシーズン2に登場。
- ウィルソン・フィスク / キングピン
シリーズ通したメインヴィラン。
- ヴァネッサ・マリアンナ
フィスクの恋人。コミックやアニメ『スパイダーマン:スパイダーバース』では結婚して息子もいるが、旧姓は同じ。
シーズン3に登場。フィスクの下で「偽デアデビル」として暗躍していた射撃・投擲の名手。
- マダム・ガオ
チャイニーズ・マフィア「三合会」を仕切る老婆。『アイアン・フィスト』『ザ・ディフェンダーズ』にも登場。
ジェシカ・ジョーンズの関係者
- ケヴィン・トンプソン / キルグレイヴ
シーズン1におけるメインヴィラン。能力は「催眠」ではなく「洗脳」と微妙に異なる。
ルーク・ケイジの関係者
- レヴァ・コナーズ
亡き妻として回想で登場。
ギャングたち。
- マライア・ディラード・ストークス / ブラックマライア
シーズン1から登場、シーズン2でのメインヴィラン。コーネルのいとこ(コミックでは無関係)。
- ティルダ・ジョンソン
養子に出されたマライアの実娘。自然植物を調合する漢方ショップを営み、ジャマイカ産の薬草「ナイトシェイド」でブッシュマスターに力を与える。
コミックではナイトシェイドと名乗る、フェロモンを分泌するマッドサイエンティスト。キャプテン・アメリカのヴィランで、女性ヴィランチーム「フェミゾンズ」では副リーダーとなっている。
- エルナン・アルバレス
光線を発射するバイザーの代わりにサングラスを着用。
コットンマウスとダイヤモンドバックを仲介し、後にマライアと恋人関係になり、共に悪事を働く。
- ダリウス・ジョーンズ
エルナンの子どもの頃からの親友という設定が追加され、シーズン2での行動が彼に大きく影響する。
アイアン・フィストの関係者
- コリーン・ウイング
メインヒロインとして登場。
- メルセデス・ナイト
ニューヨーク市警の女刑事。『ルーク・ケイジ』で初登場。
『ザ・ディフェンダーズ』で右腕を失うも、『ルーク・ケイジ』シーズン2にてダニーから義手を与えられる(コミックでも同様の流れがあるが、義手はトニー・スターク / アイアンマン製)。
- ダヴォス
コミックではダニーの父ウェンデルの師レイクン・ザ・サンダラーの息子だったが、ダニーの兄弟弟子に変更され、崑崙を守護する役目を放棄してニューヨークに戻ったダニーを連れ戻しに来る。
- ハロルド・ミーチャム
同じくダニーの仇敵だが、家族関係は変更。後述する「ヤミノテ」の構成員でもある。
- マリー・ウォーカー
シーズン2に登場した多重人格の女性。元はデアデビルのヴィランで、ミュータントの設定はオミットされた。
共通
- クレア・テンプル
コミックではルークと特に関係があるが、こちらでは4人の協力者。
ドクター・ストレンジのヒロインの1人「リンダ・カーター」とミックスされている。
『デアデビル』『アイアン・フィスト』でその端緒が描かれ、『ザ・ディフェンダーズ』で本格的に対決した犯罪結社。
コミックにおける「ザ・ハンド」に相当する。
沿革
配信開始
2015年4月、第1弾となる『デアデビル』シーズン1が配信開始。
その後、2015年9月に日本でNetflixのサービスが始まり、同作も同時に配信開始となった。
『ジェシカ・ジョーンズ』シーズン1以降は、全世界同時に配信されていった。
このドラマ群はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)と同じ世界とされており、例えばマリー・ウォーカーは軍人時代に『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の舞台となったソコヴィアでも働いていた、など背景やキャラクターの発言でそれが窺い知れる。
だが本流である映画シリーズのキャラクターが登場するわけではなく、あくまで「アベンジャーズが世界・宇宙のために戦う傍ら、ニューヨークの一部で起こっていた出来事」という、いわばスピンオフとして扱われていた。
Netflixでの製作終了
2018年秋、『デアデビル』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』の続編が作られないことが報じられた。
これは、ディズニーのストリーミングサービス「ディズニープラス」が始まることを受け、マーベル作品のドラマ制作を外部でなくマーベル・スタジオ直下で行なうよう方針が転換したためである。
2018年12月に、『パニッシャー』を除く4作品の製作に関する契約の中に、「(Netflix製作のマーベルドラマのキャラクターは)Netflixでの製作終了後(キャンセル後)、Netflix製作でないドラマシリーズや映画には最低2年間登場できない」という条項があることが報じられた。
仮にディズニープラスがサービス開始されても、早いもので2020年6月、遅いもので2021年6月までは、ディズニー製作の映画・ドラマに登場させられないということになる。
その縛りがなくなった際には登場するかはもちろん、旧来の俳優陣が続投するかもファン界隈から注目されていた。
2019年2月には、『ジェシカ・ジョーンズ』『パニッシャー』の製作が終了することが正式に発表。
ディズニープラスでの再始動
そして『ジェシカ・ジョーンズ』シーズン3の配信から2年半が経った2021年12月、マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギは「もし今後の作品にデアデビルが登場するとしたら、演じるのはチャーリー・コックスです」と明かし、同月15日、英国で先行公開された『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』にチャーリー・コックス演じるマット・マードックが、同日全世界配信されたドラマ『ホークアイ』第5話にてヴィンセント・ドノフリオ演じるキングピンが登場。
2022年2月末、Netflixでの配信が終了。
同月、他のスピンオフと同じくディズニープラスで再配信が始まった(日本では2022年6月29日より配信)。
2022年5月、『デアデビル』新作ドラマ『Born Again』の制作が発表。後日、コックス、ドノフリオの続投も発表された。
しかし、Netflix時代に描かれたバイオレンスなアクションドラマではなく、製作チームを一新し、弁護士としての面を押し出した法廷ドラマをメインにする、Netflix時代の続き(シーズン4)ではなく新たなシーズン1として描く、マットの親友であるフォギーとカレンが登場しない、キングピンの妻ヴァネッサ役を別の俳優にリキャストするなど、不穏な報道が次々となされた。
2022年10月に配信された『シー・ハルク:ザ・アトーニー』では、コックス演じるリデザインされたデアデビルが登場。
しかし、シー・ハルクとのコミカルなベッドシーンがあるなど、旧作ファンからは酷評された。
2023年3月、ジョン・バーンサル演じるパニッシャーが『デアデビル:ボーンアゲイン』に登場することが発表。
旧作のテイスト復活・MCUへの正式な統合
ディズニー傘下のMCUに正式に加わるとあってテイストもファミリー・若年層向けに転換されると言われていたが、2023年夏秋の米俳優・脚本家同時ストで製作が一時停止したことを機に、脚本家・監督チームが全員解雇し、Netflix版『パニッシャー』の脚本家をショーランナーに起用した。
2024年1月、デアデビルとキングピンが登場したドラマ『エコー』の配信と同時に、本シリーズがメインの時系列に加わった。
程なくして、エルデン・ヘンソン演じるフォギーとデボラ・アン・ウォール演じるカレン、シーズン3のヴィラン・ブルズアイの再登場、ヴァネッサ役がアイェレット・ゾラーへ戻されるなど、旧時代を復活させる要素が次々に報道。
今のファン界隈では、『Born Again』はNetflix版の正当な続編(いわば「シーズン4」)となるだろうという予想が優勢になっている。
『デアデビル』以外では、ジェシカ役のクリステン・リッター(2024年1月)やダニー役のフィン・ジョーンズ(2024年4月)が、それぞれ意味深な投稿をしている。
共通出演者
本シリーズは当初MCUとの積極的な絡みがなかったためか、本作の出演者がMCUメイン作品に別役で再出演するという出来事が複数起こっている。
ブラックマライアを演じたアルフレ・ウッダードは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でミリアム・シャープを担当。コットンマウスを演じたマハーシャラ・アリは『ブレイド』で主演を務めることが発表されている。
またコリーン・ウイングを演じたジェシカ・ヘンウィックは『マトリックスレザレクションズ』に出るか『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に出るかの決断を迫られ、『シャン・チー』に出たらコリーンを演じられなくなるという理由で、『マトリックス』を選んだと明かしている。