HeLa細胞については担当項目参照。
概要
アスガルドにおける“死を司る女神”。
ヘラ(Hela)はその表記の一つである。
ちなみにギリシャ神話のほうのヘラの綴りは『Hera』で、こちらもマーベル・コミックスの世界に存在している。
触角のような角が付いた兜と黒を基調としたボディスーツが特徴のヴィラン。
オーディンとは対照的に「戦い以外で死んだ者の魂」を支配する存在であり、彼の権限をも欲して戦いを挑んだ事もある。
全ての死者の支配権を握ろうとしており、それ故に名誉ある死を遂げた者の眠るヴァルハラを支配するオーディンとその眷属を憎んでいる。
映画(MCU)版
演者:ケイト・ブランシェット
吹き替え:天海祐希
『マイティ・ソー バトルロイヤル(原題『Thor: Ragnarok』)』で初登場。
公開された予告編ではソーのムジョルニアを片手でいとも簡単に粉砕するというインパクトのあるシーンが公開された。
普段は艶やかな黒髪だが、戦闘時に髪をかきあげると、原作のような角付き兜に変化する。
これで攻撃を防ぐシーンもある。
武器を無尽蔵に生成する能力を持っており、主に剣をまるでナイフを投げつけるかのように使い、その威力はアスガルドの空中戦艦を瞬時に破壊できるほど。
生成する武器は一つだけではないようで、つるはしを用いて道を拓いたり、斧を作り出し付き人のスカージに与える描写もされていた。
また、本人の戦闘技術も逸品であり、歯向かうアスガルドの精鋭兵たちをたった一人で全滅させたこともある。
以下、ネタバレ注意!
その正体は、ソーとロキの姉だった。
かつてのアズガルドにおいて、父・オーディンの下で、ヘラが領土拡大を担い、アズガルドが九つの世界を支配する基盤を築いた。
しかし、飽くなき征服への欲求を持つヘラと九つの世界で十分とするオーディンとの間に意見の相違が現れ、オーディンはヘラを封印した(その際、ヴァルキリーの仲間が死んだ)。
『バトルロイヤル』の序盤で、オーディンが亡くなり封印が解かれてから、ソーのハンマーを破壊し、ソーとロキをビフレストから吹き飛ばし、ウォーリアーズ・スリーを瞬殺するといった圧倒的強さを見せつけ、アズガルドを容易く制圧してみせた。
その後、墓場に安置されていた兵士を蘇らせたり、巨大な狼『フェンリス』を解き放ったりと、宇宙征服の準備を着々と進めた。
しかし、ヘイムダルが虹の橋の剣を持ち出したことで足止めを喰らってしまう。
惑星サカールから戻ってきたソーを再び圧倒するも、ロキが(ソーが序盤で封印した)スルトを復活させ、彼が『ラグナロク』を起こしたことで、スルトと相討ちする形でヘラをようやく倒すことができた。
ホワット・イフ...?
担当声優は実写と同じケイト・ブランシェット。日本語吹替は沢海陽子に変更された。
2023年配信のシーズン2第6話にて登場。
かつてオーディンとともに9つの世界を征服する戦いの後、本来であれば冥界に封印されていたところ、『マイティ・ソー』での愚弟よろしく、冠と神としての超能力をオーディンに奪われ、地球に追放された。
落ちた先は古代中国――『シャン・チー/テン・リングスの伝説』にて描かれた、シュー・ウェンウーとイン・リーの出会いより前の時代だった。
そこでウェンウーと出会ったヘラは、一緒に落ちてきた冠を持ち上げようとするが、オーディンがかけた魔法により持ち上げられず(これもやはり『マイティ・ソー』のオマージュ)、やむなくウェンウーの元に身を寄せる。
しばしのときを共に過ごし、ウェンウーはヘラを妻にしようとするが、ヘラは彼の隙をついて脱走。
ウェンウーのアジトで偶然出会ったモーリス(『テン・リングスの伝説』に登場した中国の妖精)に導かれ、神秘の郷ター・ローに辿り着く。
そこで、ウェンウーやオーディンを倒すためとしてカンフーを学ぶうちに、彼らを倒して世界を支配したい真の理由が「束縛からの解放=自由の獲得」だと悟り、復讐心や支配欲を失う。
そしてヘラを探しに来てウェンウーの軍を襲撃するオーディンと対決。ウェンウーの協力とター・ローで学んだカンフーを駆使してオーディンを打倒。しかし命は奪わず、彼を許し、正常な親子関係を結んだ。
なお、フリッガのことを「オーディンの恋人」と呼んでいるため、彼女とは実の母娘ではないようである。
関連イラスト
関連タグ
MARVEL マイティ・ソー ヴィラン 悪役 スーパーヴィラン アメコミ
ヘドリアン女王…原作におけるヘラをモチーフにしたスーパー戦隊シリーズの悪役。
ヨドンナ…北欧神話がモチーフと思われるスーパー戦隊シリーズの女性ヴィラン。
ブラッドクイーン…アメコミの女王ヴィラン繋がり。こちらも実写化している。