概要
9つの世界のひとつスヴァルトヘイムの支配者であり、「闇の軍団(ダークエルフ)」の首領。その変身魔法を使い、誰にでも化けることができる。
遥か昔、9つの世界を征服すべく自身の軍団を率いて征服に乗り出すものの、オーディンの父:ボルらの奮戦により軍団は壊滅状態に陥り、失敗に終わった。その後長い間眠りについていたが、現代において復活し、再び侵略を開始する。
コミック版
北欧神話の9つの世界の1つ「スヴァルトアールヴヘイム」の住人であるダークエルフの中でも元々は「猟犬」と呼ばれる魔獣を操るのにたけた部族の出身。
ダークエルフ達が「暴走王クロウ」という暴君に支配されていた時代に戦争で父親・叔父たち・兄弟たち合わせて20人以上を失う。早い話が一族の男性はマレキスのみになってしまったのである。
マレキスの母親は、残った最後の男子であるマレキスのみでも生き延びさせる為に、マレキスを他部族に奴隷として売ってしまう。
しかし、その部族はトロール達に襲撃され、今度はトロールの奴隷となるが、この時、同じくトロールの奴隷となったダークエルフの魔法使いと出会い、その弟子となる。
何とか、トロール達から逃げ出したマレキスとその師だが、マレキスが魔法の修行を終える頃、ダークエルフではあるが善良な平和主義者である師と、過酷な人生のせいで心が歪んでしまったマレキスの関係は決裂し、両者は戦う事になる。
魔法の師を殺したマレキスだったが、他者が邪悪な心を持つ者である事が一目で判るように、師により姿を変える呪いを受ける。この後、マレキスの顔の右半分は、ダークエルフ達の肌に多い暗い青または青紫のままだが、左半分は漆黒に変り、「呪われしマレキス(Malekith the Accursed)」と呼ばれるようになった。
その後、実の母親を「猟犬」達に食わせ、時のダークエルフの女王を倒し国を乗っ取った。たまたま、その時に9つの世界の内、神々の世界であるアスガルドが混乱状態にあった為、他の世界の支配者の過半数から「スヴァルトアールヴヘイムの王」と認められてしまう。
そして、「戦いこそが今の自分を作ったのだから、9つの世界を永遠に戦いの中に置き続けなければならない」という狂った思想に取り憑かれ……。
ある意味で、暴君の治世が更にタチが悪い暴君を生み出したという悪循環の産物。
「ウォー・オブ・ザ・レムルズ」というエピソードでは、9つの世界と隠された10番目の世界「天界(ヘブン)」からヴィラン達を集め、あと一歩の所で10個の世界全てを支配する所までいくが……?
映画(MCU)版
演:クリストファー・エクルストン/吹替:相沢まさき
映画(MCU)版では、シリーズ二作目の『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のヴィランとして登場。インフィニティ・ストーンの一つであるエーテルを狙う。
アズガルドに攻め寄せ、ソー達を窮地に追い込み、スヴァルトヘイムでの戦いも制するが、最後の地球の戦いでは、ソーとジェーン達の連携によって腕をなくしてしまい、最後には自身の本拠地であるスヴァルトヘイムで、自らの戦艦に押し潰されるという末路を辿った。
ちなみにコミック版では逆にマレキスがソーの片腕を斬り落すエピソードが有る。(以降、ソーの片腕は義手となる)
また、顔が半分だけ傷を負うシーンはコミック版の「顔の右半分と左半分の色が違う」事をふまえたものだと思われる。