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ロストキャンバス

ろすときゃんばす

「ロストキャンバス」とは手代木史織による『聖闘士星矢』(車田正美原作)のスピンオフ漫画作品である。 正式名称は『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』。
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概要編集

手代木史織による『聖闘士星矢』(車田正美原作)のスピンオフ漫画作品である。

聖闘士星矢』より240数年前の聖戦の物語で、原作本編の続編ネクストディメンションにおける前聖戦とはパラレルワールドにあたる。

正式名称は『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』。

略称は「ロスキャン」「LC」など。手代木自身は縦中横で一文字扱いした「LC」を使用。


2006年39号~2011年19号まで『週刊少年チャンピオン』にて連載された。

本作の外伝も2011年25号~2016年4月号まで(途中、月刊誌「別冊少年チャンピオン」へ移籍)連載され、現在は『チャンピオンRED』にて番外編が不定期に掲載されている。2021年6月、第1巻が刊行された。


2009年3月に単行本が12巻まで刊行された時点で、累計120万部を突破するセールスを記録した。

本作品のドラマ性が新たな読者を獲得することで、この作品を通じて、原作である『聖闘士星矢』の新たなファンも増加するという相乗効果も生み出されている。

2009年からはOVA化(第二章まで)もしている。


特徴編集

作品の特徴として聖闘士星矢本編がメイン青銅聖闘士五人の物語だったのに対して、今作においては周囲関係者の差異もあり主人公・テンマ黄金聖闘士に焦点が当てられてることである。

中でもとりわけ黄金聖闘士の描写には定評があり、黄金聖闘士こそが今作の肝と言っても過言ではない。

聖闘士星矢本編において童虎とシオン以外に前聖戦で生き残りがいなかったという設定上、黄金聖闘士も彼ら二人を除いて全滅してしまうのは確定なのだが、その黄金聖闘士一人一人の壮烈な生き様と散り様が読者を得ている最大の要因と言えるだろう。

本編において黄金聖闘士でありながら不遇の扱いを受けていた蟹座魚座の聖闘士においても今作ではドラマチックな戦いの末、黄金聖闘士の名に恥じない立派な戦績をあげる。

また本編とは別のキャラクター性を発揮したアイアコス、そのアイアコスに従属するベヒーモスのバイオレート冥界三巨頭でないにもかかわらず黄金聖闘士に匹敵する実力を持つベヌゥの輝火などのロストキャンバスオリジナルの冥闘士なども今作の魅力の一つである。バイオレートなど女性の冥闘士も複数登場、準神など他の勢力との関係も描写されている。

ちなみに女性キャラの巨乳率も結構高い。

キャラクターの年齢設定は多くが原作の平均よりやや上である(青銅聖闘士が15歳以上の者が多いなど)。

聖闘士星矢独自の設定や様式美を非常に強く尊重し活かされており、作者自身が熱心な原作読者であることを窺わせる要素に溢れつつ、丁寧な心情描写や設定の隙間を埋めるオリジナルの要素とストーリー展開の広がりを見せ、繊細な絵柄ながら骨太で熱い作品となっていることが原作ファンの支持をも得る要因である。


本編においてメインキャラキグナスドラゴンアンドロメダフェニックスの青銅聖闘士は登場させてしまったら読者の期待上、脇役や端役で終わらせたりするのが難しくなり、結果ストーリーの軸がブレかねないと思われるため登場していない(OVAでアバン、ナレーターにより「聖闘士星矢」が語られる際、シルエットとして登場する)が、青銅二軍に相当するサブキャラクター達は主人公を助ける位置づけで登場する。


一応は前聖戦を描いたNDと区別する為、聖闘士星矢本編とはパラレルワールドに当たると後述しているが、実はこちらの世界線でも『聖闘士星矢』本編が起こる事は確定している。ただし、これが原作と基本設定が同じ「聖闘士星矢」本編なのか、いわゆる『聖闘士星矢Ω』などに繋がるアニメ版の世界線なのかは不明である。


あらすじ編集

主人公テンマ黄金聖闘士天秤座の童虎に才能を見いだされ修行の末、天馬星座の聖闘士となった。また、聖域で幼なじみの少女・サーシャと再会し、彼女がこの時代のアテナであることを知る。

テンマの故郷がハーデス軍の襲撃に遭いその迎撃に向かうが、そこで冥王ハーデスの正体がサーシャの兄で幼馴染の親友・アローンであることを知り大きな衝撃を受ける…。


アニメ化編集

2009年にOVA化。制作は東京ムービートムス・エンタテインメント)。

第1章が2009年6月から発売、全13話。第1章完結後の2010年5月10日から8月2日までCSチャンネルキッズステーションでも放送されたほか、インターネットテレビGYAOでも無料配信された。第一話EDが動画配信版ではヒュプノスとパンドラの台詞からEDが挿入される一方でDVD版では台詞の終了後にEDが始まる違いがある。

第2章は2011年2月23日より全6巻で発売。

内容は原作に忠実に作られている。アニメオリジナル要素として、原作では名前のない一部の端役にも名前が設定され、この時代よりさらに一世代前のアテナ(声:坂本真綾)とハーデス(声:内田夕夜)が登場している。

全編アニメ化はなっておらず、第三章の制作が待たれるばかりである。2021年3月、芝美奈子が逝去。他時は動き、当時のまま第三章開始としては厳しい情勢となっている。


余談だが、聖闘士星矢ライジングコスモでは未アニメ化のために存在しなかった双子座の黄金聖闘士であるアスプロスとデフテロスの声優について、別の人物が担当することとなり、非常に特殊な事情だが聖闘士星矢シリーズ全体で初めて双子座の黄金聖闘士の担当声優が異なる事例となった。


2015年1月から、東京MXで地上波初放送が行われている。


主題歌編集

オープニングテーマ

「The Realm of Athena」

作詞:King Reguyth

作曲:関根安里

歌:EUROX

エンディングテーマ

「花の鎖」

作詞:車田正美、松尾康治

作曲:Kacky

編曲:大石憲一郎

歌:生乃麻紀 with Marina del ray



登場人物編集

アテナ軍編集

聖闘士編集

青銅聖闘士編集

空中に逃れたハーデス城を追撃するための「箱舟」の捜索・修復の命を受け、ユズリハや耶人らとともにジャミールに派遣された狼星座(ウルフ)のユンカース、子獅子星座(ライオネット)のプレリオ、海ヘビ星座(ヒドラ)のカーチス、大熊星座(ベアー)のダグラスの4人。箱舟発見後は船体修復の指揮を務める。大工仕事にも、聖闘士としても誇りを持ち、大切な物のためには黄金聖闘士のレグルスに意見する一面もあり、彼に道具や聖衣に宿る魂について語り、冥王軍襲撃の際も、自分達よりも強大な力を持つ敵を前に一歩も引く事無い強さを持つ。

白銀聖闘士編集

黄金聖闘士編集

その他の聖域関係者編集

聖域のふもとにあるロドリオ村に住む少女。アルバフィカの優しさに触れ、彼を慕っている。

聖域周辺にて警備を行っている聖闘士候補生たち。3人ともアルデバランの弟子にあたる。セリンサは女性なので女聖闘士の掟に従い仮面をしている。

ジャミールの一族の少年。シオンとの面識はなかったようだ。

テレポート能力は一族最強の持ち主で、最終決戦に備えて聖域に集まっていた数十人はいる黄金・白銀・青銅聖闘士と雑兵全員を1回のテレポートでハーデス城の周辺まで転送させた。


ハーデス軍編集

双子神編集

神話の時代よりハーデスの側近を務める双子の神。

技:エンカウンターアナザーフィールド

「眠り」を司る神。金色の髪と瞳を持ち、額に六芒星のチャクラがある。冷静沈着に物事を進めるタイプ。森の大聖堂の神父に化け、アローンをハーデスとして目覚めさせる絵へと導く役を担う。横笛を吹く。

技:タルタロズフォビア、テリブルプロビデンス

「死」を司る神。本体はエリシオンに存在する。銀色の髪と瞳を持ち、額に五芒星のチャクラがある。ヒュプノスと異なり、短気で人間を侮る気持ちが強い。竪琴を奏でる。

夢の四神編集

ヒュプノス配下の神々。ギリシャ神話において、ヒュプノスの子供とも兄弟とも言われている。

技:ガーディアンズオラクル

「神託」を司る神。兄弟達の魂を呼び寄せ、力ごと統合する「4神統合」の力を持っており、それによって一夜にして一国を消滅させたことがある。

獣の姿で恐怖症(フォビア)を司る神。

空間をねじ曲げる力を有する。

非現実を司る神。四神の中の紅一点。耶人とユズリハを夢の世界へ陥れる。

王や英雄の夢を司る神。

夢界の最深部・モルフィアで王や英雄の魂を管理する。

芥子の花を相手に植え付け、感情と気力を奪う。四神の長であるオネイロスともほぼ同格で話す。

冥界三巨頭編集

ハーデスに使える108の冥闘士(スペクター)の中でも最も高い実力を有する3人。

星の守人編集

ロストキャンパス内のドームの内壁には、螺旋階段で結ばれている惑星を模した八つの魔宮が存在し、そこには、ハーデスに絶対の忠誠を誓った星の魔宮の守り人達が守護している。その実力は、今では三巨頭同等それ以上とも謳われる冥闘士達。

冥闘士編集

ハーデスに忠誠を誓う108人の戦士達。魔星を宿星とし冥衣(サープリス)を纏って聖闘士と戦う。

技:ストラングルシュリール

冥界の入り口を守る冥闘士。冥衣胸部の妖面(スクリーミングフェイス)から相手の脳にまで響く音波を放つ。半分死んだ状態のテンマを拘束し、救出に来た耶人とユズリハと戦う。

ミーノス配下の冥闘士の一人で、そのリーダー格。ミーノスよりロドリオ村を襲撃する命令を受けるがアルバフィカが仕掛けていたブラッディローズに倒される。ハーデスの力によって復活するも、復活したばかりの状況でアルデバランと遭遇し、グレートホーンで倒される。

技:ハウリングインフェルノ

後世のフレギアスと同じ宿星の冥闘士。ハーデス復活時に故郷を破壊されて怒り心頭のテンマと交戦する。

技:スタンド・バイ・ミー

後世のスタンドと同じ宿星の冥闘士。冥闘士の中で最も粗暴かつ相手を貶す発言が多い。冥界を脱出するテンマ一行の前に立ちはだかるも、足止め役を引き受けた耶人によりテンマとユズリハに逃げられ、耶人を圧倒的な実力差で追いつめるが、アテナの剣の加護によって耶人にも逃げられ、テンマ一行の冥界脱出を阻止することはできなかった。その後、バイオレートに続くアイアコス軍の次鋒として多くの雑兵を率いて青銅聖闘士ら箱船捜索隊を奇襲する。

技:ブライアル・フォート

死の森の管理をタナトスから任された冥闘士。妖艶な美女を装っているが、実は男。「生者は不潔」という考えの持ち主。蠅と死者を操って攻防一体の陣を張ることで、テンマたちを心身共に追い詰める。そこに特命を受けて現れたマニゴルドと「死」の攻防を展開する。

ダイヤモンド並の堅さを誇る冥衣でエルシドに肉弾戦を挑む。

伝説上の神獣玄武の姿はの巻きついたとされるが、単行本に掲載された冥衣のオブジェ形態は亀のみとなっている。

技:バランス・オブ・カース

後世のファラオと同じ宿星の冥闘士。冥王軍への復帰を望むラダマンティスの忠誠心を試すべく、彼にバランスオブカーズをかける。空の魔宮第1の守護者として聖闘士達を迎え撃ち、シジフォスと対峙した。

ウィンバーやキューブらに隠れて聖域に来た、後世のゼーロスと同じ宿星の冥闘士。既に死んでいたアルデバランに攻撃を加えるも、彼に借りを返すために来た輝火によって制裁を受ける。その後、アテナ軍の捕虜となり、カルディアからロストキャンバスへ辿り着く方法を聴き出すために拷問を受けていた。

技:デス・メッセンジャー

後世のキューブと同じ宿星の冥闘士。ウィンバーと共に暗殺に長け、パンドラからのテンマ抹殺の命に対して名乗りを挙げ、聖域へ乗り込む。

サガが変装に用いたマスクは本作でも健在で、原作ではサガによって冥衣を変装道具に使われただけだったが、本作では素顔を垣間見ることもできる。

技:ナイトメアソナー

無数のコウモリを分身として自在に操る冥闘士。パンドラからのテンマ抹殺の命に対して名乗りを挙げ、キューブと共に聖域へ乗り込む。

パンドラ麾下の冥闘士。ジャミールに侵攻し倒された地の冥闘士に後から追いつき、これを督戦した。エトヴァルトに対する態度から、地の冥闘士の中では実力者のようである。ジャミールから逃れた後、聖域にパンドラが乗り込んだ際に従者を務めている。パンドラの元に双子神が現われた際には、髪が逆立ち猫のように「フーッ!」と威嚇している。

ジャミールに侵攻し倒された地の冥闘士の1人。チェシャの言動から、この部隊の中では頭立った存在だったようである。

単行本に掲載された冥衣のオブジェ形態は、日本の烏天狗を模したもの。

技:ディープフレグランス

後世のニオベと同じ宿星の冥闘士。ミーノス配下の冥闘士中で唯一ラダマンティス配下として登場。魚座のアルバフィカに挑み、双魚宮の魔宮薔薇の毒をディープフレグランスの応用技で防ぎ、攻撃に転用して半分枯らした。

※名前の由来はギリシャ神話の登場人物ニオベから。

後世のギガントと同じ宿星の冥闘士。数人の冥闘士と共に行動していた際、天秤座の童虎に遭遇し倒される。しかし死して後、ハーデスの力によって他の倒された冥闘士と共に壁画とも鏡ともつかぬ中から復活する描写がある。

技:ワームズバインド

後世のライミと同じ宿星の冥闘士。テンマが天馬星座の聖闘士となる2年前に聖域に侵入し、修行中のテンマ、サーシャと遭遇し、彼女がアテナであると感づいて殺害しようとした。

技:積尸気如意霊臨(せきしきにょいれいりん)

『ユズリハ外伝 血墨の紋』に登場。

ユズリハの弟で、ハクレイを師とするシオンの弟弟子。ユズリハを戦士に送りだし家を継ぐ予定であったが、冥王の使いの天の声を聞き冥闘士となる。その際に愛する者達の死を代償としたため、両親を殺しユズリハも手にかけようとした為シオンによって殺される。

技:魔天無宝輪(まてんむほうりん)

『外伝第8章 乙女座』に登場。

冥王軍108の魔星の中で唯一パンドラの指揮下に無く、特別な任を負った冥闘士。また自力で冥界の掟を克服し、自らの園を許され、冥界で最も神に近い男と称される。自らの意思と共に現世と冥界を渡り歩くことこそ亡者を救う術という悟りの元、冥界へ墜ちた第7感以上を持つ亡者を食らって吸収、いずれは冥界の全てを吸収し、神をも束ねようと画策する。しかしそれを邪道として認めぬアスミタと激突するが、乙女座最大の奥義「天舞宝輪」を吸収した亡者を犠牲に無力化し、逆に自らの奥義を以てアスミタを消滅寸前まで追い詰める。しかし吸収されたアスミタの知己アヒンサーが止めを身代りに受け、持ち直したアスミタにより究極の第8感を剥奪され、輪廻の輪へと消える。

技:影降伏(かげごうぷく)

『外伝8章』に登場。

アタバクの同志であり、配下の冥闘士。冥界へ墜ちたアヒンサーが第7感を持っていたため、アタバクの同志へ勧誘しようとし、アスミタとは事を荒立てたくないと無視したが。極秘であるアタバクの存在を知るアスミタを危険視し、撃破しようともくろむ。しかしアスミタの降魔印により技ごと押し潰され、さらに捨て身の特攻を仕掛けるも、オームを食らい灰となって消滅する。


この他に多数の雑兵(スケルトン)達がいる。200年後の雑兵に比べると台詞が多く、性格は下品、粗暴である。冥王に仕えてはいるが、死が迫ると恐怖する表情を見せる者もいる。

ブルーグラード編集

技:ホーリー・ピラー

極寒の国ブルーグラードの統治者ガルシアの息子で水瓶座のデジェルの旧友。

幼少のころにデジェルと共に世界とブルーグラードの懸け橋になろうと誓いあった。彼と蠍座のカルディアを王国の書庫の奥に封印されていた通路より海底神殿アトランティスまで案内するが、追跡してきた冥界三巨頭の1人、ラダマンティスに胸を貫かれる。

しかし、神殿の奥に進んだデジェルの前にシードラゴンの鱗衣(スケイル)を纏い、海闘士(マリーナ)として再び現れ、ポセイドンの力を秘めた遺産であるオリハルコンを渡す代わりにポセイドンの眠りを解くように強要する。海龍の能力として、珊瑚を触手のように自由に操り、それを利用し自らの傷を癒す力も持つ。

ブルーグラードの統治者。ユニティとセラフィナの父。ポセイドン神殿にて、セラフィナの死で暴走した海龍の鱗衣を纏ったユニティに殺された。


関連動画編集

YouTubeプレイリスト

  • OVA PV1本目


  • OVA 第一話本編(サンプル)


  • OVA OP による第三話PV(第一章)


  • OVA EDによる第二話 PV(第一章)


関連イラスト編集

アローンとテンマLC黄金


関連タグ編集

聖闘士星矢 冥王神話


外部リンク編集

OVA 公式サイト(VAP)

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