🦣概要
絶滅してしまった古代のゾウで、マンムトゥス(Mammuthus)属に含まれるものの総称。
一般にはケナガマンモスのことを指す。現存するゾウと異なり、長大な牙とふさふさした体毛、小振りな耳を持つのが特徴。鼻先が特徴的な形状であり、これを使って冬場は雪を直接食べて水分補給していたと思わしい。
名称はロシア語に由来し「土の獣」と言う意味がある。当初は土竜に使われた名称。
「ママントゥ」(モンゴル地方の言語で「地下の怪物」)が語源とする説もあるとか。「マムート」は、北米大陸のマストドンに使われることもある(参照)。
“巨大なもの”を指す比喩としても良く用いられる語だが、ケナガマンモスはインドゾウ(アジアゾウ)くらいの大きさ。ただし15世紀までは、その化石は公式に「巨人の化石」とされていた。
ちなみにギリシャ神話に登場するサイクロプスのような単眼巨人の伝説は、マンモスをはじめとしたゾウの仲間の頭蓋骨にある鼻の孔が通っていた部分を眼孔と勘違いしたことが由来ともいわれている。
シベリア等の永久凍土から発掘された所謂「氷漬けのマンモス」と呼ばれるミイラ化石には、今でも犬が食べても平気なほどに保存状態が良いものもある。
ネパールで目撃されたインドゾウ、「Raja Gaj」(「王象」)とその友人(象)は、先祖帰りでもしたのかマンモスに近い頭部をしていたらしい。(2007年を最後に目撃例なし)
🦣亜種
実は、毛の短い/無毛に近いマンモスの方が種類は多く、体高1mのコビトマンモスから4m以上になるトロゴンテリーゾウまで大きさも様々。そもそも、マンモス自体もアフリカが由来だとされており、アフリカゾウに似て毛は少なかったとされている。
最大種は、近年ではナウマンゾウの大陸種・ナルバダゾウやエレファス・レッキー、コロンビアマンモス、インペリアルマンモス等も候補になっており、そこにデイノテリウムやZygolophodon(アメリカマストドンに近縁の可能性あり)等もいるが、とりあえずはこれまでの知見で言うと、北部中国から内モンゴルに棲んでいた松花江マンモスとされる。アルメニアマンモス同様、現在はトロゴンテリーゾウと同定されるかどうかが議論されているとか。どちらにしろ、中国方面から発見されている。
現在発見されている化石から推測されるナルバダゾウの最大サイズは肩高5.2m(松花江マンモスは5m)、全長9.1m以上(牙を含む)、推定体重20-22tともされ、パラケラテリウムに匹敵するかそれ以上という、史上最大級の陸生哺乳類であった。
ウランゲリ島やアラスカのセントポール島、地中海、チャンネル諸島など、いくつかの場所には最近まで小型種が棲息していた。
特にウランゲリ島の個体群は紀元前1700年頃まで生存しており、あの小さな島に500~1000頭程の非常に小さな個体数で安定して生存し、近親相姦が予想されていたのに、遺伝子の健康度もそこまで悪くなかったという特筆すべき状態だった。
セントポール島の個体群も、紀元前3300年頃までは生存していた。
ケナガマンモス種は、北海道にナウマンゾウと共存していた時期もあった。
🦣その他
UMAとして、シベリアなどでの目撃談はあるにはあるが、現在は生きていないとされる。だが、シベリアでは前述した「氷漬けのマンモス」が時折発掘されるためクローン技術で復活するチャンスはないこともない。たとえば、あのオーロックスの復元はナチスドイツの時代から盛んであり、近年も複数のプロジェクトで進行しており、大きさやプロポーションなどはまだまだだが、見た目だけならそこそこオーロックスに近い個体も誕生してきている。
ただ、こうした研究には宗教関係が付き物なのが厄介な所である。また脱走して交配した場合はどうなるか不明。
ケナガマンモスの絶滅の理由は不明である。かつては気候の寒冷化によって絶滅したという今からすればトンデモな説(毛皮なんスけど…皮下脂肪厚そうなんスけど…)が提唱されていたこともあった。
秘密戦隊ゴレンジャーのマンモス仮面や、ドロロンえん魔くんのゾウワシの死に様などもこれを基としている。
プレヒストリックパークでは、マーサと名付けられたケナガマンモスの雌個体が登場している。
現代のパークに連れてこられた後はゾウの群れに混ぜられたものの、群れのリーダーに子供の世話を許されず孤立してしまうという、種の違いからくる摩擦が描かれた。
最終話ではゾウの子供を襲うティラノサウルスの亜生体(マチルダ)の前に立ちはだかり、後ずさりしながらも果敢に立ち向かう。その後マチルダはナイジェルにおびき寄せられて去ってゆき、子供を守り通したマーサはリーダーの信頼を得ることができた。
南方熊楠は、「中国の記録に、「氷の中に住む」という記述もありながら、「脯に良い」「毛皮はカーペットに良い」などとある「磎鼠」など(「ヤクーツクの人が伝える」という記述のある文書もあるそうである)北方の「ネズミ」について、シベリア辺りの先住民が伝えている、「マムートと呼ばれる巨大なモグラは、日々地下を掘って生活(蹄あるし)しているが、時々地上に出て風を見るとたちまち死ぬ」という、マンモスの死体に関する伝承の伝播を指摘している。
また、サモエード(先住民の方)は、マンモスの象牙を橇の装飾に使うなどしていたが、彼らの伝承においてはマンモスの骨が海岸で取れるため、それを「海に住む動物」としている。なお、生物学的にゾウは「原始的な水棲生物」の形質を残したまま適応放散した説がある(ゾウの祖先は半水生の生活を送り、ゾウの姉妹グループがジュゴンに代表される水棲のカイギュウ類であることから、可能性は捨てきれない)。
🦣主な種類
🦣マンモスをモチーフとしたキャラクター
特撮
スーパー戦隊シリーズ
昭和戦隊
平成戦隊
20世紀平成戦隊
21世紀平成戦隊
令和戦隊
仮面ライダーシリーズ
昭和ライダー
平成ライダー
平成一期
平成二期
令和ライダー
- ブレイキングマンモス/マンモスマギア/ギーガー/ランペイジバルカン(仮面ライダーゼロワン)
- マンモスゲノム/マンモス・デッドマン/仮面ライダージュウガ(仮面ライダーリバイス)
- ブリザンモス/フェアリーマンモス/マンモスマルガム(仮面ライダーガッチャード)
その他特撮
ゲーム
ファイナルファンタジーシリーズ
その他ゲーム
- キングマンモー/マンモス/マンモス♀(LIVEALIVE)
- マンムー(ポケットモンスター)
- ガムート/ポポ(モンスターハンター)
- ガマンモス(妖怪ウォッチ)
- マンモン/スカルマンモン(デジタルモンスター)
- ダークマンモス(ドラゴンクエスト)
- マンモスタンク/バイオタンク(メタルマックス)
- マンモス/ビックノーズ(ファンタシースター)
- ネオマンモス/ネオビックノーズ/デゾリアンマンモス(ファンタシースターⅡ還らざる時の終わりに)
- 百貫丸(天外魔境Ⅱ)
- イヴァン雷帝(Fate/GrandOrder)
- マンモスの墓場/金色の魔象(遊戯王OCG)
- マンモス(グランブルーファンタジー)
漫画・アニメ
- マニー一家をはじめとしたマンモス達(アイス・エイジシリーズ)
- マンモスマン(キン肉マン)
- ジャック(ONE PIECE)
- リーガルマンモス/エンドマンモス(トリコ)
- マンモー(はじめ人間ギャートルズ)
- 氷マンモス(太陽の王子ホルスの大冒険)
- キバルーン(ゼンダマン)
- トッキュウマンモス(逆転イッパツマン)
- ビッグモス(超獣機神ダンクーガ)
- ジャンモス(魔動王グランゾート)
- マンモス(ティーンタイタンズ)
- マンモスガンダム(機動武闘伝Gガンダム)
- 総司令官ビッグコンボイ(ビーストウォーズネオ)
- 戦闘獣グレートマンモス(グレートマジンガー)
- 化石獣マンモー(勇者ライディーン)
- 巨烈獣モンドラー(勇者ライディーン)
- 大地のエル(仮面ライダーアギト 3大ライダーVS超ロード)
その他
名前がマンモス
- マンモスコング(月光仮面)
- ジュラン(ウルトラQ):サブタイトルおよび劇中の呼称が「マンモスフラワー」
- 巨大不明生物第2号マンモスフラワー(シン・ウルトラマン)
- マンモス西(あしたのジョー)
- マンモス稲子(マカロニほうれん荘)
- マンモス・フラワー/ザ・マンモス(ゲゲゲの鬼太郎)
キャラクターのモチーフやネタの扱い
巨大な身体や寒冷地に生息と大方のイメージ通りにパワーファイター&氷属性扱いされることが多い。
RPGにて、ゾウの姿をしたモンスターにも「マンモス」の名が使われる事が多く全く生息していた時代が違うのにもかかわらずサーベルタイガーと共に恐竜扱いされるケースも少なくはない。
「コロッケ!」の主人公と彼の父親が愛用する武器であるハンマーはマンモス3体分の重さで敵キャラであるピロシキの攻撃技に「マンモスの牙」がある。
🦣ARK:Survival_Evolved
雪山バイオームに生息する。昏睡させ、野菜やベリーを与えることでテイムできる。木材採取が得意で、おまけに木材の重量軽減もあるので大量の木材を集めることができる。戦闘面では強力なノックバックを持ち、サドルの太鼓でバフをかけることができる。
🦣関連イラスト
🦣関連リンク
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別表記