概要
作風
どの作品でも一貫して「超人的肉体能力を持った美形男性キャラクターによる熱い友情と、荒唐無稽で派手な必殺技の応酬」を描く。
ただし連載デビュー作「スケ番あらし」やその次の「リングにかけろ」の初期まではそうでもない。
上記のような所謂「車田節」は、リンかけ中盤以降に爆誕したものである。
これについて小林よしのりは「奴は突然何かを悟りやがった」と解説している。
また島本和彦は「アオイホノオ」において、上記のような車田節(車田飛びなど)を、
「うらやましいくらいのカッコよさ!!マネをしたくなるような吸引力!しかし…
これは車田正美が長い年月をかけて作り上げた様式美!本人だけが許されるオリジナリティー」
などと13ページ近くを費やして評価している。
ヒット作品も多数送り出しているが、反面打ち切りになった作品も多く、中でも「男坂」は打ち切り界の代名詞として伝説を残した。
単行本には比較的よく手を加える方であり、そのため同じ巻でも版毎に台詞が多少違っていたりすることもよくある。
また女性キャラクターは一部を除いて巨乳に描くことが多い。
車田作品でよく出てくるセリフの例
- 「うっ」
- 軽い驚愕、軽微なダメージの表現。
- 「フッ」
- 得意になった際のセリフ。発言者は「まだわからぬのか」などと続けることが多い。
- 「なにぃ」「バ…バカな」
- 「バカめ、よく見てみろ」
- 「フッ」から始まる得意げなセリフや、「思ったほどじゃねえな」などの落胆を発したキャラに対し、対戦相手あるいはその近くにいた人物が発する指摘。
- 「この●●の▲▲がな!」
- 自己紹介のセリフ。誰も聞いていなくても発することもある。女性キャラの場合は「~がね!」、老人ならば「~がのう」などにするとよい。
- 「まだ終わっちゃいねぇ」
- 車田落ちの被害者が発するセリフ。本当にこの状態から逆転勝ちすることもあるのだから、恐ろしいものである。
人物
「オレは漫画家には向いてない」と40年に渡って言い続けながらも、40年間漫画界をサバイヴし続けている珍しい漫画家である。なお若い頃は自らを「漫画屋」と称していたことも有名。これは「漫画家なんて大層な言い方は手塚治虫先生とかが相応しいのであって、自分はそれに値しない」というのが車田哲学であった。
なお「リングにかけろ」連載中に受けた「あとどの位マンガ家を続けたいか?」という質問に対して「もういいんじゃない。」と答えている。睡眠時間は12時間とのことである。
なお筆圧の高さからくる職業病として、現在は「人差し指の軟骨がすり減って曲がっている」状態にあり、薬で進行を遅らせつつ痛みと闘いながら執筆を行っている。
医師からは手術をすすめられているものの、指にメスを入れることで描線から魂が奪われてしまうことを危惧し、「描き続ける限りは、この痛みは我慢する」と手術を拒否している。
余談
セルフパロディである「リングにこけろ」によると、趣味は「星占い おし花 詩作 かわいいコップを集めること」である。チャームポイントは唇、そして「(短い)足だよ、足!」とのこと。
初期の短編「愛読者賞には手を出すな!!」では師の本宮ひろ志を登場させたことがあり、本宮も「俺の空」のカジノ編に、車田およびアシスタント(神輪会)一行がゲスト出演している。
作品
スケ番あらし
| みけ猫ロック
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リングにかけろ
| 真友仁義
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白帯大将
| 実録!神輪会
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風魔の小次郎
| 雷鳴のZAJI
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男坂
| 聖闘士星矢
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青い鳥の神話
| SILENT KNIGHT翔
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あかね色の風
| B'T-X
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EVIL CRUSHER 魔矢
| リングにかけろ2
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聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話
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