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🐐概要編集

哺乳類偶蹄目ウシ科ヤギ亜科動物

特別な牧草を用意せずとも雑草を餌として与えるだけでもきちんと成長し、険しい地形でも移動できるので、家畜として重要な位置にある。

草なら食べられないものはほぼなく、食欲旺盛で餌の選り好みが少ない上、傾斜のきつい土手の斜面もへっちゃらなため、低コストで環境に優しくおまけに場所を選ばない天然の芝刈り機として使う事もあるが、繁殖力が旺盛なため下手に放置すると土地を丸裸にしてしまう。

また、去勢されていないオスの山羊は独特の悪臭を放つ。


性格編集

好奇心が強く、活発で勝気で気まま。(リーダーとして)おとなしいヒツジの群れに混ぜ、誘導用に使う事がある。


利用編集

主にが利用される他、実験動物や愛玩動物としても飼育されている。さらに、カシミアの原料になるカシミア種や、モヘアの原料となるアンゴラ種などの毛をとるための品種も存在する。

子供動物園では常連的存在。

また、大阪府にある動物専門学校では、イルカ調教師を目指す学生がトレーニング時に、イルカの代役で山羊を利用している。


文化編集

繁殖欲が旺盛な為、エジプトでは不妊治療の一環としてヤギを用いた方法が幾つか考案され、またキリスト教では、聖なる動物である羊と対照的に悪魔の化身とされた。

なお、やぎ座は、動物としてのヤギそのものではなく、上半身がヤギ、下半身がになった幻獣を象ったものである。


北欧神話において、雷神トールのチャリオットを牽くのは「タングリスニ(歯を研ぐもの)とタングニョースト(歯ぎしりするもの)」という片足が不自由な二頭の黒ヤギである。

トールは彼らとともに天空を駆け回り、ミョルニルの槌をふるって雷を落とし、麦畑を実りの豊かなものにするとされる。


また、トールは冬至に家々を訪れてこのヤギ(骨以外は再生が可能という便利なものであった)を屠り、肉を家へのプレゼントとしたと伝えられる。これを本地の一つとしたサンタクロースは、18世紀ころまで「家へ山羊をもたらす」と言われていた。


十二支の発祥地の中国では未に「羊」が当て嵌められたが、本来、「羊」という漢字はヒツジとヤギを区分しない(区分する時は綿羊、山羊と表記する)。そのため、日本以外の多くの国では十二支の「未」にはヒツジ、もしくはヤギを当て嵌めている(東南アジアのように温暖でヒツジをほとんど飼わず、ヤギの方に馴染みが深い地域などでは特にヤギを当て嵌める)。もっぱらヒツジだけな日本はむしろ珍しいといえる。


軍事編集

粗食に耐える山羊は遠洋に出る船乗りたちに重宝された。なかでも英国海軍は帆船時代、高級士官に新鮮なミルクを供するため山羊を船に乗せていたという。

そのため海軍には軍艦のラウンジや下士官の居室を指す「goat locker」というスラングがある。


食用として編集

山羊の日本への定着は比較的、遅く、大陸を介して室町時代頃に沖縄や九州などの一部地域にもたらされたが、当時の日本は食肉文化になじみがなかった(おまけに後述のように独特の風味が強い)ため普及しなかった。それでも定着した沖縄県奄美群島の一部では山羊を食べる習慣があり、ヤギ汁などの郷土料理が観光客にふるまわれることがある……が、注文する際は覚悟が必要

ラム肉(子羊肉のこと。ちなみに成体の羊肉はマトンで、より臭みが強い)も人によっては臭みが強くて受け付けないと言われるが、山羊肉の臭みはその比ではない。他では味わえない一品となることは間違いない。

奄美大島ではメジャーな郷土料理である鶏飯とは違い、山羊料理を扱う店は限られている。かなり強烈な薫りが店内に充満してしまうことが取り扱いにくいことの一因となっているのではないかと思われる。

世界的に見ても、山羊を人間の食用とするのは主に遊牧民に多く、農耕民には比較的少なく逆に羊が重宝された。羊の方が肉に癖が少なく、羊毛を採取できるなどの利点が多いためであろう(逆に粗食に耐え、管理が楽な点で羊に勝るため遊牧民等では重宝された)。


ヤギ乳シェーブルタイプチーズの原料として有名だが、乳アレルギーが起こりにくくタウリンも豊富な食材。

獣臭いといわれるが、雄山羊や畜舎などから離れたにおいの少ない環境での搾乳や、臭いの強い草を食べさせないなどのえさの管理を行うことでミルクへの臭い移りを回避できる。





余談編集

山羊と紙編集

こやぎ

山羊はを食べる事でも知られる。

但し紙が好物と言う訳ではなく、寧ろ乳歯が生えたばかりの赤ん坊が違和感から何でも噛もうとする行為に近い。

紙は食物繊維の塊であるので、山羊に紙ばかり与えると腹痛を起こす。また最近の化学薬品が含まれた紙を食べさせると内臓疾患で山羊が死ぬ事もあるので、動物園で山羊に触れ合う機会があっても絶対に紙を食べさせてはいけない。

山羊の目編集

ヤギの瞳孔は横長である。これは天敵の発見などに有利に作用し、ヒツジや馬も同じ横長の瞳孔を持つ。横長のは見ようによっては不気味であり、人によっては(猫や蛇と同様に)嫌悪感の対象になりえる。

山羊の歯編集

センシティブな作品

ヤギには上の前歯がない。草を舌で巻き付け、下の歯と、上あごの硬くなった歯茎(歯床板)でちぎりながら食べる。 これはも同じである。


となりのトトロ』にヤギの上前歯を描くとんでもない作画ミスがあるのは有名だが、これはヤギをモンスターじみた姿に見せることで、子供の恐怖感に寄り添った演出上の意図という解釈もある(ヤギの歯床板を描くことでクリーチャーじみた姿に見せることも可能なので、ただ制作者が知らなかっただけだと思われるが)。


山羊の舌編集

【くすぐり】 あくりるさん(山羊)に足を舐められるNaClくん

山羊の舌は舌乳頭がヤスリのようにザラザラしており、草を食べたり塩を舐めるのに適している。この山羊の舌の構造を利用した刑罰や拷問が中世ヨーロッパで行われていた。

江戸時代にあったとされる刑罰の一つに、足の裏に塩を塗りたくりそこをヤギに舐めさせるというものがあり、ヤギは塩分を求め足の裏の皮が剥けても血液を求め延々と舐め続けるという。


くすぐり拷問


主な品種編集

  • ザーネン種
  • トッケンブルグ種
  • アルパイン種
  • アンゴラ種
  • カシミア種
  • ヌビアン種
  • シバヤギ
  • トカラヤギ
  • ミミナガヤギ
  • ピグミーゴート
  • ボアゴート

ヤギをテーマとした作品編集


ヤギをモチーフとしたキャラクター編集

神話、宗教、伝説、民話編集


漫画、アニメ編集


特撮編集


ゲーム編集

どうぶつの森編集


その他のゲーム編集


その他編集


ヤギ関連のキャラクター編集

追加お願いします。


関連イラスト編集

電のヤギ姿をみるのです! 【まあ日刊桐沢49】


関連タグ編集

動物 哺乳類 偶蹄目/鯨偶蹄目 ウシ科 ヤギ亜科 野生ヤギ ベゾアールゴート

ヒツジ ラクダ

スイギュウ/水牛…「聖なる動物と似て非なるもの」仲間。

牧畜

アミメキリン(けものフレンズ)

くすぐり拷問

色欲


ヤギ やぎ表記ゆれ

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