概要
突如宇宙から侵攻を開始した異星人軍団。木星付近を拠点に、三将軍がそれぞれの軍団を率いて地球に侵攻を開始した。強大な戦力を持ち、地球軍を壊滅状態へ追い込んだ。
帝国構成員の多くはバイオリレーション(サイボーグ化)を受けており、戦力であるロボット兵器も生体メカである。
作品的にリアルロボット寄りなため、大部隊で来るとひとたまりもないが、一般兵程度なら市民ゲリラでも倒せる。のみならず、獣戦機に散々敗れていることによる恐怖から兵士が野生動物にすらおびえる描写も見られる。
本国は地球とは次元の異なる宇宙に存在し、三将軍以外にも大幹部クラスや別部隊もいるようだが、その全貌を見れることなく作品が終了した。
構成員
上層部
ルーナ・ロッサ
CV:島津冴子
ムゲ帝国軍の女性参謀で、シャピロを補佐するよう帝王に命じられているが、地球人であるシャピロを監視する役割も負っていた。
常にシャピロに寄り添い、異性としてシャピロを意識するような描写も見られた。が、シャピロの結城沙羅に対する想い入れが残るか否かを気にし、その未練がましさと終盤での取り乱しぶりに幻滅、加えてシャピロの利用価値も勘定に入れて異性と見ていたようで、物語終幕追い詰められたシャピロを見捨て、戦線を離脱する。
TV最終回にてムゲ帝国本国への帰還途中に、突入してきたダンクーガの巻き添えを喰らって死亡する。
将軍
デスガイヤー将軍
CV:屋良有作
獣戦機隊とは最初に戦った将軍。
謀略を好まず、自ら前線で戦いを望む武闘派。それゆえシャピロやギルドローム、副官ビストールにまで単純バカ扱いされているが、ムゲ帝王とは帝国を建国する以前から幾多の戦場を駆け抜けた戦友であり、他の将軍達と比べてムゲ帝王の信任が厚い。
専用の戦闘ロボデスグロームに搭乗するが、デスグロームⅠはイーグルファイターに、デスグロームⅡはビッグモスに敗れ、三号機デスグロームZは初陣のダンクーガに敗れた。
これにより命令無視や度重なる失敗もあって本国に帰還されたが、『失われた者たちへの鎮魂歌』にてゾルバドス星にて新型メカザン・ガイオーでダンクーガを迎え撃った。
ギルドローム将軍
CV:佐藤正治
幻魔将軍の異名を持ち、人の心を突く戦法を好む。感情をあらわにすると頭部の模様が光る。彼の軍団は怪奇軍団と呼ばれ、送り込まれるメカも彼の超能力と連動した幻惑攻撃を得意とする。がそれに頼りすぎるきらいがあり、シャピロにいい様に利用されていた。
度重なる失敗からの焦りで物量を利用した作戦に切り替え、ビストールの諫言でシャピロ製作のメカ「レプラカーン」を無断使用して獣戦機隊基地を探ろうとするも、それがシャピロの企みであり、無断使用の責任を取らされ、前線から撤退させられる。
後に前線基地を破壊されたシャピロの救援という名目で再び戦場に赴くが、直後にシャピロを残して全軍撤退させるという意向返しをした。
TV最終回にて専用メカギルバウアーに搭乗、ダンクーガに挑むも、これからムゲの宇宙に突入しようとするダンクーガの突入角度に誘導され散った。
ヘルマット将軍
CV:二又一成
シャピロ、ルーナが一目おく存在で、自ら大将軍を名乗る。大部隊による物量作戦で行動するタイプ。
獣戦基地の所在地を突き止めて総攻撃をかけ壊滅させたうえに、ダンクーガが空中戦ができないことを突いたメカを製作させるも、次第に不利になり、月面まで追い込まれる。
最後はアラン・イゴールの決死の突撃により戦艦ごと消滅する。他の二人の将軍と違い、ロボットに搭乗して戦う事はなかった。
副官
ビストール
CV:戸谷公次
デスガイヤーの部下で作戦参謀。
様々な謀略を立案するも、武闘派のデスガイヤーの下では重用されず、デスガイヤーが前線を離れてからはギルドロームの下につくが、ギルドロームも裏切ってシャピロに鞍替えしようとし、レプラカーンを使用する作戦でギルドロームを失脚させようとした。
しかし自身もシャピロに利用されたにすぎず、ギルドロームに処刑される。
シャピロとムゲ帝王以外で唯一獣戦機隊と直接対面した帝国幹部で、制圧した村で司馬亮を尋問している。
ガンコツ
CV:塩屋浩三
デスガイヤーのもう一人の副官。ギョロ目が特徴。
ビストールと違い、デスガイヤーの考えを重んじる。
デスガイヤー更迭に付き添うも、その後の動向は不明。
ゲル
CV:田中和美
ギルドロームに長年仕えた副官。デスガイヤーを見捨てて取り入ったビストールを快く思っていない。
ギルドロームには冷遇され続けており、それまでの作戦から物量による戦法に切り替えたことに苦言を述べた為、それを疎んだギルドロームに左遷を言い渡されたことを苦に自殺した。
その他
ゾルバドス兵(ムゲ兵士)
帝国のサイボーグ兵で、パワードスーツやウェポンスーツを装備、あるいは戦車による攻撃を主とする。
単独ではあまり強くなく、殴られて気絶する描写がある。
メカニック
量産型一般機
ゼイ・ファー
帝国の主戦力であるロボット。スタッフの一人である大張正巳によるとゾルバドス星に住む怪獣を改造したものらしい。
基本的に自動操縦だが、中には藤原忍の死んだふりに気付いて追撃してくるものがいたりと、高度な判断力もできる。
しかし、敵味方の識別力が無いらしく、同士討ちも珍しくない為、ライフサイクルは非常に短い。その為、大量生産大量消費が基本である。
ビストール専用の白い機体や、デスガイヤー傘下の隊長達が乗る「ゼイ・ファーマキシマス」が存在する。
ゼイ・ファーマキシマスは敵味方識別能力等の性能が改善された為、ライフサイクルも延命された上位改善機と言える。
ドル・ファー
ゼイ・ファーと共に侵攻する飛行メカ。第1話の補給の描写からするにこれも一種の生命体の模様。
処が、第36話でムゲ兵士が操縦しているのを結城沙羅が搔っ払う演出ミスが生じ、その後スパロボでの設定変更で
ドル・ファー(A)メカ生体仕様
ドル・ファー(B)有人操縦仕様
の二つに分類される事となった。(A&Bは便宜上分類)
ジェノサイド
全身に穴の開いた形状をした大型爆撃機。穴の部分からミサイルや爆雷を投下する。
第21話が初登場でこの時は1機のみだったが、終盤は多数投入されて獣戦機隊基地やガンドールを攻撃した。
よく似た超大型の戦艦も登場。
特殊機
グレイザス
タコのような自走式の火炎放射機で第9話登場
アマゾン地域に出現する謎の獣に怯える部下が出てきたため、デスガイヤーが獣を森ごと焼きはらおうとして出撃させた。
ゲーム「スーパーロボットシューティング」では空を飛ぶ敵として登場。
グランバイダー
CV:徳丸完
第12話登場
戦死した隊長の脳を機械の身体に移植した巨大サイボーグ兵士。
幻影マシーン
第18話登場
シャピロが神の声を聴いたという洞窟にギルドロームが待機させていたロボット。
沙羅にシャピロの幻影を見せて投降するよう仕向けた。
ノンレム
第19話登場
手足を収納した状態で湖に潜伏し、眠った人間に悪夢を見せて同士討ちを仕向けた。
ギルドローム曰く「パワーもすごい」とのことだが、ダンクーガにはあっけなくやられた。
モノアイマシーン
第22話登場
劇中では「幻覚装置」と帝国側に呼称されている。
とある町で住人に同じ一日を繰り返し行わせて平和なように見せかけた。
手足を収納して洞窟に鎮座していたが、イーグルファイターの攻撃を受けてロボット形態に変形した。
殺人マシーン
第23話登場
ビストールの提案で作られたアンドロイドで、北斗の拳の悪党みたいな外見をしている。ゲリラの隠れ家を次々と襲撃して獣戦機隊には裏切った人間がいると思わせた。
正体がばれたことでほとんどが倒され、残った者が起動させた巨大なタイプはビッグモスのカンフー技で倒された。
ベースⅡ
第24話に登場した移動要塞。
ギルドロームが拉致したフランス大統領を内部に監禁していた。
シャピロは敬愛するナポレオンと自身を同一視し、凱旋門の隣にこれを待機させて悦に浸っていた。
大統領を奪回されて撤収しようしたところを本邦初公開のダイガンで撃墜された。
モール
第25話登場
その名の通りモグラのような外見と能力のメカ。
ダンクーガのパンチ一発にも怯まなかったうえに、マッシブな第2形態に変形して溶岩噴出を誘発してダンクーガ共々近隣の村もろとも沈めようとした。
ファイヤーボール
第26話登場
火球に包まれた状態で氷河を溶かし、近隣の街を氷河で沈めようとした。本体は一つ目の恐竜型。目から催眠光線を放つがあまり通用せず、ダンクーガのパンチを受け止めた上に尻尾で相手をからめとったりと格闘戦の方が有効だった。
レプラカーン
第27話登場
シャピロが獣戦機への対抗機として獣のDNAを元に製作したバイオウォーリア。
肩に機銃を仕込んだ豹機、たてがみからミサイルを発射するライオン機、牙が機銃となったマンモス機の3体で、功を焦ったギルドロームが獣戦機隊基地を探るべくビストールの諫言で未完成のまま無断使用した。
戦いの最中に無断使用が咎められ、機密保持のため処分されたが、日頃の連戦に加えてこの戦いで精神疲労のため沙羅は意識不明になり、ダンクーガに合体不可になったうえに基地の所在がばれる結果となった。
名称不明の飛行ロボ
第32話登場
ダンクーガが空を飛べないことに気付いて制作させた、ヘルマット唯一の特注メカ。
飛行能力に加え、分離することでダンクーガを翻弄したが格闘戦とダイガンによる反撃で撃沈。しかしこれで忍はダンクーガに飛行能力の付与が必要であると葉月博士に要望し、結果ダンクーガが空を飛べるようになる。(名称不明なのが製作スケジュールに余裕が無かった事が窺える)
グザート
OVAGOD BLESS DANCOUGA登場
結城沙羅の親友・道那賀小百合に取り憑いたムゲ帝王が作らせた竜型の巨大怪獣。
式部雅人の父を死に追いやり、獣戦機を苦しめるも、実は獣戦機隊を罠に嵌めるための前座でしかなく、自爆することでその使命を果たす。
指揮官機
デス・グローム
デスガイヤー将軍の愛機で、本編では3機登場。肩のミサイルランチャーが特徴である。
- デス・グロームⅠ
序盤に愛用、忍のイーグルファイタービーストモードに倒される。
- デス・グロームⅡ
第13話に登場するも、亮の操縦するビッグモス・ヒューマノイドモードのカンフーに倒される。
- デス・グロームZ
第16話に登場するも、初合体したダンクーガの鉄拳一発で敢え無く沈む。
OVA完結編に登場したデスガイヤー最終メカ。詳細は此方→ザン・ガイオー
ギルバウアー
ギルドローム将軍の愛機で、TV版最終回にして漸く登場。腹に一つ目があり、幻覚で互いに自滅に追いやるのが本来の戦法である。(要するに自らの手を汚さない戦術)
デザイア
第36話に突然、且つ唐突に登場したシャピロの専用機。本編では(製作スケジュールが逼迫した為)名称を設定されたなかったが、スパロボ参戦に伴い、本作監督である奥田誠治に名称を与えられた。
本編未登場
ダンガイオー(ダンクーガ版)
テレビ放送が打ち切られなかったら、終盤に登場予定だったとされる。要するにライバル機の悪版ダンクーガと言え、名称のみの存在で詳細は不明だが、アイデアはOVAのザン・ガイオーに流用された。
関連タグ
スーパーロボット大戦64:同作では何と地球を征服し支配してしまっている。