「ハッ、来た!ミーことドロウの『脳内ハードディスクがギガント回転し始めた!』という……現実!」(修行その41)
データ
身長 | 217cm(幻身豪天変時:58.5m) |
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体重 | 111kg(幻身豪天変時:29.9t) |
好きな場所 | 洞窟の奥 |
好きな食べ物 | 瓢箪 |
好きな言葉 | 「羊の皮を被った狼」 |
CV | 稲田徹 |
登場話 | 修行その41「ズシズシ!もうやだ」、修行その42「ワッシワッシで乗り越えろ!」 |
概要
ロンの双幻士の1人。
横に長く伸びた山羊の角を持った一つ目の頭部が特徴で、胸部に山羊の顔の意匠がある。一人称は「ミー」。
山羊のような幻獣カプリコーンを手本とし、ヤギの角がねじれているように、「ねじり」の動きで様々な気の流れを変質させ悪用する「幻獣カプリコーン拳」の使い手である。
斯様な自身の拳の性質により、幻気と激気のように反発する気でさえも1つに練り上げることで「泥粒子(どろりゅうし)」を作ることができ、これを浴びた者は瓢箪に閉じ込められ、苦しみながら消滅してしまう。
劇中ではそんな泥粒子をばら撒き、1度に大勢の相手を瓢箪に封じて悲鳴を集めようと目論んだ。
性格は現実にもよくいるコミュ障並びに引きこもりのそれで、コンピューター用語等を混ぜた奇怪で意味不明な話癖が特徴。
しかも早口なので聞き取りづらく、ただでさえわかりにくい「ドロウ語」が余計に難解化している。
ちなみに相方である幻獣アーヴァンク拳ソジョも同じく引きこもりであり、ドロウと真っ当なコミュニケーションが取れるのは彼だけである。
しかしあっちはあっちで単語だけで意思疏通しようとするのでどっちにしても常人ではマトモなやり取りなど成立しない。
早口で奇怪な「ドロウ語」と基本的に単語だけで会話する「ソジョ語」。これでも当事者同士は完璧なコミュニケーションと連携をとれるのだから恐れ入る。
なお2人がこんなになってしまったのは、共に他人との接触を拒んで洞窟に引きこもったかららしい。
劇中で口にした意味不明な発言は列挙すると以下の通り。
- 「乙、相棒のソジョ。間もなく計算終了予定、今しばし」
- 「ソジョ!お前は第一コマンドを実行するべし。その間にミーが、準備万端整えておくっす」
- 「ソジョいじめるな!」(その際に瓢箪でメレを殴っている)
- 「念密な計算と天才的精製法によってタネは完成した」
- 「ミーのオリジナルマテリアル『泥粒子』と思われ。さぁソジョ、これを人間社会にコイツをばら撒きまくるべし!いってらっさーい』
- 「ハイーッー!幻獣カプリコーン拳ドロウ、いきなり巨大で登場!」
- 「ヌフフフ 爆発したのは『ソジョがゲンギで作った幻』という衝撃の…事実」
- 「その間にウチらは、ファイル交換したっす」
- 「フィーラムクリアでリスタートっす」
- 「泥粒子の作用で消えた人間共が、『この中で悲鳴を上げ続ける』という…現実」
- 「ギガントサイコー。こん中で苦しめば苦しむ程、『おいすうぃー悲鳴が出まくる』という…幸福」
- 「ミーの悲鳴収集プログラム、『また一から再構築』という…現実。もう萎えまくりだぁー」
- 「想定外のバグ発生。もう一度人間を消し直すっす」
- 「お宅戦えないはずでしょー」
- 「もう一度まとめてデリートしてやるっす」
- 「こっちだって驚愕の強力な協力!合体ゲンギ・全身練馬繰」
そんな二人の遣り取りは メレも初見で「ただの変人コンビ?」と疑問を呈するレベル。
しかし、ロン直属の双幻士であるだけに実力自体は本物で、上記の共通点もあってソジョとのコンビネーションは強烈の一言に尽きる。
使用ゲンギ
- 即書呼(そくかきこ)
計算の経過や計算式を幻気により空中に描き、答えを導き出す。
- 練馬繰(ねりまくり)
研究によって作り出した種と融合させた「泥粒子(どろりゅうし)」を作り出して撒き散らす。
泥粒子を浴びた者は瓢箪に閉じ込められ、苦しみながら消滅してしまう。
- 練馬繰・痛(ねりまくりつう)
- 全身練馬繰(ぜんしんねりまくり)
頭の角の上にソジョを乗せ、ソジョの具流虞留で一緒に高速回転し、練馬繰を繰り出すことで巨大拳士の合体解除を誘発する。
劇中での活躍
修行その41「ズシズシ!もうやだ」
ソジョと共に登場。ロンの命令を受けて行動を開始し、前線に出てゲキレンジャーと戦ってきたソジョから激気と紫激気を受け取り「練馬繰」で泥粒子を生成。その後ソジョにこれを持たせて街中で暴れさせていたが宿命の重さに逃亡したジャンを除くゲキレンジャーが現れたため、いきなり巨大化状態で出撃する。
地上でゲキブルー、ゲキイエローと戦う相方を横目に、自身はサイダイオーとゲキトージャウルフを相手取って奮戦するが、やがてサイダイオーに追い込まれ、止めにゲキトージャウルフの一撃を受けて爆発四散した……と思いきや、なぜか等身大の状態でゲキブルー・イエローの前に出現。
実は、巨大戦を行っていたのはソジョが自身のゲンギ「打無堕夢」で繰り出した幻気の分身体であり、その爆発に紛れてソジョと入れ替わったのである(この時ソジョが巨大化している)。
呆気にとられるブルーとイエローを一方的に圧倒し、二人の武器を弾き飛ばし優勢に立った。
修行その42「ワッシワッシで乗り越えろ!」
ゲキレンジャーのメンバーを瓢箪に閉じ込めてしまうが、故郷に残されていた両親の写真を見つけ、シャーフーの説諭で再び戦う意志を取り戻したジャンによって瓢箪を破壊されてしまい、「ミーの悲鳴収集プログラム、『また一から再構築』という…現実。もう萎えまくりだぁー」と叫びながら逃走。
ソジョと合流しゲキレンジャーと戦うも、レッドを初めとするメンバーの連続攻撃の前には全く歯が立たず、スーパーゲキレッドが発動した超鋭鋭過激気斬を受けて敗北する。
だが、直後に現れたロンに幻気を与えられてソジョと共に巨大化する。
巨大戦では相方との連携攻撃で獣拳巨人を合体解除に追い込む善戦ぶりを見せつけるも、最期は来来獣で呼び出された全ゲキビーストによる激激全ビースト砲を受け、「流石に『終わり』と言う悲哀~!」という断末魔と共に爆散した。
余談
モチーフはカプリコーン。そして山海経に登場する土螻(どろう)。
原典の山海経(第二西山経三の巻)の記述では「獣がいる、その状(すがた)は羊の如くで四つの角、名は土螻、これは人を食う」とあり、人食いの怪物である事が分かる。
十二支のモチーフは「未」。ただし、中国などでは本物の羊ではなく山羊が割り当てられるため、カプリコーンが幻獣モチーフのチョイスは間違いではない。
声を演じた稲田氏は『魔法戦隊マジレンジャー』の冥府神イフリート以来、2年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。尚、劇中でのゲキレンジャーとの決戦時には「貴様らまとめてデリートしてやる!!」という台詞と共に中の人ネタを披露する場面が見受けられた。また、翌年の『炎神戦隊ゴーオンジャー』ではエンジンバンキの声を担当した。
幻獣拳士になるためには「血盟の儀式」を経て臨気と幻気を融合させる必要が有るが、臨獣拳士だった頃の彼は臨獣ゴート拳の使い手だったと見るのが妥当だろう。
また、ソジョと並んでロンが「この私の双幻士ともあろう者が…」と言っている所から、ロンが2人を見出した可能性もあるが、両者は恐らく激臨の大乱時代は洞窟にひきこもってばかりで激獣拳との戦いには不参加だったのかも知れない。
戦死して後世にリンリンシーとして復活する、かつての同門の臨獣拳士達の中に臨獣拳時代の彼とソジョの事を知ってる者が居たのかは不明だが、メレと同じく「ただの変人」として敬遠して誰も寄り付かなかったに違いない。彼の好きな言葉が「羊の皮を被った狼」であることも、そうした事情故に自身の高い実力を周囲から正当に評価されなかったことに対するコンプレックスの表れだったのかもしれない。
関連タグ
獣拳戦隊ゲキレンジャー 幻獣拳 双幻士
カプリコーン 引きこもり コミュ障
幻獣アーヴァンク拳ソジョ:相方
中川翔子:話し方に似ている部分が多数見受けられる。
ジェリーモン:一人称はドロウと同じだが、(人間界の)適応力は彼より上のデジモン。
仮面ライダー関連の関連怪人
カプリコーン・ゾディアーツ:『仮面ライダーフォーゼ』に登場する、同じくカプリコーン繋がりのライダー怪人。
クラーケンイマジン:同年の仮面ライダーに登場する中の人繋がりの怪人。