登場話数:第3話「戦え絶望の大地」、第4話「甦れ伝説の武器」
概要
牛の頭に人の身体を持つという、ミノタウロスそのものというべき出で立ちが特徴で、上半身から腹回りまでを覆う毛皮が、あたかも原始人の服装と同様に身体を斜めに横切るように生えているのも特徴の一つと言える。
武器として、棘付きの棍棒と複数の角の生えた盾を装備しており、後者はレンジャーガンによる銃撃すらも弾き返す程の耐久性を発揮する。
それ以外にも、角から放つ光線や口から吐く火炎など強力な攻撃手段を備えており、さらには地中を潜行しつつ、大きく湾曲した角のみを地上に出して敵に襲いかかるという戦法も得意としている。
作中での動向
ドーラスケルトンとの戦いで失われた武器の代わりとして、「絶望の大陸」にあるとされる伝説の武器を手に入れようとしていたジュウレンジャーであったが、バンドーラも彼等の動きを既に読んでおり、その行く手を妨害すべくバーザとも顔なじみであった宏少年と、その母親を絶望の大陸へと落とすことで、伝説の武器の入手だけでなくこの母子の救出までも果たさねばならないという状況を作り出していた。
1日のうちに伝説の武器を手に入れられなかったり、また絶望や悲しみにくれたが最後石にされてしまうという状況の中、絶望の大陸へと足を踏み入れたジュウレンジャーは二手に分かれて伝説の武器と宏達の探索に当たるが、武器の安置されている城を目指すゲキ・ゴウシ・ダンの3人の前に現れたのが、作り出されたばかりのドーラミノタウロスであった。
地中から奇襲をしかけ、3人を崖下へと突き落としたドーラミノタウロスは、さらに口からの火炎放射で追い打ちにおよび、変身し立ち向かった彼等の攻撃も頑強な盾でことごとく弾くなど、その強さをいかんなく発揮。ブックバック・トットパットの妨害もあってゲキ達は苦戦を強いられることとなる。
さらにはこの優勢を確たるものとすべく、バンドーラもドーラミノタウロスを巨大化させ、ゲキ達を一気に追い詰めにかかるのだが・・・バーザからの呼びかけでジュウレンジャーが5守護獣を呼び出すと、ドーラミノタウロスも守護獣達と一進一退の攻防を展開してみせた。しかし絶望の大陸に、夜と共に身も凍るような寒さが訪れるや、バンドーラの命により一旦その場から姿を消したのであった。
このようにバンドーラ一味からの妨害や、行く手に待ち受ける様々な試練に見舞われながらも、ジュウレンジャーはそれらを乗り越え遂に伝説の武器を手に入れるに至るのだが、そんな彼等に対しバンドーラも再度ゴーレム兵の一団やグリフォーザーと共にドーラミノタウロスをけしかけ、再び両者の間で激戦が繰り広げられることとなる。
やがて城から脱出を果たした5人を、なおも単身追撃に及ぶドーラミノタウロスであったが、5人が変身するとともに伝説の武器もまた姿を変え、これらを振るうジュウレンジャーの怒涛の連撃の前に圧されていった末に、伝説の武器が合体したハウリングキャノンを喰らい止めを刺されるに至った。
一連の探索劇の中で、絶望し石化していた宏も母親の涙を受け元の姿へと戻り、ジュウレンジャーはバンドーラによる絶望の大陸の破壊が迫る中、宏達を連れて辛くも元の世界への帰還に成功するのであった。
備考
デザインは野口竜が担当。デザイン画稿からは、上側が刃状になった角の形状について細かな指定がなされているのが確認でき、造形に際してはその角もより湾曲した形にアレンジされている他、側頭部から生えている耳も尖った形状から、丸みを帯びたものへと変更されている。
『ジュウレンジャー』の英語版ローカライズ作品『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』では、ミノタウロス・モンスターの名義で登場。声優が付かなかった原典とは異なり、日本語吹替版では成田剣が吹替を担当している。
関連タグ
マジタウロス:『魔法戦隊マジレンジャー』に登場する巨大戦力の一つ。言うまでもなくミノタウロスをモチーフとし、パワーファイターである点でも共通項が見られる一方、こちらは敵怪人ではなく「戦隊メンバーが変身した姿である」という最大の相違点も備えている
幻獣ミノタウロス拳シユウ:『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に登場する敵怪人の一体。やはりミノタウロスをモチーフとした戦隊怪人という点で共通している一方、その能力については大きく相違したものとなっている