曖昧さ回避
北欧神話がモチーフの作品、またそれ以外の作品にも、しばしばこの名前が引用されている。
- MMORPGの「ラグナロクオンライン」 → RO
- STG『R-TYPEⅢ』の自機R-9/0の機体名。
- 角川スニーカー文庫より刊行されていたライトノベルのタイトルであり、作中に登場する自我を持つ剣の名称。後に小説家になろうで再構成版が公開された。→ ラグナロク:Re
- 大久保篤の漫画『ソウルイーター』に登場する魔剣職人クロナのパートナーである魔武器。
- FF(ファイナルファンタジー)シリーズに登場する武器の名(本記事で説明)
- 魔法少女リリカルなのはA'sに登場する砲撃魔法。行使者は八神はやてで、彼女にとっては劇中最強の攻撃魔法。
- 遊戯王5D'sに登場するチーム名 → チームラグナロク
- フォートナイトのキャラクター
- アンデッドアンラックにおける最期の罰
北欧神話のラグナロク
ノルンたちがフェンリルらロキの子三兄妹について述べた予言、またバルドルの見た悪夢に関してオーディンに女予言者の亡霊が語った予言の言葉などに、来るべき未来における神々の滅亡が語られている。これがラグナロク(神々の黄昏、または神々の運命の意味)である。
いわゆる終末論の一つと見なすことができる(人間族はほとんど出てこないが、人間の世界ミドガルズも滅ぶと明言されている)。
ゲーム等ではラグナロクは「遠い遠い昔に起こった神々の世界の終わり」と設定されることが多いが、本来はそうではなく、未来で、人類を含めた今を生きる者たち、もしくはその子孫の身に降りかかるとされる出来事なのである。
ラグナロクの始まり
そのはじまりは三冬続く戦争である。ミズガルズの全ては破壊され、家族すら殺し合い奪い合う地獄となる。ついで恐るべき極寒の冬が三冬続いて、その間は夏が来ないで厳しい風と雪がミドガルズを閉ざす。これこそが最後の時の始まりだ。巨人族のスコール狼は太陽を捕えて呑み込み、その兄弟のハティが月を粉砕する。大地が震え、樹木も倒れ、山も揺れて崩壊する。その時神々のあらゆるいましめや枷は力を失う。
こうしてついに魔狼フェンリルが、グレイブニルの捕縛を逃れて自由の身となる。世界蛇ヨルムンガルドも海底を離れて陸地を目指し、巨大な波が大地を洗い去る。その波の間をぬって巨人たちとヘルの死者たちを満載した船ナグルファルがやってくる。それを率いているのが囚われていたはずの神、ロキである。南方ムスペルヘイムの息子たちもスルトを先頭に押し寄せてくる。それら全ての軍勢がビフレストを渡ると、橋は彼らが渡った後に砕け落ちる。
神々の対応
ヘイムダルはビフレストの傍にある館ヒミンビョルグを出て、ギャルの角笛(ギャラルホルン)を吹き鳴らす。ヘイムダルの警告によって神々は皆集って対策を相談する。武装した神々とヴァルハラの勇者エインヘルヤルたちが決戦場のヴィグリードの平地に向かう。先頭に立つのは黄金の兜と輝く鎧をつけたオーディンである。
オーディンはフェンリルに挑む。恐るべき戦いの果てにフェンリルはオーディンを飲み込んで殺してしまう。しかしその直後にその息子ヴィーザルがフェンリルの顎を引き裂いて父の仇を討つ。フレイはスルトに挑むが、自慢の愛剣を召使スキールニルの使命に与えてしまっていたがゆえに及ばず、敗れる。ニヴルヘイムの番犬ガルムは戦神テュールに挑み、相打ちとなる。ヘイムダルは宿敵ロキに挑み、両者とも斃れてしまう。最強の神トールはヨルムンガルドと死闘の末に相討ちとなり幕を閉じた。
世界の終わり
スルトが戦いながら放った火はアースガルズを焼き、ミドガルズもヨーツンヘイムも、そしてニヴルヘイムすらも紅蓮の炎に焼かれて崩壊する。神々もエインヘルヤルも死に、人間も巨人も、妖精も小人も、怪物も動物も死んで、残るのは灰ばかりとなる。そして大地は海の底に沈んで消え去ってしまうのだ。
早い話、ポストアポカリプスである。
関連項目
FFのラグナロク
FF(ファイナルファンタジー)シリーズでは、「ラグナロク」という名前の武器などが登場。初出はFF3。
大抵の作品では作中最強か、準最強の武器として登場する。
【ファイナルファンタジー】
GBA版以降の追加ダンジョンでの神竜を倒す度に手に入る。オリジナル版には存在しない。
【ファイナルファンタジー2】
PSP版で追加。フリオニール専用の剣。
攻撃力:125。装備時に力+50、素早さ+99、精神+30のボーナスがあるが、
剣系武器にはエクスカリバー、マサムネといった強力なライバルが存在する。
【ファイナルファンタジー3】
禁断の地エウレカでガーディアンを倒すと入手できる魔剣。オニオンソード、手裏剣に次いで高い攻撃力を持つ(攻撃180・命中100)。
装備できるのは忍者、ナイト、そしてFF3のラグナロクは暗黒剣のため魔剣士も装備できる。
ただし、暗黒属性はラスダンの敵には耐性的な意味で不利に働く事が多い。
が、実際は気になるレベルでもない。
【ファイナルファンタジー4】
月の地下渓谷(ラストダンジョン)でダークバハムートを倒すと入手できるセシル・ハーヴィ最強の聖剣。
セシルは基本的にたたかうしか使わないためか、攻撃力は包丁に次いで200であり装備できる武器ではSFC版だと最強。
(ラグナロク以下はエクスカリバーが攻撃力160 その下にカイン専用装備のホーリーランスが109)
DS版・スマホ版では攻撃力が150に変更されているが、これは武器のバランスに手が加えられたため。
【ファイナルファンタジー4 THE AFTER】
真月(ラストダンジョン)の後半部にて神竜が守る。スマホ版では真月の最深部でルナオーディンが護っている。どちらも攻撃力150。
【ファイナルファンタジー5】
伝説の剣として登場するエクスカリバー(攻110)よりも強力な剣(攻140)。
次元のはざま(ラストダンジョン)にあり神竜が守る。来歴は不明だが文字どおり別次元のレアアイテム。
SFC版では最強武器の一つだったがリメイク版以降はアルテマウェポンが追加されたため準最強に格落ちしてしまった。ただし魔法剣が使えるため一概にラグナロクより弱いとは言えない。
【ファイナルファンタジー6】
剣の「ラグナロク」か、魔石「ラグナロック」の片方が手に入る。GBA版では両方を入手可能。これは魔石ラグナロックを選択しなおかつ最終決戦中に盗むとラグナロクが手に入るのでこのままクリアしてクリアデータをセーブすると両立できる。これを知っていると何本もラグナロクを所持できる。
なお、オリジナル版は最終決戦中でのみ。
剣は攻撃力255、追加効果で魔法のフレアが発動する。
攻略本『ファイナルファンタジーVI 基礎知識編』によると「刀身に神々の文字が刻まれた最強剣」。
ちなみにこれをコロシアムで賭けるとより上位の武器であるライトブリンガーが手に入る。攻撃力自体はラグナロクと同じだが総合的な能力値補正や様々な利点がある。
【ファイナルファンタジー7】
クラウド専用の武器。アルテマウェポンの次に強い。
ストーリー終盤で戦うプラウド・クラッドを倒すと入手できる。
最強の武器であるアルテマウェポンやマテリア成長3倍のアポカリプスにマウントを取られる事もあるが、ゲームを進めておけば必ず入手出来るのと総合的に見て良い感じに纏まっているスペックを誇っているので、初心者向けとして非常に使いやすい武器に仕上がっている。
【ファイナルファンタジー8】
武器ではなく飛空艇の名前として登場。
シリーズ2例目の宇宙船型飛空艇でもある(1例目はIVの魔導船)。
【ファイナルファンタジー9】
スタイナーが装備できるの騎士剣として登場。珍しく主人公は装備できない。
エクスカリバーIIの方が強いが、あちらは入手条件が極めて困難な為、実質的にスタイナーの最強装備。
覚える特技の内、雷鳴剣は産廃だがショックは極めて強力。
【ファイナルファンタジータクティクス】
二番目に強い騎士剣として登場(PS版)。装備時に永久シェルがかかる。
しかしコレより一つ下のエクスカリバーの永久ヘイストの方が優秀だったり、最強のカオスブレイドと挟まれてあまり使われないなど、ユーザーからの評価は概ね低い。
ついでに「ナグラロク」なるパチモンも登場する。
【ファイナルファンタジータクティクスアドバンスシリーズ】
なんと店売り武器に格下げされてしまった(しかもヘボい)。
対してパチモンの方は非売品かつ最強クラスの剣として登場。
ラグナロクが何をしたってんだ畜生!!
【ファイナルファンタジーν】
FFⅠ~ⅧをMIXした、二次創作作品。
主人公であるバッツ・クラウザーが手にする『切り札』であり『禁じ手』。
絶大なリスクと引き換えに相応の威力を有する。更に、“ラグナロクとは何なのか?”が物語後半の主題の一つとなっている。
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