概要
日本語では“エインヘルヤル”や“アインヘリヤ”と表記される場合もある。
別名“死せる戦士たち”とも呼ばれる彼らは、戦いで戦死した英雄たちの魂であり、死後、ヴァルキリーたちのよってヴァルハラの館へと招かれ歓待させる。
ヴァイキングたちの間では死後、ヴァルハラに迎えられることこそが戦士としての最高の栄誉とされ、戦場においても死をも恐れず勇敢に戦ったといわれており、病気や老衰で戦う事ができない者たちは、家人に槍で突き刺してもらい死ぬことを選んだ者もいたといわれている。
伝承によればエインヘリャルたちは来たる終末戦争『ラグナロク』の際にオーディンら神々と共に巨人たちの軍勢と戦うために毎朝互いに殺し合って戦士としての腕を磨き、たとえその戦いで死んだとしても翌日になると蘇り、戦いで傷ついた者達も同じく皆回復して、夜には盛大な宴を行うという。
宴では殺しても翌日には蘇っている猪・セーフリームニル(またはゼーリムニルとも表記される)の肉を食べ、ヘイズルーンという名の山羊の乳で作られた酒をヴァルキリーの酌で楽しみ、翌朝になると再び戦士としての腕を鍛える為の果てしない戦いを行うとされている。