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本項では生態・畜産・ヒツジの種類に関して解説する。関連キャラクターなどはを参照。

概要

哺乳綱偶蹄目ウシ科ヤギ亜科動物の内、渦巻状のツノを持ち、目や蹄の間に臭腺が発達する動物群ヒツジ属の総称。

一部の種類は家畜として改良され、を得る為に飼育されている。

名前の由来は、養育用の獣を指す「養(ひだ)すシシ」からだとか、刈るとまたもふもふになるところからイネを刈ると出るヒコバエ(ひつじ)に見立ててだとか、いくつかの説が立てられている。

モンゴルや中央アジア、中東、イギリス、アルゼンチン、オーストラリアなど牧羊が盛んな地域は多い。

生態・外見

羊毛(wool)と呼ばれる、灰色の柔らかい縮れ毛をもつ。

角はオス・メスの両方にあり、メスの角は短くまっすぐだが、オスの角は長くて曲がったり、ねじれたりする。ねじれたものをアモン角と呼ぶ。品種によって、まったく角をもたないもの、雄雌両方にあるもの、雄だけが角を持つものもある。

野生のヒツジは茶色で、色合いには幅広いバリエーションがある。

家畜のヒツジの色は純から濃いチョコレート色まであり、斑模様などもある。

水平に細い瞳孔を持ち、優れた周辺視野をもつ。視野は 270°-320°で、頭を動かさずに自分の背後を見ることができる。 しかし、奥行きはあまり知覚できない。

群れをつくる習性が強く、集団を作りリーダーに従って行動する。

基本的におとなしい動物であるが、怒らせると結構怖い。発達したツノによる頭突きは強力である。

ヤギが樹葉をよく食すのに対し、ヒツジは地表の若い草を特に好む。

しかし結構何でも食べ、非常に食い意地が張っている。六甲山牧場などの観光牧場では客が弁当を広げていたところへ、襲ってきて食い荒らされるという事件が多発している。

山羊をヒツジの群れに混ぜる事もある。勝気な山羊はヒツジ達のリーダーになるため、これを引いて歩けば群れを誘導できる。

繁殖力も高く、と並んで性的なイメージを持たれてしまう事もある。

品種改良によって殆ど換毛しない体質になっている羊もおり、羊毛を採りやすくなったと同時に牧場で一年中モコモコしている羊のイメージも定着するようになった。

反面、毛刈りする人間がいないと際限なく羊毛が伸び続けてしまい、ついには自分の毛の体積で動けなくなってしまうとか…。

当然ながら毛が伸びるほど暑さが苦手になるため、年に一度夏の前に刈るのが一般的。

利用

体全体を覆う羊毛を刈って毛糸織物に使う。品種によっては肉食用、乳を食用にするものもある。

羊毛の採取の他、肉は食用となり、乳・脂肪・皮も利用される。用途別に品種改良が進み、200以上の品種がつくりだされた。

毛を利用する種類の場合、刈った毛は洗浄して脂分や汚れを取り除いた後、「カーディング」と呼ばれる梳き作業を経由して糸状に紡がれウールとなる。

衣料品の材料としてポピュラーだが、近年では断熱材などにも使われる。

食肉用とする場合は生後1年未満をラム、生後2年以上をマトンと呼び、日本ではジンギスカンの材料としておなじみ。北海道長野県長野市、岩手県遠野地方で名物となっている。

教義上、豚や牛など何かしらの肉が食べられないイスラム教等の信徒用の食材としても、鶏肉と並んで愛用される(鶏肉や羊肉の食用を禁止している宗教がないため)。

ちなみにモンゴルではお鍋が普通。

日本史におけるヒツジ

日本でヒツジが本格的に飼われ出したのは、羊毛を刈る用途で明治から大正ごろ。わりかし最近なため、羊毛以外のイメージはない。

平安時代には宮中で大事に飼われる珍獣であり、室町時代にも称光天皇がペットにしていた。

江戸時代にも珍獣扱いは変わらず、幕府の薬草園で試験的に飼われていた。平賀源内が養殖目的で飼っていたらしいのだが「天才の奇行」で済まされている。

近代には洋服(特に防寒具)の材料として、おもに北海道で飼われるようになり、前述のジンギスカン鍋もその過程で生まれた。

日本は国土の多くが温暖湿潤な気候であることもその定着が近年まで遅れた一因であろう。

関連イラスト

pixivのタグでは2015年12月現在で、「羊」が約15000、「ひつじ」が約3000、「ヒツジ」が約800となっている。

古生物ではないがなぜか登場。草原地帯に生息している。野菜ケーキを手渡しすることでテイムできる。死骸から羊肉をはぎ取ることができ、羊肉は肉食生物のテイムにおいて、高い効果を発揮する。

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