概要
MARVELコミックのキャラクターで、人間とヴァンパイアの混血(ダンピール)のため日光の下を歩けることから「デイ・ウォーカー」と恐れられるヴァンパイアハンター。
1973年4月のホラー誌『The Tomb of Dracula #10』で初登場以降、ダークヒーローとして活躍している。
人物
本名:エリック・ブルックス(Eric Brooks)。
売春婦の母タラが妊娠中に吸血鬼に襲われたために、吸血鬼と人間の特質を兼ね備えたハーフとして誕生。9歳の時に吸血鬼たちに襲われていたところを助けた老人、ジャマル・アファリは実はヴァンパイアハンターで、彼から吸血鬼に関するあらゆる知識、ナイフや短剣の技術、様々なマーシャルアーツを学んだ。
成長した現在ではハンターとして悪の吸血鬼たちと戦っている。吸血鬼から受け継いだ優れた身体能力を持ち、なおかつ日光の下でも活動できる点が強味。反面、たびたび吸血衝動に苛まれ苦悩することになる。
ナイフ及び剣の扱いが得意な事から「ブレイド」のあだ名がついた。また小さめの杭を多数装備し、それらを用いて吸血鬼に止めを刺している。
ちなみにトランペットの腕前はプロ並み。
登場初期はトレンチコート姿で、木杭をいくつも差したベルトを肩にかけていた(参照①、②)が、2000年代以降は単独映画版のようなスタイリッシュな姿へと変わっていった。
関係者
協力者
- スティック
デアデビルやエレクトラ、ウルヴァリンの師でもある盲目の忍者マスター。彼からも体術を学んだ。
- グローリー・アナ
活動初期に知り合った若いハンター集団の1人で、リーダーのガールフレンド。
互いに惹かれあったが、彼らが吸血鬼に倒されたことは自身に大きな影響を及ぼしている。
- クインシー・ハーカー
- レイチェル・ヴァン・ヘルシング
吸血鬼のイメージを世界に広めた小説『ドラキュラ』の主人公ジョナサン・ハーカーの息子と、同作でドラキュラと戦ったアブラハム・ヴァン・ヘルシングの孫娘。
同じハンターとして初期に協力した。
ご存知MARVEL最高峰の魔術師。
対オカルトの戦力として彼に勧誘され、ヒーローチーム「ナイトストーカーズ」や「ミッドナイト・サンズ」に在籍した。
- マイケル・モービウス / モービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイア
後天的な吸血鬼の彼とは他のヴァンパイアより関係性が複雑。
知り合ってしばらく後に彼に噛まれた事で体質が変化、日光への完全な耐性の他、吸血鬼の持つ超人的な力、スタミナ、スピード、敏捷性、超感覚、そしてあらゆる異物(化学物質・ウイルス)を攻撃する急速な治癒因子を身に付ける。
「デイ・ウォーカー」を名乗るようになったのはこの時から。
その他、Dr.ドゥームの依頼でタイムトラベルに挑んだり、スパイダーマンやゴーストライダーなどと共闘したりと、他のヒーローやヴィランたちともそれなりに共演している。
近年では『Secret Empire』事件で閉じ込められたマンハッタン内部の吸血鬼を殲滅したり、『War of the Realms』ではダークエルフの支配者マレキスとも戦っている。
ヴィラン
登場するヴァンパイアは一般的な伝承と似ており、闇に紛れて人間を襲い生き血をすすり、ヴァンパイア化させて仲間を増やしている。
- ディーコン・フロスト
医師を装って妊娠中の母を襲った吸血鬼、つまり親の仇。
成長後に私立探偵の吸血鬼ハンニバル・キングの協力もあって、探し出し復讐を果たした。
- ドラキュラ
小説『ドラキュラ』に登場する吸血鬼その人。
育ての親アファリを殺したりと、自身にとっても宿敵の1人である。
各メディア展開
実写
どちらも作品としては⇒「ブレイド(映画)」を参照。
2000年前後に製作された全3作+ドラマシリーズ。
吹替:菅原正志(ソフト版)、大塚明夫(テレビ東京版)、???(???)
出自はコミックと同じで、初老の武器商人ウィスラーを協力者にヴァンパイアハンターとして活動しつつ母の仇を探していた。
第1作では古の血の神「マグラ」を復活させ人間の支配を目論むフロストと、第2作ではヴァンパイアの精鋭「ブラッドパック」を率いて変異した新種「リーパーズ」と、第3作では人間のハンターチーム「ナイトストーカーズ」と協力して復活したヴァンパイアの始祖ドレイクと、それぞれ死闘を繰り広げた。
ドラマでは演者がカーク・ジョーンズに交代(吹き替えは江川央生)。
- MCU版
演:マハーシャラ・アリ / 吹替:諏訪部順一
『エターナルズ』のポストクレジットにて初登場(声のみ)。
突如現れた巨大な化け物にガールフレンドのセルシを攫われたデイン・ウィットマンが、古い箱から剣を取り出そうとしたところに忠告する声として現われた。
アニメ
CV:大塚明夫
2011年7月より放送。『アイアンマン』『X-MEN』と世界観を共有している。
原語版:テリー・クルーズ / 日本語版:不明
シーズン2第46話『ブレイド』および第47話『ハウリング・コマンドーズ』に登場。
ハウリング・コマンドーズの面々とともに宿敵ドラキュラと対峙した。
CV:安元洋貴
第43話『ブレイドの非情な決断』にて登場。
関連タグ
ブラックパンサー:黒人のMARVELヒーロー繋がり。
ジュビリー:MARVELヒーロー。2015年の時点で吸血鬼化してるものの、うまくやっている模様。
モービウス:吸血鬼のMARVELヴィラン。
レイン(『ブラッドレイン』):人間とヴァンパイアの混血であるヴァンパイアハンター繋がり。
以下、ネタバレ注意!!
演者:ウェズリー・スナイプス 吹替:小山剛志
MCU作品『デッドプール&ウルヴァリン』でウェズリー演じるブレイドが再登場。
事前情報は一切無かったので恐らく今作最大のサプライズだろう。
ブレイドシリーズから数十年経ったからかところどころ白髪が生えている。
また、他の男性陣と比べると小柄に見えるが、これでもウェズリーの身長は175cmもあり、デッドプール役のライアン・レイノルズとウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンは共に188cmで、ガンビット役のチャニング・テイタムは185cmもあり、他が高すぎるのである。
因みにエレクトラ役のジェニファー・ガーナーは173cmで、一番低いX-23役のダフネ・キーンでも160cmもある。
今作では虚無空間で仲間のエレクトラ、ガンビット、X-23と共にカサンドラ・ノヴァと敵対するレジスタンスとして活動している。
なぜ虚無空間にいたのかと言うとTVAに連行され、抵抗した末に剪定されたらしい。
アジトを訪れたデッドプールとウルヴァリンがカサンドラ・ノヴァのアジトから逃げ延びた事を知り、デッドプールが考案した虚無空間からの脱出作戦に賛同。
デッドプールとウルヴァリンが乗ってきたオデッセイに乗り、後部座席からパニッシャーのロケットランチャーを使って門を破壊し、乗り込んだ。
この時、自ら「ブレイドは俺一人だ。ずっと俺一人だ!」と称し、それを聞いたデッドプールは意味深な視線を視聴者に向けている(これは恐らく製作が難航して未だ撮影されないMCU版ブレイドへの皮肉かと思われる。実際、視聴者の中には「打ち切りになって、本当にブレイドはウェズリーだけになりそう」という声もある)。
カサンドラの手下たちとの戦いではエレクトラ達と共に先陣を切り、お馴染みの手裏剣やマチェットを駆使して、アザゼルやトードと戦い、全盛期に劣らない強さを見せた。
デッドプールとウルヴァリンが虚無からの脱出に成功した頃にはカサンドラの手下たちは全滅、作戦は成功に終わった。
その後の様子は描かれていないが、デッドプールのお願いでハンターB-15によって元の世界へ帰されたと思われる。
デッドプール演じるライアン・レイノルズは『ブレイド3』でハンニバル・キングを演じており、20年越しとなる再共演となった。
なんでもライアン・レイノルズはウェズリー主演のブレイドを「マーベル映画の父」だと称しており、ウィズリーにも『LOGAN』に当たる様な作品を作りたいと述べる程。
また、今回の再演でウェズリーはギネス世界記録「実写版マーベルキャラクターにおける史上最長のキャリア」(25年と340日)と「実写版マーベルキャラクターにおける史上最長のブランク」(19年231日)の更新を果たした。
日本語吹替はソフト版の菅原正志やテレビ東京版の大塚明夫ではなく、新たに小山剛志が担当している。
また、ニュー・ライン・シネマ版の字幕版で書かれた名台詞「クズが神になろうと思い上がるからだ」が、吹替版でもそのまま発言されたので必聴する価値あり。