「人間共よ、愉しい悪夢を見せてやるでごじゃる」(修行その38)
データ
身長 | 213cm(幻身豪天変時:57.5m) |
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体重 | 102kg(幻身豪天変時:27.5t) |
好きな場所 | 鏡の世界 |
好きな食べ物 | 光 |
好きな言葉 | 「人の振り見て我が振り直せ」 |
CV | 真殿光昭 |
登場話 | 修行その37「ギャンギャン!お見合い問答無用」、修行その38「ビバビバ!もう一人のレツ」 |
概要
金と銀と白のカラーリングをした鎧を着込み、金色のターバンを巻いたような頭部には三日月状の刃の角が生えている。胸部にもミノタウロスと思しき金色の牛の顔があり、その角もまた三日月状に伸びて肩当てとなっているのが特徴。
ミノタウロス拳は牛のような幻獣ミノタウロスを手本とし、相手を鏡の迷宮の虜とする獣拳。
幻気で生み出した分身と対象を鏡の中で入れ替え、その姿に擬態させる技の持ち主であり、他にも鏡の世界への入り口を開く能力によって相手を封じ込めたり、自身の分身を生み出したりできる。
この様に鏡の特性を利用したゲンギを使用する一方、シユウ本人は他人にマネされるのが大嫌い。
物まねをされまいと色々な口調でしゃべっているうちに、いつの間にか「~でごじゃる」と変な話し方になってしまったらしい。
ちなみに自身が倒される際の断末魔から、幻獣拳を最強と信じて疑わない姿勢が窺い知れる。
使用ゲンギ
- 転身反(てんしんはん)
相手と自分(正確には分身)を入れ替える技。
左手の掌を相手の胸に当て、閃光と同時にその相手を鏡の中に幽閉。そしてシユウの分身がその者に成り代わる……という仕組み。ちなみに獣拳やゲキワザすら本人そのままにコピー可能だが、鏡写しなので利き手は逆になる。
なお幽閉された方は外界の鏡と通じる「鏡の世界」に閉じ込められ、一定の時間が経つと出入りのための扉も閉じてしまう。助けるには鏡の世界に入るしかないのだが、その入り口は最初に取り込まれた鏡にしかないため、それを突き止めなければ永遠に鏡の世界に……という運命が待っている。
名前の由来はそのまま天津飯か。
- この他、両腕を振って三日月型の斬撃を飛ばす技も披露しているが、技名は不明。ゲンギではないのだろうか?
活躍
修行その37「ギャンギャン!お見合い問答無用」
理央の命令を受けたサンヨにより、刺客の候補としてゴウユと共に呼び寄せられる。
この時は顔見せのみで出撃はしなかった。
修行その38「ビバビバ!もう一人のレツ」
ロンを信用せず、「血盟の儀式」に応じようとしない理央に幻獣拳の力を認めさせるべく、その命令を受けたサンヨによりまた招集。今度こそ出撃。
町に現れると早速ゲンギを使おうとしたが、ゲキブルーの奇襲を受けて転落、幻写鏡に傷が入ってしまう。そのまま表れたゲキレンジャーと交戦していたところ、幻獣フェニックス拳の使い手となったメレが乱入して来て蚊帳の外に置かれてしまう。
「サンヨ様に勝るとも劣らぬ」とメレの戦いぶりを称えたが、彼女が止めを刺そうとしたタイミングで乱入すると、幻写鏡を傷つけられたお返しとして転身反をレツに使用。まるでダメージが無い事に違和感を覚えるレツに対し、「貴様の敵は貴様でごじゃる」と言い残して一時撤退した。
その後、シャワールームでシャワーを浴びていたレツを偽レツが鏡の中に幽閉し、本人に成り代わろうとする。
偽レツは当初、レベルが低くて言葉も話せなかったが、時間の経過と共にやがて言葉が話せるようになり、徐々に本物と全く遜色の無い完全体へと近づいていった(※鏡写し故か、利き腕が右腕から左腕に反転している)。
一方、再び街中に出現したシユウはいきなり巨大化して破壊活動を開始。これを止めるべく駆けつけたゲキレンジャーのサイダイオー、ゲキファイヤーと交戦する。
2体の獣拳巨人に一蹴されて敗色濃厚と思いきや、勝利を確信していたシユウは余裕を崩さない。そして次の瞬間、突然ゲキファイアーの動きが止まった。ゲキファイヤーの内部では、偽レツがレッドとイエローの2人を襲っていたのである。
偽レツに制御を奪われたゲキファイヤーはサイダイオーを襲い、ゲキレンジャーは絶体絶命のピンチに陥ってしまう。シユウの分身という自らの正体を現し、勝ち誇る偽のレツは、「本物が鏡の中に閉じ込められており、最初に鏡の中に入った場所にできた扉が、あと1分で閉じてしまう」事実を告げる。
だが、ゴリーの元へ行ったかと思われていたゴウが、その言葉を聞いていた。既にシャワールームの鏡の前に立っていたゴウはそのまま鏡の中に突入し、中で待ち構えていたシユウの分身と交戦。終始圧倒した末、ゲキワザで粉砕し本物のレツを救い出す。ゴウは兄弟ならではの勘で、レツの異変に気づいていたのだ。
自身の策を破られ、怒ったシユウはサイダイオーに猛攻を加える(ゲキファイヤーは偽レツが消えたことで合体が解けて消滅)。
が、そこへ深見兄弟がゲキバットージャウルフで駆けつけたために形勢は逆転。大兄弟脚に怯んだところへサイダイオーの大大砕大斬りを喰らって「嘘だ…嘘でごじゃる…幻獣拳がやられるなんて……!?」と叫びながら爆散した。
余談
モチーフはミノタウロス。そして中国神話や山海経に登場する邪神の蚩尤(しゆう)。「シユウ」だけに牛ともかかっているのだろう(シユウ→ユウシ→牛)。
容姿は諸説あるが、ミノタウロスのように牛の頭を持つ6本腕の獣人だとか、獣の体に鉄と銅でできた頭を持つおぞましい怪物だとか言われる。
また文献ごとの説明では石や鉄を食べ、超能力を持ち、性格は勇敢で忍耐強く、同じ姿をした兄弟が81人いたとか、全ての武器の開発者と伝えられている。
能力の元ネタは「蚩尤は同じ姿の兄弟が大勢いる」という伝承と、ミノタウロスが「脱出不可能なラビュリントス(迷宮)の奥に幽閉された怪物」とされる事からだろう。
干支のモチーフは「丑」。
声を演じた真殿氏は昨年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』にてプロメテウスの石の声を担当。翌年の『炎神戦隊ゴーオンジャー』ではキタネイダスという敵の幹部怪人としてレギュラー出演する事となる。こちらも「~ゾヨ」と特徴的な語尾で話すのが口癖。
幻獣拳士である以上、彼もまたロンから臨気と幻気を融合させる「血盟の儀式」を受けた元臨獣拳士だと思われるが、干支や幻獣から判断して臨獣オックス拳の使い手と見るのが妥当だろう。しかし牛仲間のバッファローを司る臨獣バッファロー拳ギュウヤと面識があったかは不明。
また、彼の好きな言葉である「人の振り見て我が振り直せ」は、左右反転していながらも対象と同じ動きをする鏡像を映す鏡に関する能力および、他人にマネされることを嫌う性格に掛かっていると思われる。
偽レツを演じた高木心平氏は、レツ役の高木万平氏の双子の弟。戦隊ヒーローとその偽者を兄弟で演じるのは『五星戦隊ダイレンジャー』第25話の知(キリンレンジャー)を演じた土屋大輔(偽者)・圭輔(本人)兄弟以来約14年ぶりとなる。
関連タグ
幻獣ケルベロス拳コウ:ギリシャ神話のモンスターがモチーフの双幻士。こいつもゲンギは一種類だけ。
鏡関連
カガミジゲン:『鳥人戦隊ジェットマン』に登場する怪人で、同じく自身の鏡に相手を閉じ込める能力と持つ。
スペキオン星人ジェニオ:『特捜戦隊デカレンジャー』に登場する、同じく相手を鏡に閉じ込める能力を持った戦隊怪人。
ゲルトゲルト:『星獣戦隊ギンガマン』に登場する怪人で、こちらも同じく相手を鏡に閉じ込める能力を持つ。
コピー関連
コピー忍者クリソッツ坊:『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する怪人で、同じくターゲットの偽者を作り出して本物を幽閉する繋がり。
コピー女帝、コピーオルグ:『五星戦隊ダイレンジャー』・『百獣戦隊ガオレンジャー』に登場する怪人で、こちらもターゲットにそっくりな偽者を生み出す。この内、コピー女帝が生み出したコピー知は上述の通り本物の演者の双子が演じている。
ゴビース、ラッコピーマン、邪悪竜ダガーギン、マダコダマ:こちらが真似るのは敵の武器や技。
その他
クモルギン、サソリナマズギン:『地球戦隊ファイブマン』の怪人で、同じく戦隊メンバーの兄弟の絆の強さに敗れた繋がり。
ドーラミノタウロス:『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の怪人で、こちらも同じくミノタウロスモチーフ。
ミラーモンスター:『仮面ライダー龍騎』における鏡の世界の怪人達。
ハクション大魔王:アラビア風の外見&語尾繋がり。