荒神伝説
ガイキングの10倍の力を持っているが、動かす為にはパイロットの炎の力(パイロットの精神エネルギー)も10倍必要となる。
それはフェイス・オープンの時ですら通常の4倍もの力を消費してパイロットの命を危険にさらすような状態であったのに、そのさらに倍以上の炎の力を必要としパイロットの命を極限まで消耗し死に至らしめかねない危険な仕様でもあった。
故に機体が求めるほど膨大な炎の力を安定して発揮出来る能力を持つ者はおらず、キャプテン・ガリスとサコンは、ダイヤが10倍の炎の力を出しその負荷に耐えられるようになるまで、その存在を秘匿し続けていた。
だが、次大帝プロイストの操る超魔竜ドボルザークとの死闘でガイキング達がボロボロにされ、今のダイヤなら乗りこなせると信じ秘密を明かし、ノーザの覚悟と、リー・ジェンシンの鼓舞、大空魔竜の全員の絆により、ついに荒神が降臨する。
その力は、悪しき者を倒し、弱き者を護る、「荒神」の名に相応しい究極にして最強の炎の巨人である。
概要
ガイキングのボディ(パート3)、ライキングの腕(パート1)、バルキングの脚(パート2)各機体のもっとも優れている強固な部分を集結合体しさせた「悲劇も嘆きも終わらせる究極にして最強の炎の巨人」。
なお、グレートの頭部はベースのガイキングそのままで、メット部分は炎の力を実体化させて作っており、角は各節が伸長してる。
元々機体の一部が肥大化したアンバランスな体型をしていたライキングとバルキングの肥大化した部位をパーツとしている為、ガイキングよりも巨大な機体となっている。
また、ガイキング、ライキング、バルキングのそれぞれ余ったパーツ同士で再合体はせずに、そのまま放置されている。
そのため「余ったパーツで再合体してライキング(ガイキングの腕のパート1)とバルキング(ガイキングの脚のパート2)も戦えば良いのでは?」と誰もが考えたはず…しかし、炎の力もすべてグレートのパーツに注入しているために再合体は出来ず、放置せざるえない。
武装
- デスパーサイト
指先から放つレーザー光線だが、手刀のように切り裂く使い方が主。ガイキングのものより数十倍の出力を持つ。
- ボルトパライザー
ガイキング時と同じ箇所から放つ武器だが、電流を放出して敵を倒す。
- ギガパンチャーグラインド
ガイキング同様、前腕を射出するいわゆるロケットパンチだが、ライキング同様タービン推進により戻ってくる仕様。プロイストは焦りもあり初回は戻りを食らった(2回目はちゃんと回避)。
- バーニングデストーム
ライキングのライトニングデストーム同様、前腕のタービンから放たれる炎の竜巻。
- ギガンタークロス
脚部に装備されている武器。元はバルキングの両肩についていたもの。
- ハイドロブレイザー・ギガバースト
ギガンタークロスを弾丸替わりに、高出力のハイドロブレイザーを放つ必殺技。一回使用するとギガンタークロスを失うが、大地魔竜から供給することで連射も可能。ただし一回使用した時点で強制分離する欠点が生じたため、連射は行っていない。
- フェイス・オープン ザ・グレート
ガイキングのフェイス・オープンのグレート版。
挿入歌
曲名:『その名はガイキング・ザ・グレート』
歌手名:串田アキラ / 作詞:青木久美子 / 作曲:小林保夫
初合体と初陣シーンで流され、劇中での熱い展開や串田アキラの力強い歌唱も相まって視聴者に大きなインパクトを与えた。
そして、『熱血最強ゴウザウラー』のキングゴウザウラーの「READY GO!!キングゴウザウラー」、『勇者特急マイトガイン』のグレートマイトガインの「グレート・ダッシュ!!」と同じく合体時に挿入歌(合体ソング)が流れる稀有なロボットでもある。
また本機が「荒神」と呼ばれたりするのは、この歌詞の中で幾度も歌われているためであり、実際に劇中でもその名に恥じない活躍をしていたからである。
登場回数
グレート合体の回数が少なくて有名な『勇者指令ダグオン』のスーパーファイヤーダグオン、『爆闘宣言ダイガンダー』のドラゴンダイガンダー、『超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説』のマグナジェットコンボイと並んで、その合体した回数はわずかに“3回だけ”であり、文字通りに片手で数えても余る程度しか合体していない。
うち1回はダリウスの人々を救うために合体した(溶岩に沈む首都を持ち上げるための炎の力が必要なため)ので、戦闘のために合体したのだけを数えるのであれば実質的にはたったの“2回だけ”である。
大地と天空
『ガイキングLOD』オリジナルメカとして登場した大地魔竜とバルキング、天空魔竜とライキングに関しても説明する。
もともとダリウス軍の科学者であったガリスがダリウス17世の命令で設計、建造したのが三大魔竜戦艦(大地魔竜(CV:竹本英史)、天空魔竜(CV:大川透)、大空魔竜(CV:草尾毅))であり、それぞれが内蔵する戦闘巨人がバルキング・ライキング、そしてガイキングである。
しかしダリウスの侵略の意図を悟ったガリスによって三大魔竜はダリウス軍から離脱し、制御システムがほぼ完成されている大空魔竜以外の二隻を封印、残った大空魔竜は大人数で運用する戦艦として改良され反乱軍の旗艦となった。
魔竜戦艦には人工知能が搭載されており、ある程度なら自立稼働も可能。各戦闘巨人もその影響下で運用される。
システムが完全であるなら少人数での運用も考えていたが、不完全である二大魔竜は大人数での運用に向かないと判断したため封印された。
その後、封印が解かれ敵として立ちはだかったが最終的には大空魔竜チームに合流、その際にシステム改良を施されている。
大地魔竜
地上戦に特化した甲殻竜型戦艦(地中も移動可能)。
主武装は前足に装備されているミラクルドリルと誘導ビーム砲。ミラクルドリルはバルキングとガイキングに装着可能。
パワーは強大だが制御が不完全であり、暴走を怖れたガリスが氷河の中に封印した。
分離した艦首部分(PART-3)と、格納庫から射出するPART-1、PART-2が合体することで「灼熱の重巨人」バルキングとなる。
天空魔竜
空中戦に特化した翼竜型戦艦。
主武装は腹部にあるジャイアントカッターと嘴の雷光ビーム。ジャイアントカッターは取り外し可能で、ライキングやガイキングの手持ち武器として使用できる。
大地魔竜以上の凶暴性から、キーワードによる厳重な封印が施された。
首の付け根に位置する髑髏のエンブレム(PART-3)と、格納庫から射出するPART-1、PART-2が合体することでライキングとなる。
封印から解放された大地魔竜と天空魔竜は、当初はダリウス軍の戦力として大空魔竜隊を苦しめた。そこから「ザ・グレート」の合体に到った経緯については…26話~31話を実際に視聴してご確認いただきたい。
外部出演
『スーパーロボット大戦』シリーズでは、『K』で初参戦。
原作ではここぞという時にだけ合体していたのに対して、スパロボでは合体に制約はない。
地形適応は全地形に対してSで武装も高火力と化け物じみたスペックを誇る。
『K』では燃費がやたら激しく最強技はENを180消費するため、合体前からEN残量に気を配っておかないといざという時に必殺技を使えないという事態に陥りかねないのでダイヤにEセーブ(消費ENを軽減する特殊スキル)の習得、ガイキングに強化パーツ『時流エンジン』(毎ターンENが30%回復)の装備が推奨される。
続く『L』では絶大な火力はそのままに燃費が大幅に改善され、最強技はEセーブ込みで消費EN48にまで抑えられた。
なお、他のグレート合体とは違いライキング・バルキングはパーツを提供するだけという合体の構造上(各機のドクロのパート3にコックピットある為)、ノーザとリーはサブパイロットとして加わらず、原作再現ではあるが合体している間は離脱扱いになるので注意が必要。
アプリゲーの『X-Ω』では2020年8月のイベントに期間限定で参戦。
余談
あまりに頑丈な為に敵の攻撃でまったく傷付かない事でも有名である。
最後に自身の体当たりによって肩パーツが壊れた程度で、実質的には無傷と言っても問題ないレベルで鉄壁な防御力である。
プロイストのラスボス化と共に、予定より放送延長となった為に生まれた強力なテコ入れと言える。