概要
略称は「道新」。札幌市に本社を置く。1942年に創刊されたが、これは北海道内11の新聞が新聞統制により統合した結果である。
全国的に見ると地方紙では中日新聞に次ぐ発行部数を誇り、北海道内の新聞購読世帯のシェアの大半を占める。ただし帯広市などの十勝地方は十勝毎日新聞(勝毎)、室蘭市周辺では室蘭民報(室民)、苫小牧市周辺では苫小牧民報(苫民)にそれぞれシェアを譲る。
1997年に函館市で創刊された十勝毎日新聞社傘下の「函館新聞」(函新)に対し、北海道新聞が、時事通信社や系列の放送局と取引しないよう求める妨害行為を行ったとして、独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会から排除を受けた。2002年に函館新聞社が損害賠償を求めて提訴、裁判所からの和解勧告で北海道新聞社が2億2200万円の損害賠償を支払うことと函館新聞社が訴訟を取り下げることで、2006年10月24日に和解が成立した。
2023年9月29日付限りで夕刊の編集・発行を打ち切る事になった。
論調
国内問題、国際問題まで幅広く扱う独自の調査報道には定評があり、全国紙と比べても極東アジア報道、特にロシアに関する報道に強い。一般に地方紙は、中央政府には批判的でも地元の役所や有力者には甘いのが通例である(信濃毎日新聞や中日新聞などが典型)が、北海道新聞は道庁や北海道警の裏金を暴くなど、道政に対する批判的な報道も比較的辞さない傾向にある。北海道警の裏金事件の報道で、北海道新聞は2004年の日本ジャーナリスト会議大賞などを受賞した。
また中日新聞社、西日本新聞社と共にブロック紙3社連合を結成し特派員を世界各地に送り出しており、地方紙であるにもかかわらず共同通信の配信記事にあまり依存していないのも特徴。新聞小説と新聞漫画もブロック紙3社連合で共通のものを連載している。
系列メディア
資本関係のある放送局に北海道放送、北海道文化放送、テレビ北海道、FM北海道(AIR-G')を抱え、十勝地方を除く北海道のマスメディアで圧倒的な地位を確立している。CMは前述の系列放送局を含むラジオ・テレビ全局と、十勝地方を除くケーブルテレビ局とコミュニティ放送局で流れている。
1982年9月から、スポーツ紙の道新スポーツを、関連会社の(株式会社道新スポーツ→)北海道新聞HotMediaを通じて編集・発行を行っていたが、2022年11月30日限りで廃刊となった。紙面はサンケイスポーツと共有していた。
なお、これに先立つ事同年4月1日からは、北海道新聞社本体が運営する(編集は北海道新聞HotMediaが担当)スポーツ情報サイト・DOSHIN SPORTSの配信を行っている。