「行ってらっしゃいませ、メレお嬢様」(修行その39)
「まさか、あなたの方が反逆者なのです!全ての獣の頂点に立つ幻獣ロン様にねぇ!」(修行その46)
データ
身長 | 201cm(幻身豪天変時:54.2m) |
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体重 | 79kg(幻身豪天変時:21.3t) |
好きな場所 | 人の周り |
好きな食べ物 | 丸い物 |
好きな言葉 | 「刃は切れるが重宝」 |
CV | 潘恵子 |
登場話 | 修行その39「ウロウロ!帰らない子供たち」、修行その46「ギャワギャワの記憶」 |
概要
白い仮面を被ったような頭部からは、金色の刀身をした双剣が長い触角のように左右に生えており、まるでツインテールの女性か兎のようにも見える。胸部についたエメラルドグリーンの蝶の飾りも特徴の1つ。
妖精のような幻獣《ピクシー》を手本とし、鋭い刃物を活かした流麗な円舞で戦う幻獣ピクシー拳の使い手である。
自身のゲンギによって生じる微細な超音波による攻撃を基本としており、相手の手の届かない距離からの攻撃も可能。そして頭部の双剣を円舞のリズムで瞬時に回転させ、全身に仕込んだ刃物を様々な振りから解き放って敵を斬り刻んで倒すのを主な戦法とする。
そしてヒソ自身も、常に円を描くように敵味方関係無く、まるでメイドが人の世話をするように回りながら、相手を取り囲みつつ行動するのが癖となっている。同時に味方の目上の者に対して色々と世話を焼いている内に、甲斐甲斐しくメイドの様に振る舞う癖が付いてしまっており、そのせいか口調も早口となっている。加えてメレに対して「メレお嬢様」と呼ぶ。
こうして見ると先のハクと合わせてメレの双幻士は騎士とメイドの組み合わせであり、まさしくメレは使用人に囲まれた令嬢と言う立場に見えるが、ヒソの従順さは全て上辺だけの演技に過ぎず、真実を知ってロンに反旗を翻してからは形だけの主だった彼女に対して躊躇無く刃を向けた。
更に劇中で彼女は双幻士8人全員が最初からロン一人に忠実な配下であったことを窺わせる台詞(上記下段)を口にしているため(実際シュエンとコウは自我がない上司に全く忠誠心を持っていなかった)、生存していたらハクも同じ行動を取っていたことは想像に難くない。
結局四幻将という地位も幻獣拳という流派も全てロンのでっち上げであり、理央とメレは何も知らず彼に踊らされた道化であり傀儡に過ぎなかった事実を、ヒソの行動は如実に物語っている。
使用ゲンギ
- 真剣翔舞(しんけんしょうぶ)
幻気を込めた両腕を振り下ろし、鋭く柔軟な無数の爪を相手に投げつける。
- 突剣呑(つっけんどん)
幻気を長い爪に込めて長く伸ばし、ムチのように振るって複数の相手をなぎ倒す。
活躍
修行その46「ギャワギャワの記憶」
ロンの命を受け、理央とメレの2人を連行しに来たサンヨの前に現れ、舞うように飛ぶ無数の斬撃「真剣翔舞」で攻撃して2人を救出。3人でその場を後にする。
その後、ロンが自身の暇潰しのために自らの手でジャンの村を壊滅させ、幼少時の理央の家族を殺害。そしてマクを唆して臨獣殿を作らせたという一連の黒幕であった事実を明かした時に登場(この時ロンがヒソに化けて理央について来ていた)。メレに忠実に振る舞っていたのも全て上辺だけで、本当はロンにのみ忠誠を誓っていた事実を明かした上で、ジャンやメレ達の周囲を回りながら風で攫う。
戦闘では四幻将状態のメレと互角に戦い、ゲキレンジャーも手の刃物から伸ばした長いビームの刃「突剣呑」、更には飛びながら頭部の双剣を始めとした全身の刃を繰り出しての体当たりで圧倒する。
「偉大なるロン様の大願を成就させることこそ、この世で最も尊いこと!」
しかし、程なく技を見切られてしまい、五合業、スーパートリプル激で怯んだところにスーパー激激砲、バイオレットの厳厳拳、チョッパーの捻捻弾を同時に受け敗北。
「私は、幻獣の絶対的な強さを分け与えていただいた拳士よ! お前達のようなちっぽけな存在、足元にも寄せ付けるものですか!」
しぶとく巨大化するも、既に怒れるゲキレンジャーを留めることはできず、もはや獣拳合体すらされないままサイダインに吹っ飛ばされ、ゲキゴリラのゴリゴリ波で加速したペンギン弾で地上に落とされ、ゲキウルフの狼狼弾で切り刻まれるという袋叩きに遭った末、サイダインを含む全てのゲキビーストによる激激全ビースト砲を喰らって「偉大なるロン様に、永遠の幸あれぇぇぇぇぇ!」という断末魔と共に爆散した。
だが、ヒソのその想いとは裏腹に修行その49(最終話)でロンは慟哭丸に封印され、永遠の苦痛を味わう末路を迎えるのだった。
余談
原典の山海経(北山経三の巻)の記述では「獣がいる。そのかたちは兎のようで鼠の首、その背中で飛ぶ。名は飛鼠」とある。
尚、飛鼠とは中国で蝙蝠あるいはムササビを差すが、兎の耳のような頭部と空を飛び回る彼女の姿は確かに原典の飛鼠そのものと言える。
十二支のモチーフもやはりと言うべきか卯(うさぎ)。
声を演じた潘恵子女史は、2年前の『魔法戦隊マジレンジャー』でも天空聖者スノウジェル役で出演しており、怪人役としては今回が初となった。ちなみに9年後には彼女の娘である潘めぐみ女史が『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に十六夜九衛門役で出演する事になり、図らずも親子二代でスーパー戦隊シリーズに出演する事となる。
好きな言葉の「刃は切れるが重宝」は、文字通り「刃物はよく切れる物が良い」という意味や、転じて「うわべや外見だけでなく本質が重要」という意味を表す言葉である。
全身の刃に加え、本当はロンの従者でメレは上辺の従者に過ぎない、という内容にもリンクするものとなっている。
他の臨獣拳士や双幻士と違い、好きな言葉に動物の名前が入っていないが十二支のモチーフから判断するに、臨気と幻気を融合させて幻獣拳士となる「血盟の儀式」を受ける前は、恐らく臨獣ラビット拳の使い手だったと思われる。
関連タグ
幻獣ユニコーン拳ハク:メレの双幻士その2。
メレ:彼女の主(形だけの)。
他作品の関連怪人
ドーラピクシー:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場するピクシー繋がりの先輩。
ドワーフマイナソー:『騎士竜戦隊リュウソウジャー』に登場する妖精繋がりの後輩。ただし、こちらはドワーフと厳つい方。