[ハイパードライブシステム搭載機]
波動砲の連射に耐えうるだけの安定性を備えた機体。
R-9Sのフレームを流用しているが、制御性能は格段に向上しており、強力な火器の装備を可能にした。波動砲の連射は多くの戦闘機乗りや開発スタッフの悲願であったが、本機はそれを実現した唯一の機体である。
概要
ラグナロックの名を持つR戦闘機で、『R-TYPEⅢ』のプレイヤー機として登場。3種のフォースと2種の波動砲を運用可能なその暴力的な攻撃性能からELIMINATE DEVICEという別名も併せ持つ。系統としては第二次バイドミッションにて投入されたR-9C のカスタム直系アッパーバージョンにあたる。
火星基地にて製作され、A.D.2169にロールアウトし、第三次バイドミッション「OPRETION CODE-THE THIRD LIGHTNING」に投入、銀河系中心に存在するバイドの本拠地、空間座標Q3681119への進攻に使用された。太陽系外周であっさり全滅してしまったR-9Sの機体フレームを流用しており、更にハイパードライブ使用時のオーバーヒートに対処するべくR-9Cで採用されていた密閉式モノコックアーマーから解放式の可動型セミモノコックアーマーに変更し、冷却効果を高めている。これだけの性能であれば1機辺りの製造コストも相応に高い事が窺えるが、一体R-9K何機分になるのやら……
装備
メガ波動砲
貫通力を重視した収束型波動砲。波動砲ゲージが「BEAM」の状態で2ループチャージを行う事で発射可能で、巨大な波動エネルギーの塊を一直線上に放つ。威力が非常に高いため、ボス戦ではメインとなる攻撃手段であり、地形を貫通する性質もあるので、障害物の陰に隠れた敵を攻撃するのにも役立つ。後にR-9Sが搭載したものより性能が高く、見た目以上に当たり判定が大きい上に敵の通常弾を相殺する効果もあった。
ハイパー波動砲
多くの技術者やパイロット達の悲願であった波動砲の連射を可能にしたハイパードライブシステムを装備している本機のみが行える強力な攻撃。波動砲ゲージを「BEAM」から「HYPER」に切り替え、2ループチャージを行う事で発動する。敵にヒットすると爆風が発生し、持続的にダメージを与えるため、連射による多段ヒットと相まって絶大な威力を誇るが、システム発動から一定時間が経過すると機体が異常加熱してオーバーヒートを起こし、冷却が完了するまで波動砲が撃てなくなるという欠点もある。また、ストラグル・ビット装備時にはビットが母機周囲を回転して近接防御を行う。
ラウンド・フォース
A.D.2163の第一次バイドミッションより使用されているフォース。後年のシリーズではスタンダード・フォースとも呼称されている。歴戦のベテランパイロットが主に使用しているが、第三次バイドミッション時には既に旧式になりつつある。ただし、このフォースを使用している時に限り、ハイパードライブの射撃可能時間を手連により僅かに延長する事が可能。レーザーの性能はR-9Aと同じなので割愛。
シャドウ・フォース
バイド体を一切使用していない完全な人工のフォース。支援兵器として球状のシャドウユニットが2つ装備されており、これを操る事で360度全方位への射撃が可能なほか、分離合体がスムーズに行えるラピッドリターン機能も搭載。使用可能なレーザーは全て最大強化時に4本のレーザーが発射されるもので、ストラグル・ビットからの支援射撃は行われない。
リバースレーザー
機体正面に2本、斜め上下に2本のレーザーを同時発射する。斜め方向に発射されたレーザーは水平に発射されるレーザーよりも威力が高い上、名前通り転回して後方に直進するという特異な性能を持つ。機体を覆うような形の射線なので、全方位から敵機が殺到するような場面では便利。
オールレンジレーザー
機体正面に2本、シャドウユニットから2本のレーザーを発射する。シャドウユニットの特性により360度全方位への攻撃が可能なほか、攻撃の一点集中も可能だが、連射性が低いのが難点。このレーザー装備時のみシャドウユニットからの通常射撃も行われない。
ガイドレーザー
機体正面に2本、機体上下2本の地を這うレーザーが発射される。前方にも攻撃できるので対地レーザーの強化型とも言えるが、その分レーザー自体の当たり判定は小さめ。
サイクロン・フォース
バイド体をゲル状に加工した最新最強のフォース。分離時にはショットを撃たないが、イオンリングを展開する事で最強の攻撃力を誇る防御壁を展開。また、この際は上下前後の任意の方向へ誘導が可能で、自機の移動からワンテンポ遅れる形で移動を行う。
スルーレーザー
地形を貫通する楔型のレーザーを発射する。攻撃範囲は広いが、地形貫通時に威力が減衰しやすい。
スプラッシュレーザー
着弾地点で炸裂するレーザーを正面5方向に拡散発射する。縦方向に攻撃範囲が広いので扱いやすいレーザーと言える。
カプセルレーザー
レーザーを数秒間連射し続けるエネルギーカプセルを設置する。最大設置数は2。総火力が高くボス戦向きと言えるが、縦方向への攻撃範囲が狭く、設置数が少ないので扱いづらい。ストラグル・ビット装備時にはサーチレーザーLRGのように敵をサーチして直角に曲がる支援射撃が行われる。
ストラグル・ビット
第三次バイドミッション時にのみ実戦投入が確認されているビット。外見的には従来のラウンド・ビットと同じだが、ハイパー波動砲使用時に母機の周囲を回転し、この間は敵弾を防御する事が可能になる。
エレクトロン・ミサイル
追尾性の光弾を発射する光子魚雷。性能面では従来の追尾ミサイルと同等だが、ミサイルアイテムを2つ取得すると発射間隔が短くなる。第三次バイドミッション時にのみ実戦投入されており、それ以外の作戦では使用が確認されていない。
型番について
本来の型番は「R-9Ø」なのだが、「Ø」が出しづらいためpixivにおいては「R-9/0」の表記で統一されている。
小ネタ
『R-TYPE』シリーズは26世紀の人類が生み出した生命体・バイドの恐ろしさと、それを根絶する為であれば例え人道に外れた手段であってもそれを手にして抵抗を続ける22世紀の人類との絶望的な戦いが描かれている。
「パイロットユニットは、少女の肉体(体内時間年齢14歳程度)に幼体固定させられた23歳の女性であり、彼女は機体に直結され、生体コンピュータとして使用されている、らしい(軍は否定している)」
『R-TYPEⅢ』の取扱説明書にもそれを窺わせるような上記の記述があり、ゲームボーイ版『R-TYPEⅡ』で明かされた非人道的な設定(R-9改パイロットの四肢切断)と併せてファンの間でも頻繁に取り沙汰されている。ちなみに旧アイレムの機関誌に記載された設定資料集には名前がXで塗りつぶされた伏字の形で載っており、それによると彼女の名前は「スゥ=スラスター」となっている(誤字の可能性あり)。可愛らしい名前だが、容姿や性格などは一切不明。一応ゲーム開始時にはパイロットの腕は見えるが、それが彼女かどうかははっきりしていない。
名称についてのツイートの議題 https://twitter.com/i/web/status/833719835414532096
ファンによって描かれた想像図
他シリーズにおける扱い
『R-TYPE FINAL』では『R-TYPEⅢ』から性能が変化しているが、その続編となる『R-TYPE FINAL2』の「機体列伝」では第三次バイドミッションに投入された原型機からデチューンされた機体であることが明かされている。
- 使用可能な波動砲がハイパー波動砲のみとなった。
- ハイパー波動砲を撃ってもオーバーヒートしない(代償として威力は低下している)。
- 『R-TYPE FINAL2』では波動砲2ループチャージ解放時の表示が原作に準拠した「HYPER」に戻され、ハイパー波動砲の連射性が向上している。
- シャドウ・フォースが専用フォースとなっている。
- エレクトロン・ミサイルの代わりに追尾ミサイルと爆雷が装備可能。
- ラウンド・ビットとシャドウ・ビットが使用可能だが、ハイパー波動砲発射時の敵弾防御効果は無い(ラウンド・ビット使用時に母機周囲を回転するのみ)。
シミュレーションゲームとして再構築された『R-TYPE TACTICSⅡ』では、グランゼーラ革命軍製の強化戦闘機として登場。形式番号はRw-9A0。製造にバイド体(バイドルゲン)を使用しないシャドウ・フォースの設定が、バイド兵器根絶を掲げる同軍の主義にピッタリだったからと思われる。ただし、純バイド体を使用した地球連合軍のフォースに比べて性能はやや劣っている。また、『FINAL』同様メガ波動砲は使えないが、代わりに2ターンチャージで発射可能で、射程距離が長いハイパー波動砲が搭載されている。
後継機
- R-9/02 ラグナロックⅡ
『R-TYPE FINAL』に登場するR-9/0の後継機。究極の波動砲とも言うべきギガ波動砲(7ループチャージ)を搭載している。その破壊力は凄まじく、4ループチャージして放つだけでもボスクラスの敵をほぼ一撃で葬るほどの威力を誇る(形態変化を伴うボスや、弱点を隠している状態のボスを除く)。なお、サイクロン・フォースは本機専用となっている。
関連イラスト
関連タグ
R-TYPE R-TYPEⅢ R-TYPE FINAL R-TYPE FINAL2 R-TYPE TACTICSⅡ R戦闘機