目立つより、光れ
概要
北海道5番目の民放テレビ局として1989年10月に開局した。テレビ東京をキー局とするTXNに加盟している。略称はTVh。国内のテレビ局の略称で大文字と小文字が混在するのは本局とTeNYのテレビ新潟だけである。
北海道初のテレビ東京マストバイ局として北海道放送、札幌テレビ、北海道テレビ放送、北海道文化放送の先発4局からテレビ東京の番組が移行し、TXNニュース、ワールドビジネスサテライトなどの生放送番組が新規にネット開始された。
開局翌年の1990年からスキージャンプのTVh杯ジャンプ大会の協力企業を務めており、大会の模様はテレビ東京ほかにて中継録画放送を行っている。
放送局概略
親局は札幌の他、親局並の設備を持つ基幹局が室蘭、旭川、函館、帯広、網走、釧路にもあり。旭川基幹局は地元からの熱い要望により開局が前倒しされた。
当初の計画では各地の主要送信所、プラン局と呼ばれる中継局33局にもアナログ放送チャンネルが割り当てられ、開局から10年以内にこれらの送信所・中継局設置を終了する予定だった。
この計画に基づき1991年に旭川局、1993年に函館局を開局させたことで、北海道の西側で視聴が可能になったが、その時点で景気の低迷、札幌親局から各地の基幹局への番組伝送を担う中継回線使用料の高額化、デジタル放送への完全移行に伴う莫大な負担増(アナログ中継局を開局しても減価償却が終わる前にアナログ設備を撤去しなければならなくなる)などの理由でアナログ中継局新規設置が1999年度を以って完全にストップ。そのため人口が少ない道東、道北地区には中継局がないという状態が長らく続いていた。
アナログ中継局の数は2004年時点で先発4局の中で最も若手の北海道文化放送の166局に対して83局のみということから視聴不可地域の多さを窺い知ることが出来るだろう。
やがて、地デジ移行直前から行政支援によりアナログ未開局だった中継局をデジタル中継局として整備することが実施され、2016年4月までにNHK単独中継局である今金住中局、先発4社も置局している本別、本別本別沢局を除いた全中継局の整備を完了した。
アニメ事情
テレビ東京マストバイ局なのでアニメの放送本数は在北海道局では比較的多い。しかも、5分程度のミニアニメ且つ、日本ハムファイターズ北海道移転のPR番組ではあったものの、「超ポジティブ!ファイターズ」なる作品のホスト局を務め、且つテレビ東京にもネットした事がある。
アニメ再放送枠
平日朝8時-8時30分(終了時点での放送時間。放送時間は何度か変更されている)に「おはようまんが」なるアニメの再放送枠を2015年4月3日まで設定していた。
直前のおはスタや7時台後半のアニメ・子供番組枠からの流れで道内の子供たちからの認知度は高かった。
放送する作品はテレビ東京アニメに限らない。他系列作品では世界名作劇場やキテレツ大百科などがこの枠の常連であった。新作や道内地上波初放送の作品を放送することもあり、例として本来のネット局であったHTBでの放送が途中打ち切りとなった「あたしンち」(関東での本放送終了後にHTBで未放送分の回を放送)や下記の「新テニスの王子様」などが放送された。
後継として2015年1月から平日夕方5時台後半に「7チャンあにめ」なるアニメの再放送枠(本枠設置の最初の1クールは上記のおはようまんがと並行する形の放送であった)を設定(第一回作品はゲゲゲの鬼太郎5期)していた。この枠でも12歳。や怪盗ジョーカーなどの道内地上波初放送作品の放送経験がある。さらに、おはようまんが枠での放送経験のある作品も放送されており、エースをねらえ!は当時日本ハムに所属していた主人公と同姓同名の選手が活躍し始めた頃という狙ったようなタイミングで放送されたこともあった。ただ、縮小・再拡大を繰り返した結果、2024年3月末を持って廃止された。
深夜アニメ
一方で、深夜アニメの本数はあまり多くない。
UHFアニメは一時減少傾向にあったが、補助金による中継局設置で負担が減ったのか再び増加してはいる。特に「好きっていいなよ。」、「きんいろモザイク」シリーズ、「天体のメソッド」、「たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語(ラスダン少年)」に関しては、東名阪3地域以外の地上局では唯一ここで放送された。しかも「天体のメソッド」と「ラスダン少年」については東海3県では放送されていない(もっとも、きんいろモザイクシリーズは作者である原悠衣の在住地ということで放送されたほか、天体のメゾットは北海道が舞台だったという縁で放送された)。
さらに、テレ東深夜アニメのはずの「新テニスの王子様」を先述の「おはようまんが」枠で放送したことがある。なお、テレ東系列では唯一朝の時間帯の放送となった。
テレ東深夜アニメは、2019年4月4日に放送された「キャプテン翼」2018年版の最終回から2021年4月11日に放送された「東京リベンジャーズ」第1話まで2年間のブランクが空いている。
また、2021年4月以降は、毎週火曜深夜に、何らかの形でUHFアニメを放送する枠が設けられている。ちなみにその第1弾は「転生したらスライムだった件」であった。
角川書店との因縁
角川書店(→KADOKAWA・角川書店ブランド)と確執があるらしい。
テレビ東京深夜アニメで、なおかつTVQ九州放送とテレビせとうちで放送された、角川書店が関わった作品である「FORTUNE ARTERIAL 赤い約束」、「GOSICK」、「ダンタリアンの書架」は放送されなかった。
また、テレビ愛知、テレビせとうち、TVQ九州放送では放送されたUHFアニメ「艦隊これくしょん」もTBS系列局である北海道放送に奪われてしまった。
そして、2015年秋期に放送された、北海道のとある町が舞台とされる「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」も、これまた北海道放送が放送した。ここまで来ると確執通り越して嫌われているのではないか、と疑いたくもなり、心配もしてしまう。
もっとも、「日常」、「純情ロマンチカ」(“三部作”)、「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」、「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(ひげひろ)」とか言う例外もある。ちなみに「ひげひろ」については、物語に北海道が絡んでたりしているが、実は、本放送から約2年後に放送されたものだったりする。
さらには富士見書房→KADOKAWA・富士見書房ブランド)に関しても、角川書店の子会社だからか、「棺姫のチャイカ」くらいしか放送実績が無い上、件の作品は本放送終了から4年以上経ってようやく放送された、という有様である。
ただし、角川書店ブランドと富士見書房ブランド以外のKADOKAWA系UHFアニメ(アスキー・メディアワークス、エンターブレイン、メディアファクトリー)に関しては、TVQ九州放送が放送を請け負っているものであればたいていは放送するし、そのTVQ九州放送が放送しなかった「オーバーロード」(エンターブレインの流れをくむ作品)を放送したことがあった。ただしこれもアニメシリーズが「完結」して約1年後に放送された、と言うオチが付いたが。
マスコットキャラクター
開局の時点でテレきたくんと言うフクロウをマスコットキャラクターとして制定していた。
開局10周年を期に、テレビの受像器をモチーフにしたみて!くんを設定したが、2003年には使われなくなってしまった。
2005年にハートを抱えるラッコのらっぴぃをマスコットキャラクターに据え、約15年間にわたって道民に親しまれた。
だが2019年、頭部はシロクマで首から下がマッチョマン、しかも頭部には覆面をしている奇妙な生き物のシロクマセブンをマスコットキャラクターに起用してしまった。「目立つより、光れ」というキャッチコピーとは裏腹に(悪い意味で)目立ってしまっているのでは、と不安になってしまうキャラクターであった。
だがしかし、2024年の開局35周年に伴い、らっぴぃが再び登場したのである。道民の不安は立ち消え、いい意味で目立つより光るようになった。
エピソード
- かつてテレビ東京系列局(ほか)で放送されていたはずの、北島三郎司会のトークバラエティ番組「サブちゃんと歌仲間」も、北海道ではここではなく札幌テレビで放送された。中継局の未整備振りが徒になってしまった模様。
- 大藤晋司アナウンサーは北海道日本ハムファイターズの大ファン。元々中京テレビのアナウンサーだったが日本ハムの本拠地移転に合わせて中京テレビを退社し、北海道へ移住。テレビ北海道のアナウンサーとなった。
- 先述のように同じ北海道内でも本局が視聴できる地域と視聴できない地域が混在していた期間が長く、地元紙である北海道新聞では本局のスペースが広告に差し替えられていることもあった。ただし北海道内で印刷している全国紙は差し替えが行われていない。
- 津軽海峡を挟んだ青森県風間浦村ではテレビ北海道の再送信が村営ケーブルテレビで行われており、東北地方で唯一デジタル放送でテレビ東京系列が見られる場所だった。2016年3月からは以前アナログで再送信を行っていた青森ケーブルテレビでもテレビ北海道の再送信が再開されることになり、TXN系列ゼロ地域の東北地方で数少ないTXN系列供給地帯となる。
外部リンク
- 公式サイト
- アニメ・キッズのページ(ただし、深夜アニメに関しては掲載されない場合がある)