概要
『R-TYPEⅢ』は、1992年12月10日にスーパーファミコン用ソフトとして発売された。
製作はアイレムの子会社タムテックス。
旧アイレム最後の『R-TYPE』シリーズとなった事から、パッケージ裏面にはバイドとの決着を示唆する「ヲヤスミ、ケダモノ。BYE×2 BYDO」と書かれている。
また、「26世紀の人類が生み出した兵器こそがバイドの正体」という設定が適用されたのもこのシリーズからとなる。
プレイヤーが操る自機・R-9/0はシリーズで唯一2種類の波動砲(後述)を切り替え可能で、扱えるフォースも3種類に増えた。
しかしながら、自機の火力が向上したのに伴い耐久力の高い敵キャラも多々登場するようになり、ボスによっては壁の向こうに弱点があるなど、従来作以上に波動砲の使用を迫られるような局面が増えている。
アーケードから家庭用になったことで今まで以上に回数を繰り返してパターンを構築していく覚えゲーとなっており、難易度は上昇している。
その後、何故か海外でDSI Games(開発はRaylight Studios)から2004年にゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売されているが、ゲーム内容やBGMの陳腐化が著しく、コンフィグモードやゲーム中の一部演出まで削除されており、移植度は非常に悪い。
また、Wii・バーチャルコンソールでは2006年12月26日から配信されていたが、現在は配信を終了している。
こちらはゲーム画面の発色に問題がある以外は概ね良好な移植度となっていた。
波動砲
R-9/0に搭載されている波動砲には通常モードとハイパードライブモードの2つのモードがあり、それぞれ2段階までチャージすると強力な波動砲を放つ事が出来る。
メガ波動砲
BEAMゲージを2段階までチャージする事で発射可能。
通常の波動砲の数倍の威力があり、地形貫通効果を持つ。
見た目以上に攻撃判定が広く、発射直後に自機の至近距離にいる敵にもダメージを与える事が可能。
また、射線上の敵の通常弾を相殺する事も出来る。
ハイパードライブモード
Rボタンを押すと波動砲ゲージがBEAMからHYPERに切り替わり、2段階チャージして開放すると波動砲が連射可能となり強力な攻撃が行える。
ヒットした箇所に発生する爆風にも攻撃判定があり単位時間当たりのダメージも高いが、一定時間が経過すると機体がオーバーヒートし、冷却が完了するまで波動砲が一切使用不可能になる。
また、ストラグル・ビット装備時にはビットが自機の周囲を高速回転し、援護を行う。
フォース
合体・分離可能な攻防一体の兵器。
旧来のラウンド・フォースに加え、新たにシャドウ、サイクロンの2種のフォースが加わった。
ゲーム開始時のみ3種のフォースの中から1つを選択する事が出来る。
ラウンド・フォース
他のシリーズでは「スタンダード・フォース」と呼称されている最初期のフォース。
使用するレーザーや分離時の挙動はそれまでのシリーズのものと同等。
旧式ゆえか総じて攻撃力は低めで上級者向けとされているが、このフォースの選択時に限り手動連射でハイパードライブの持続時間を少しだけ延ばす事が出来る。
シャドウ・フォース
バイド体を一切使用していない100%人工のフォース。
(その割にはフォース選択画面でバイド係数がしっかりと記載されているのだが…)
ラピッドリターン機能を備え、フォースの分離・合体がスムーズに行えるのが特徴。
フォースから放たれるレーザーは上下・前後方向の死角をカバーする多方向からの攻撃に対応したものが多い。
また、支援用の武装としてシャドウビットを2基備えており、フォース合体時にはレーザーを放ち、分離時にはフォースに付随して360°にショットを放つ。
サイクロン・フォース
バイド体をゲル状に加工し、コントロールユニットを埋め込んだプロトタイプの新型フォース。
バイド係数も3つのフォースの中では最も高く、攻撃力も高い。
フォースを切り離すとイオンリングを展開し、正面からの防護範囲を拡張。
ショットは撃たないものの自機の動きに合わせて任意にコントロール可能なアクティブコントロールシステムを備えており、ボタンを押す事でフォースの呼び戻し・分離を切り替え可能。