キーワード!D!A!N!C!O!U!G!A!ダンクーガ!!やってやるぜ!!
概要
ダンクーガとは『超獣機神ダンクーガ』に登場する架空の兵器である。
全高34.6m、重量114t。
漢字表記は「断空我」。
イーグルファイター、ランドクーガー、ランドライガー、ビッグモスら4機の獣戦機が合体することで完成するスーパーロボット。
軍所属のロボットであるためか、カラーリングがほかのスーパーロボットと比べて地味である。
膝下両脚と頭部以外は全てビッグモスであるため、構造的にヒューマロイドモードのビッグモスに強化パーツを付けただけの状態にも見えてしまうのが欠点。
武装はダイガン、断空剣、断空砲など。必殺技は断空砲フォーメーション、断空光牙剣。
当初は飛行不可能だったが、後に追加装備のブースターユニットを装備することで飛行が可能となった。
性能
動物の野生本能を機械的に再現し、兵器として転用したものが「獣戦機」である。
通常のマシン形態から動物型のビースト形態、人型のヒューマロイド形態へと変形し、最終的にダンクーガに合体するシステムを持つ。
獣戦機自体、操縦者の精神エネルギー(野生の本能)に感応して機体性能を増すシステムを搭載しており、通常兵器を凌ぐ戦闘力を発揮することが可能で、操縦者の精神状態が昂揚すればするほど機能は向上する。
ダンクーガに合体することにより、分離状態をも遥かに凌ぐ絶大なパワーを発揮出来るようになる。反面、それ故に操縦者に掛かる精神負担も尋常ではなく、とても普通の人間に乗りこなせるような代物ではない。
その為、その後のバリエーション機(特にBURN系はその性格上獣戦機に主と認められる必要があった)もそうだが、ダンクーガは乗り手を選ぶ兵器であり、本来平時ならある程度のパイロットを選抜して訓練を受ける筈だったが、ムゲ・ゾルバドス帝国の侵略が予想より早く開始されたためそれが不可能となり、地球軍のコンピュータに依る人選と言う賭けを余儀なくされた(人選に比較的余裕のあった『ノヴァ』の場合はあらかじめパイロットを選抜している)。
特に合体時及び合体後に掛かる精神負担のレベルは殺人的なものであり、ダンクーガの操縦者として選ばれた藤原忍ら獣戦機隊の面々ですら、初合体時には極度の精神疲労に苛まれ、慣れて問題なく運用出来るようになってからも、過度の連戦は不可能とされるほどであった。
上記システムの応用から優れた反応速度を誇り、操縦者の身体能力や戦闘技術を機体の動きに反映させることが可能であるなど、人間に近い動きを再現している。
また、通常時のメインパイロットはイーグルファイターのパイロットだが、状況に応じて別の獣戦機のパイロットにその権限を委譲することが可能である。ただし専らメインパイロットを担当することが多いのは忍(射撃戦)と司馬亮(格闘戦)である。
上記の利点と合体ロボならではの合体・分離機構を組み合わせて応用した変則戦術も披露している。
通常武装から必殺技に至るまで、近距離・遠距離に対応したものをそれぞれ備えており、高い火力と距離を選ばない安定した戦闘力を発揮出来ることも利点の一つ。
武装・必殺技など
- パルスレーザー他固定射撃武装
獣戦機の固定射撃武装(構造上主にビッグモスのもの)をそのまま使用可能。
歩く武器庫である。
- ダイガン
獣戦機がヒューマロイドモードで使用する手持ちの射撃武器を全て合体させた大型ライフル。
- 連装キャノン
飛行ブースターに付属された両肩のキャノン砲。
使用されたのはOVA『失われた者達の鎮魂歌』のみで、本作にてブースターが大破、以降はダンクーガ自体が飛べるように改造されたことや、構造上ビッグモス後方の砲門を塞ぐので本来ならば「スパロボ」のように断空砲との両立は出来ない。
- 鉄拳
武装というかただの徒手格闘攻撃。
しかし、メインパイロットを格闘家の司馬亮に変え、その格闘技術をダンクーガのパワーで完全に再現するので侮れない威力を発揮する。シンプルだがダンクーガならではの攻撃の一つ。劇中とどめの大半を占めている。
- 断空剣
基地戦艦ガンドールのレーザーを小型化して剣とした武器。
『失われた者達の鎮魂歌』で初使用。
一見すると金属製の実体剣にも見えるが、元がレーザー砲であるだけに刀身はビームで形成されており、未使用時は柄だけの状態で腰に収納している。
鉄拳を遥かに上回る威力を誇り、デスガイヤー将軍最後の搭乗機・ザン・ガイオーを両断し、投げつけてムゲ帝王を倒した。決め技として使われた時の決め台詞は、「心にて悪しき空間を断つ」。
- 断空砲
先述の固定射撃武装を前方へ一斉発射する必殺技。
媒体によっては「断空砲フォーメーション」とも表記される。
パルスレーザー以外は実弾兵器のはずだが、この状態で撃った場合には、極太のレーザーのような描写で描かれる。
- 断空光牙剣
「愛の心にて、悪しき空間を断つ!名付けて、断空光牙剣!やぁぁぁぁぁってやるぜっ!!!」
OVA『GOD BLESS DANCOUGA』で使用された必殺技。
ガンドールの主砲であるガンドール砲の莫大なエネルギーを断空剣で受け止め、断空剣の刀身を非常に長く巨大なエネルギーの奔流へと変え、そのまま振り下ろす技。
本機の最強攻撃として扱われることが多い。
バリエーション
ダンクーガ(OVA版)
『GOD BLESS DANCOUGA』、『白熱の終章』では、ショルダーアーマーの先端がより鋭角的になっているなど、一部デザインが変更されている。
「スパロボ」では『新スーパーロボット大戦』と『第3次スーパーロボット大戦α』ではこの姿で登場する。
ダンクーガ ブラックカラーVer.
プレミアムバンダイ限定のスーパーミニプラで、その名の如く黒いカラーバリエーションで、いわゆるブラックバージョン。
ブースターユニットもブラックカラーで付属し、上記のOVA版ウイングのブラックカラーも付属されている、また同時販売でブラックウイング(こちらは通常カラー)とも合体可能で下記のファイナルダンクーガのブラックカラーVer.にもなる。
偽ダンクーガ
『GOD BLESS DANCOUGA』で、ムゲ・ゾルバドスが作りだしたダンクーガの偽物。
翼が無く、ランドライガーとランドクーガーの代わりに鳥類のような足首を取り付けている点以外はオリジナルと同じ外観である。
ファイナルダンクーガ
全高:27.3m
重量:150.66t
劇場中未登場のダンクーガがブラックウイングと合体した形態。
火力、出力のみならず飛行能力の強化(ブースター装着時より最高速度が上)もされている。
必殺技はファイナル断空砲、ファイナル断空光牙剣。
アルティメットダンクーガ
『スーパーロボット大戦30』の有料のエキスパンションパックで参戦する際に新たに追加されたファイナルダンクーガを超えるダンクーガ最強の姿。
設定などは大張正己とスパロボスペシャルアドバイザーの寺田貴信の二人によって考えられた。
必殺技は断空真剣。
クーガ
ダンクーガBURN
全高:38.0m
重量:580.0t
『超獣機神ダンクーガBURN』に登場するダンクーガで初代同様イーグルファイター、ランドクーガー、ランドライガー、ビッグモスが合体するが、機体配分は初代と大きく異なる。
敵である「フォア」の技術を取り込んでおり、重力制御を使用しての攻撃や防御、オプションなしでの飛行も可能。
ただし稼働している際は全身がオーバーヒート状態となり、長時間の戦闘には不向きである。
ダンクーガの中で唯一集合コックピットが存在する。
設定ではこれも「ダンクーガ」であり、特に名前の違いはないのでファンの間では初代と区別する為に「ダンクーガBURN」と呼ばれる。
ダンクーガBURNガンドール
『超獣機神ダンクーガBURN』の長谷川裕一の同人誌『長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝』に登場するダンクーガBURNとガンドールが合体した姿。
なお原作である『超獣機神ダンクーガBURN』本編には登場しない。
ダンクーガノヴァ
全高:37.8m
重量:108.2t
『獣装機攻ダンクーガノヴァ』に登場するダンクーガでノヴァイーグル、ノヴァライノス、ノヴァライガー、ノヴァエレファントが合体。
合体配分がBURNと異なり初代に近くなっているが、イーグルの割合が若干増えている。
武装はブーストノヴァナックル、断空剣、断空砲など。
チームDの覚醒で「ゴッドビーストモード」というパワーアップ形態に進化した。
R-ダイガン
全高:29.6m
重量:48.8t
初代でいうブラックウイングに当たる機体。
ヴァリアブルストライカーモードへの変形機構を持っている。
また、ダンクーガノヴァと同型のジェネレーターとシステムを持つ事から「紅いダンクーガ」とも呼ばれている。
ダンクーガマックスゴッド
全高:40.1m
重量:157.0t
ダンクーガノヴァとR-ダイガンが合体して誕生する。
火力と飛行能力が強化され、単独での大気圏離脱も可能となった。
必殺技はファイナル断空砲、断空彈劾剣。
オリジナルダンクーガ
全高:94.5m
『獣装機攻ダンクーガノヴァ』の最終話で登場した悪のダンクーガ。
WILLの創造主が創り出した機体でダンクーガノヴァのベースになった存在である。
オリジナルとついているものの、初代ダンクーガとの関連は不明とされる。
余談
- よくファンの間では「8割が象」とか「だいたい(ほぼ)ビッグモス」とか「ビッグモスにヘルメットとゲタをつけただけ」とかネタにされている(グレート合体にあたるファイナルダンクーガも「背中付けただけ合体」などと呼ばれてはいるが、発表がかなり後となり似たような合体が増えたためそこまでネタにならなかったらしい)。
- 近年、大張正己氏がTwitterにて「一言言わせて欲しい。ダンクーガは『8割象』なんかじゃあないぞ。『7割象』だからね!」や「人は見た目が100パーセント。ダンクーガはビッグモスが70パーセント」とつぶやかれていて、ほぼほぼ公認のネタになっている、でも『7割象』だからね!
- 某スパロボ攻略本のビッグモスの解説では、「ダンクーガのもと。ダンクーガはこのビッグモスを中心に構成されている。これだけ見ると、カッコ悪い」などと書かれていた。合体後のバランスのことを考えると判らなくはないが。
- ダンクーガはキチンと合体ロボットアニメの矛盾に対する回答を出しており、例えば合体フォーメーション中に敵が攻撃してこない矛盾に対し、敵メカは堂々と合体フォーメーション中に攻撃するも、イーグルファイターから発生するバリアで防御する事でその矛盾を解決し、更に終盤の第36話では、敵小型メカがダンクーガの接合部を体当たり等で集中的に攻撃し、分離を決断する等これも矛盾を逆用した演出と言える。
- 本放送当時秋田書店から発売されたムックによると、「獣戦機は一個大隊に匹敵する戦力」と書かれており、合体ロボットに合理性を持たせた数少ない解釈と言える。
- 初代はTV本編でも出番は少ないが、当初構想では「万策尽きた時の奥の手の最終手段」として演出し、「ダンクーガ発動=物語が重要な局面を迎える」と言う構成にしたかったのだが、事情により出番が増える事となる。
- 当時発売されたDX超合金と、02年に発売された初代超合金魂はワンパーツ足りとも余剰パーツが発生しない優れ物だった。千値練の「メタモルフォース」や「スーパーミニプラ」でも発売しているが、一部パーツの差し替えでの合体となる。
関連メカ
スーパーファイヤーダグオン:『勇者指令ダグオン』の終盤に登場するファイヤーダグオンの禁断の超合体形態。登場回数は3回で、物語の重要な局面で、万策尽きた時の奥の手の最終手段として登場した点はダンクーガの初期構想を実現させたと言える。
ガイキング・ザ・グレート:『ガイキングLOD』後半に登場する究極の合体形態。此方も3回のみの登場であるが、2回目の合体は溶岩に落ちようとしている都市の市民を助ける為に合体した為、実質の戦闘は初合体と最終決戦のみである。
グッドクルカイザーVSX:『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』中盤に登場する最強合体形態。此方も4回しか登場しないが、「後付けで誕生した合体形態」ではとの噂もある。
ジェネシックガオガイガー・アルティメットグラヴィオン:共に合体したのは一回のみの究極合体であるが、後者は本当に1分30秒しか出番が無かった。