マンモスマルガム
まんもすまるがむ
『仮面ライダーガッチャード』第30話から登場。
アトロポスが作った、四体の〈悪意人形〉を合成した強力なホムンクルスに、エンシェントケミー「ブリザンモス」を憑依させて生み出したマルガム。
頭部と背中側が氷漬けで、右側の両手脚を縛られた横向きのマンモスが素体の上半身に拘束されており、氷柱を生やした長い鼻が左腕の役割を果たしている。遠目から見ると大柄な雪男のように見える。また、素体の左腕はマンモスの右前腕を下から支えるような形で配置されている。
当然ながら四体それぞれは異なる人格を持つが、共通してガッチャードの活躍で倒された、父であり創造主であるグリオンの無念を晴らす事に燃えており、「ライダー打倒」という共通の目的のために活動する。
左腕の鼻先からブリザードを噴出し、ありとあらゆるものを一瞬で凍りつかせる。
更に重量級の体躯から繰り出す怪力を持ったパワーファイターであり、凍てついて身動きが取れなくなった対象を粉砕する戦法を得意としている。
ただでさえ一体でも強力な能力と再生力を持つ悪意人形を複数、しかも四体分の悪意を凝縮させているため、若輩でありながら戦闘経験を積んだ二人の仮面ライダーを追い詰めるほどに戦闘力が大幅に向上している。
プラチナガッチャードに敗北する仮面ライダードレッド参式(グリオン)の光景に嘆き、拘束が解かれて自由の身になっているにもかかわらず、亡き主への弔いを口にしていた。
「あぁ、グリオン様……」
「さぞ無念だったでしょうっ」
「あなた様の恨み……」
「必ず我らが晴らします……!」
その最期を悼んでいた四体の悪意人形にシンパシーを抱いたアトロポスによって結合され、最初は黄金マルガム共通の素体のホムンクルスとして具現化。仮面ライダーを憎悪と怒りでもって叩き潰したいという強い悪意からアトロポスの差し出したブリザンモスのカードを取り込んで実体化を果たし、人格も完全に統合される。
その後は妹である彼女と共に転校してきた一ノ瀬宝太郎の幼馴染である九十九静奈に対して複雑な感情を抱き、精神的に脆くなっていた九堂りんねを襲撃。
「凍らせて、粉々に砕いてやる!ウアァァァッ!」
手始めに逃げようとした静奈を凍らせ「りんねが弱いせいで守ろうとする存在が皆死ぬ」とアトロポスが揺さぶりをかけて本調子を出せないマジェードを持ち前の怪力と凍結能力で追い詰める。
そして、駆け付けた宝太郎が変身するプラチナガッチャードにも臆することなく正面から互角に渡り合い、りんねを庇ったガッチャードの半身を氷漬けに。
動けないのをいい事に相手をいたぶるも、駆けつけたミナトの励ましを受けて持ち直したりんねがマジェード・ムーンケルベロスに再変身。
連撃を叩き込まれ、再度凍らせようとブリザードを放つもザ・サンの力で周囲の氷を溶かされ無効化。プラチナガッチャードの拘束も解かれてしまい、最後はマジェードの「ムーンケルベロスノヴァ」とインフェニックスの力を使った「プラチナシュートフィーバー」を叩き込まれて敗北・爆散。
4体の悪意人形は焼失し、解放されたブリザンモスも無事にマジェードに回収された。
- 声を担当した山下氏は本作が特撮初出演となり、同話でブリザンモスやナンモナイトも演じている。なお演じていた山下氏は仮面ライダーファンとして知られている。
- マンモスモチーフのライダー怪人はマンモス・デッドマン、ゾウ全体で考えるとエレファント・デッドマン以来となる。