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ハウリングキャノン

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はうりんぐきゃのん

ハウリングキャノンとは、特撮テレビドラマ『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場する武器のひとつ。本記事では、これを構成する「伝説の武器」や、それを手に入れる道中にあった「試練の剣(仮)」についても併せて取り扱うものとする。

概要

ジュウレンジャーの初期の必殺武器で、メンバーの個人装備である「伝説の武器」を合体させることにより完成するエネルギー砲。

メンバー5人の生体エネルギー、それに武器に込められたガイアトロンエネルギーを収束し、5門の銃口より放たれた5色のビームはドーラモンスターを粉砕する程の威力を発揮する。

その合体プロセスは以下の通り。

  1. 「モスブレイカー!」の発声とともに、マンモスレンジャーがキャノン形態のモスブレイカーを宙に投げる。
  2. 「プテラアロー!」の発声に合わせ、モスブレイカーめがけてプテラアローを投擲。2つの武器が合体しクロスボウ状の形となる。
  3. タイガーレンジャーの「サーベル・・・ダガー!」の発声で、放り投げたサーベルダガーが石突側を前に向けて、プテラアローの下部に合体する。
  4. 分離状態のトリケランスを、「トリケランス!」の発声でトリケラレンジャーが投擲、サーベルダガーと同様にプテラアローに合体する。
  5. 大ジャンプしたティラノレンジャーが、「龍撃剣!」の掛け声と同時に龍撃剣をモスブレイカーの上部にセット。ハウリングキャノンが完成する。

設定上ではハウリングキャノンの他にも、「スーパーソードアロー」(龍撃剣、トリケランス、プテラアローの3つによって構成)や、「ツインホーンキャノン」(モスブレイカー、サーベルダガーの2つによって構成)といった中間形態も存在し、放送当時に発売されたなりきり玩具もこの中間形態毎のセットで、前者が『伝説の武器セット1』、後者が『伝説の武器セット2』として分売された。

伝説の武器

ジュウレンジャーの5人がそれぞれ使用する専用武器。スーパー戦隊シリーズに登場するメンバー固有の武器としては珍しく、変身前後に応じて異なる形態を持つという特徴がある。

その由来は、主人公であるゲキ達が生まれるよりも遥か数千年前に遡る。『ダイノ伝記』が記すところによれば、元々伝説の武器は「絶望の大陸」に住まう五つの首を持つドラゴンの首の中より現れたものであり、「これら5つの武器が一つになった時、すさまじい威力を発揮する」と言い伝えられてきた。

出現の後、絶望の大陸にある城の内部にて数億年に亘って安置されてきたが、ゲキたちが当初使っていた武器がドーラスケルトンとの戦闘で全て破損し、新たな武器の入手の必要に迫られたのを受け、絶望の大陸での命がけの探索の末に発見、ゲキの呼びかけに応じる形で彼らの手に渡った。

バーザ曰く、「伝説の武器はバンドーラのような魔力を持つ者や、魔物が触れると焼け死んでしまう。」とされるが、作中にてドーラキルケがこの伝説の武器を食べてしまってもそれらしい描写はなかったため、恐らくは奪って武器として使うことができないという意味合いと思われる。

龍撃剣

ティラノレンジャーの専用武器である、豪華な鍔の付いた西洋剣

ゲキが入手した剣(ソード)がティラノレンジャーの力に反応して変化する。

刀身にガイアトロンエネルギーと、ゲキ自身のエネルギーを合わせることにより、一振りで戦車真っ二つにするほどの威力を発揮する。

ハウリングキャノンへの合体時には銃身の上部にセットされる。

他の伝説の武器と比べるとやや毛色の異なるデザインであるが、元々はテレビアニメ『からくり剣豪伝ムサシロード』に登場する「天空丸・天地丸」の玩具の金型(もしくはデザイン)を流用したものではないか、と指摘する向きもある。

モスブレイカー

マンモスレンジャーの専用武器である、巨大な片刃の戦斧

ゴウシが入手した斧(アックス)がマンモスレンジャーの力に反応して変化する。

普通に斧として使っても巨大な岩石を打ち砕くことができ、更に変形させることでビーム砲「モスキャノン」として使用することも出来る。撃ち出されるエネルギー弾は厚さ1mのコンクリートの壁を打ち破る程の威力を発揮する。

トリケランス

トリケラレンジャーの専用武器である、2本一組の手槍

ダンの専用武器である双槍(ランス)がトリケラレンジャーの力に反応して変化する。

三叉に分かれた鋭い穂先は分厚い鋼の板をも貫通し、また二本の槍の柄を接続・伸長させることで、上記のイラストのように長槍として用いるのは勿論のこと、高速回転させて強力な突風を引き起こすという使い方もできるようになる。

後年のアクションフィギュアとしての立体化に際しては、分離状態のみが付属したり(SHODO SUPER)、分離・合体状態ともどもやたらと短かったり(S.H.Figuarts)と、上記のイラストや作中のイメージとは異なる形とされる場合も多い。

サーベルダガー

タイガーレンジャーの専用武器である、2本一組の短剣

ボーイの専用武器である短剣(ダガー)がタイガーレンジャーの力に反応して変化する。

名前の通り、サーベルタイガー)の牙を模しており、モスブレイカーと同様に巨大な岩石を打ち砕くほどの威力を発揮し、鍔の両側にある可動式の爪で十手の如く相手の攻撃を受け止めるなど、小サイズながら攻防一体の性能を備えた武装となっている。

作中では投げナイフの如く、投擲武器としても使用された。

プテラアロー

プテラレンジャーの専用武器である弓矢

メイの専用武器である弓矢(アロー)がプテラレンジャーの力に反応して変化する。

メイの出身である「リシヤ族」の伝説の英雄・リシヤンテウスの力を受け継いでおり、100m先の標的にも確実に命中させることができる。

また弓の方も、アオレンジャー(『秘密戦隊ゴレンジャー』)のブルーチェリーのように接近戦用の武器としても用いられる。

試練の剣(仮)

”最後の試練の時が来たり。汝、この邪悪なる剣を抜き放て”(台座の碑文より)

伝説の武器を得る上での、最後の試練として用意された剣。

「絶望の大陸」に建つ古城の一室に突き立てられており、その形状はまるで悪の組織に属する幹部が持っていそうな、禍々しいものとなっている。

実際、その見た目通り剣からは怪しげな妖気が漂っている上、台座に刺さったこの剣を抜こうと柄を握るや、剣に宿る悪魔が柄を介して抜こうとした者の身体に入り込んでしまい、敵味方関係なく剣を振り回して暴れる文字通りのバーサーカーへと変貌してしまう。バーサーカー化した状態では、剣を手にした者の顔にも歌舞伎の隈取のような模様が浮き出るのみならず、牙も生えるというわかりやすい形で変化が生じる。

もっとも、バーサーカー化はあくまで剣を握っている間のみの現象であるらしく、柄を握る手を仲間に剥がしてもらうなどの方法で、剣を手離せばすぐに正気に戻るようにもなっている。いずれにせよ、この「最後の試練」まで辿り着きながらも目的を果たせなかったというケースも多かったようで、剣の手前には時間切れを迎え石化した戦士達が複数佇んでいた。

作中では、まずダンが不用心にこの剣を抜こうとしてバーサーカーと化すも、台座から抜けきる前だったのも幸いして、ゲキがダンの柄を握る手を剥がしたことにより、すぐに手離し正気に戻れた。

その後を受け、覚悟を決めたゲキが剣を握り台座から抜ききると、彼もまたバーサーカーと化して他の4人に襲いかかるが、拘束したゴウシからの「ゲキ!剣を捨てろ!捨てるんだ!」との必死の呼び掛けで、剣を持ったまま正気に戻る。

そして、ゴウシから剣を捨てるようにと重ねて促されたことで、ゲキが剣を放り投げるとそれが当たった壁が崩れ去り、伝説の武器の安置された間に繋がる隠し通路が現れるに至った。

備考

前述のゲキが伝説の武器に呼び掛けるシーンでは、バンドーラ「とうとうおかしくなったようだね! 武器に人間の言葉が分かるもんか!」と嘲笑っているのだが、何の因果か翌年放送の『五星戦隊ダイレンジャー』では、人の言葉が分かるどころか人の言葉を話す武器が登場することとなる。

関連タグ

恐竜戦隊ジュウレンジャージュウレンジャー

スーペリアダイノボンバー ケントロスパイカー:それぞれ、『爆竜戦隊アバレンジャー』『獣電戦隊キョウリュウジャー』に登場する武器の一つ。「メンバーの専用武器を合体させることで射撃系の合体武器になる」「5つ全て揃ってなくても完成する合体武器のパターンもある」という共通項を有する

恐竜大決戦!さらば永遠の友よ:『獣電戦隊キョウリュウジャー』の劇場版作品の一つ。『ジュウレンジャー』も含めた、恐竜モチーフの戦隊によるクロスオーバー作品としての側面も有しており、作中ではハウリングキャノンとダイノボンバーケントロスパイカー、そしてザンダーサンダーを合体させた「アルティメットハウリングキャノン」なるオリジナルの合体武器も登場する

ボッコワウス:『機界戦隊ゼンカイジャー』の登場人物の一人。最終決戦において、ジュウレンジャーの力を悪用する形でハウリングキャノンを召喚・使用した。使用時にはどういう訳だか「ラッパピーヤ!」と、微妙に勘違いした掛け声も発している

スーパー戦隊必殺武器/合体武器

ファイヤーバズーカハウリングキャノンスーパー気力バズーカ

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