概要
正式な定義は無いが、旧石器時代の人類をイメージするとわかりやすい。
創作では獣の毛皮をまとい、狩猟・採取生活を送る人々として描かれることが多いが、
特にギャグ作品において、石や骨などで近代社会さながらの文明を築くこともある。
稀に、非文明的な様子や時代遅れな様子に対する蔑称として使われる。
進化の歴史
現在では、アフリカ以外にもアジア大陸が人類の進化に影響を与えたと考えられている(参照)。
猿人
約700万年前から130万年前にかけてアフリカに生息していた初期の人類。現生人類とは属レベルで異なる。代表例はアウストラロピテクス属など。
永続的な直立二足歩行を行え、地上を長距離移動できるようになったが、腕が長く脚が短かった。脳の大きさはチンパンジーに近かった。顎や臼歯が発達しており、果実や芋などの植物食中心だったと思われる。
猿人の中では新しいパラントロプス属は特に頑丈な顎を持ち、しばらくヒト属と併存した。
原人
200万年ほど前から約7万年前まで生息していた、古くはピテカントロプスなどと呼ばれていた人類。ここから現生人類と同じヒト属に分類される。
ホモ・ハビリス、ホモ・エレクトス(北京原人やジャワ原人など)が有名。
アフリカから中東、インド、東南アジア、東アジアにかけて生息していた。
背が低くガッチリした体型で、腕力がとても強かった。衣服を着ることはなく、身体中に濃い毛がびっしりと生えていたと思われる。
走行に適した長い脚、道具制作や投擲に適した腕、大きな脳が発達していき、素朴な打製石器や火を獲得していった。
従来の植物食に加えて、狩猟または屍肉食により動物食も加わり、道具や火で調理を行うようになっていった。
近年では旧人と同じくその一部が現生人類と混血しており、現生人類にも遺伝子の一部が受け継がれている、とする説が有力。
旧人
20万年前から2万年前にかけて生息していたネアンデルタール人のこと。
体が大きく力が強く、顔つきもゴリラ顔ではあるが現代人によく似ているものの、現生人類のように額が直立しておらず後頭部に特徴的なふくらみがあるなど頭の形は独特である。主にヨーロッから中央アジアにかけて生息し、そのうちに寒くなってきたために衣服を着用するようになり、打製石器を使用してマンモスなどを捕まえるようになった。
脳の大きさは現代人より大きく、仲間が死んだ際には穴を掘って花を一緒に埋めてやるなど、現代人にも相通じるような精神世界を持っていたと考えられている。しかし、喉のつくりから現生人類ほど複雑な言語は話せなかったと考えられている。現生人類がアフリカを出た際、このネアンデルタール人と混血しており、アフリカ系以外の現代人にはネアンデルタール人の遺伝子がわずかに混入している。ネアンデルタール人の血はポリネシア人に特に色濃いと考えられている。
新人
お待たせしました。この記事を読んでいる皆さんの直接の先祖の登場です。
原人から進化したイダルツ人(15〜20万年前にアフリカに生息した、原新人とも呼ぶべき種族)を母体として約15万年前に現れた種族であり、同じく原人から進化した旧人とは兄弟的な関係といえ、直接の子孫ではない。約7万年前にアフリカからユーラシア大陸に広がり、日本列島では約4万年前に出現した。
正式名称はホモ・サピエンス・サピエンスと言う。
言語能力が高く、打石器だけでなく磨製石器や、骨角器、弓矢など精巧な道具を盛んに製作するようになった。ヨーロッパや中国では新人の壁画などが数多く残されている。