概要
2002年4月5日から12月27日までテレビ東京系列6局ほかで放送された。全39話。ブレインズ・ベース初のTVシリーズ作品でもある。
前番組『電脳冒険記ウェブダイバー』に続き、タカラ(=現・タカラトミー)より発売された変形合体ロボット玩具「DXバトロボシリーズ」も、『ウェブダイバー』で展開された一連の玩具と同様に、ロボット玩具をAVケーブルを介してテレビモニターに接続することによりモニター上にグラフィックが映し出され、玩具本体の合体変形プロセスに合わせその映像も同じように合体変形が行われる「プラグイット機能」が搭載され、これを用いて簡易式のアクションゲームや対戦型格闘ゲームが楽しめるようにもなっている。
人とロボットとの絆を描いた作品であり、バトル(スポーツ)を通じてライバルとの信頼を得るシーンも多かった。そのこともありロボットの大きさも人間の目線に近いものとなり、親近感を与えている。また、人の醜悪な部分だけを見て人間を憎み、人間に頼らないロボットだけの国家を作ることを企てるロボットや、誤解により世間を憎悪し、世界に復讐を企てる人間という負の存在も描いている。それらの誤解をバトルを通じて更生させるのもこの作品の見どころと言える。
合体・変形のたびにオープニングのサビが流れるため当時視聴していた人は曲が耳に残っている人も多いのではないだろうか?(ダイダイダイダイダイガンダー)
ちなみに主題歌を担当した遠藤正明は、「ガガガよりダダダのほうが歌いにくい」と感想を述べていた。
この作品の映像ソフトはVHSビデオのみで、DVD化されてない。しかし上記のウェブダイバーは版権が整理された後の2021年にBOX化されているため、ダイガンダーBlu-rey BOX発売の可能性はあると言えよう。
CDに関しては主題歌以外は前半に発売したサントラのみ(OPとED、挿入歌2つを収録)で、最終回のOPスペシャルバージョンが長い間収録されていなかった。そのため、日の目を見たのはロボットアニメソング全集での収録となった。
評価
上記の通りバトルでの友情や団結を丁寧に描いた作品となり、登場人物も半数がロボットという変わった作品となっている(人間の主要キャラクターは敵味方あわせても10人もいない)。
当然、話の中心は「バトロボマッチ」となり、戦闘メインの話が多いこともあって物語が単調になりやすいといった欠点が暴露された。しかしながら戦闘を主としないエピソードも存在し、中には傑作エピソードと呼べるものもあった。
ゲストキャラは多いもののバトルものに必要不可欠なシリーズ通してのライバルキャラや印象に残る人物がおらず(厳密にはギンザンなどがいるがバトロボマッチに直接係わっていない)、1話限りのキャラも多い。そのこともあり、前作と比較しても評価自体はさほど高くない。ただし後半につれて重要なエピソードが増え、タイガマルとロウガマルが登場したあたりから話のテンポも速くなったこともあり「隠れた名作」と述べるファンがいるのも確かである。しかしながら視聴可能な触媒が限られているため、放送当時視聴していた世代以外は知る人ぞ知るレベルの作品と化してしまっている(ウェブダイバーもBlu-rey BOX発売前の2年前はそうだったが、現在では配信されている)。
話が進むにつれてバトロボ誕生の経緯やそこから生まれた「クラスターパワー」搭載型ロボであるドラゴバーストの悲劇などの物語の中核が見え始め、話が急速に動き出すこととなる。プロフェッサー・ビッグバンの正体であるダイクーン教授の復讐劇、それを止めようとする旧友の曙ハジメや孫のアキラ、人間に裏切られたことで愛想をつかし、ロボットによる全世界征服により人間を支配下に置こうとするバーストの反乱など、後半になると一気に情報量が多くなる。
最終回、すべての決着がつき、己の過ちを認めたダイクーンとバーストは改心する。そしてタイタンクラウザーへの挑戦権を獲得したチームアキラの出陣で物語は幕を閉じる。
あらすじ
「バトロボ」同士を双方のコマンダーが行動を指示し戦わせる「バトロボマッチ」。主人公の少年・曙アキラは、リューグを始めとするチームメイトのバトロボたちと絆を深め合いながら、バトロボマッチのチャンピオンに贈られる伝説の称号「タイタンクラウザー」の獲得を目指す。
登場キャラクター
ダイガンダーユニット
アニマルユニット
ダイノユニット
プロフェッサービッグバンのバトロボ
その他のバトロボ
合体変形
- 「爆闘王」ダイガンダー(CV:梁田清之)
- 「格闘王」ダイガライオン(CV:稲田徹)
- 「剣闘王」ダイガレックス(CV:置鮎龍太郎)
- 「衝撃の4体駆動」メガベックス
- 「機動二刀流」ダブルファング
- 「伝説の爆闘神」ドラゴンダイガンダー
- 「黒き稲妻」バーストライオン
- 「ジュラシックダーク」バーストレックス
主題歌
オープニングテーマ
「爆闘宣言! ダイガンダー」
作詞 - 吉元由美 / 作曲 - 小杉保夫 / 編曲 - 林有三 / 歌 - 遠藤正明
エンディングテーマ
「We are the Heroes」
作詞 - 吉元由美 / 作曲 - 小杉保夫 / 編曲 - 山本健司 / 歌 - きただにひろし
「爆闘宣言! ダイガンダー」最終回バージョン
作詞 - 吉元由美 / 作曲 - 小杉保夫 / 編曲 - 林有三 / 歌 - 遠藤正明+バトロボキャスト一同
挿入歌
「GET A VICTORY!」
作詞・作曲 - 高取ヒデアキ / 編曲 - 龍島裕昌 / 歌 - 遠藤正明
「BURNING HEART」
作詞・作曲・編曲 - 石川慧樹 / 歌 - きただにひろし
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第1話 | 初陣宣言! 燃える竜騎士登場!! |
第2話 | 合体宣言! 天下無敵の爆闘王!! |
第3話 | 宿敵宣言! 謎の狙撃手ギンザン!! |
第4話 | 命名宣言! 格闘王ダイガライオン!! |
第5話 | 捜索宣言! 消えたダイガンダー!! |
第6話 | 守護宣言! 恐竜軍団出現!! |
第7話 | 対抗宣言! 奇跡のメガベックス! |
第8話 | 不屈宣言! 孤高のボーンレックス!! |
第9話 | 成長宣言! コマンダーの条件!! |
第10話 | 災難宣言! 幽霊洞窟の怪!! |
第11話 | 流行宣言! これがバトロボ最新モード!! |
第12話 | 無双宣言! 剣闘王ダイガレックス見参!! |
第13話 | 覆面宣言! バトロボXは誰だ!? |
第14話 | 暗躍宣言! 盗賊忍法帳!! |
第15話 | 仰天宣言! ドリモーグが飛んだ日!! |
第16話 | 救出宣言! 捕らわれた王様を救え!! |
第17話 | 熱愛宣言! 恋のオーロラ物語!! |
第18話 | 発明宣言! 僕は天才メカニシャン!! |
第19話 | 偽者宣言! 燃えろサボット!! |
第20話 | 特訓宣言! 嵐を呼ぶ決勝戦!! |
第21話 | 自立宣言! コマンダ-への道!! |
第22話 | 忘却宣言! 失われた記憶!! |
第23話 | 伝説宣言! 暗黒獣ドラゴバースト誕生!! |
第24話 | 離脱宣言! また会う日まで!! |
第25話 | 発覚宣言! ビッグバンの正体!! |
第26話 | 真相宣言! 大宇宙の大決闘!! |
第27話 | 挑戦宣言! 新しい仲間たち!! |
第28話 | 転職宣言! ハルカは一流マネージャー!! |
第29話 | 根性宣言! 鬼コマンダーの絆!! |
第30話 | 追憶宣言! ブライオン対ダイガンダー!! |
第31話 | 開眼宣言! ボーンレックス修行中!! |
第32話 | 決着宣言! ギンザン対ダイガンダー!! |
第33話 | 大名宣言! 機動捕物帳!! |
第34話 | 策略宣言! ダイガンダー強奪計画!! |
第35話 | 対決宣言! ビッグバン対ドラゴバースト!! |
第36話 | 発掘宣言! 伝説のタイタンクラウザー!! |
第37話 | 突撃宣言! 暗黒獣の秘密要塞!! |
第38話 | 爆発宣言! ダイランド最後の日!! |
第39話 | 未来宣言! 無敵のクラスターパワー!! |
放送局
- テレビ東京
- テレビ北海道
- テレビ愛知
- テレビ大阪
- テレビせとうち
- TVQ九州放送
- 青森放送
- 東日本放送
- 福島中央テレビ
- テレビ新潟
- テレビ金沢
- テレビ信州
- テレビ静岡
- 広島ホームテレビ
- 愛媛朝日テレビ
- テレビ長崎
- 熊本放送
- 鹿児島読売テレビ
余談
- 本作が39話で終了したのは、『超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説』の放送を早めたことによるものであるが、ブレインズ・ベース初のTVシリーズということもあり当初から3クールで終了することとなっていたようである。
- ストーリー面での評価の高い前作と、超有名なうえ傑作とされる後番組の間に挟まれた作品であり、後半巻き返してはいるものの総評価があまり良いとは言えない本作は、視聴方法が限られていることも相まってマイナーアニメとなってしまっている。
- ブレインズ・ベース初のTVシリーズということもあるのか、日本アニメーションが制作協力をしている。しかしそのせいで版権が複数存在する状態となっているらしく、ソフト化が困難な原因になっている、とのこと。
関連タグ
電脳冒険記ウェブダイバー:前番組。ロボットがゲーム機になるコンセプトは同じだが、シューティングと格闘ゲームという点が異なる。さらにダイガンダーにはROMロボをヘッド合体させることで別のゲームができる点が異なる。
ミクロマン:ミクロガンダー5というロボットが登場する。99年放送のアニメではゲーム機が移動基地に変形する玩具(ミクロステーション)が発売された。
ガンダムシリーズ:ガンダムの名付け親がタカラの社員だった(しかもTVシリーズ初期の型式番号がガンダーX78だった)。それを考えるならダイガンダーのネーミング繋がりがあると言えなくない。
ブンブンジャーロボ:配色と形状がダイガンダーに似ているうえに武装合体やヘッドチェンジできる点も類似する。偶然だが主題歌のボーカル担当も同じ。