冥獣人ベヒモスのベルダン
めいじゅうじんべひもすのべるだん
「お前ら全員、踏み潰してペチャンコにしてやるっ!」
CV:梁田清之
大地のツボを探し当て、大地震を起こす事のできる種族たるベヒモスの冥獣人。頭部に巨大な牛の角と小さなマンモスの牙を持ち、赤茶色い強靭な身体つきをしている。背中と腰には毛皮のマントとパンツを纏い、胸部の目と股間まで伸びた金属質の装飾がベルトに付いた牙のそれと相まってマンモスの顔に見える。
両足もマンモスのそれを思わせる毛皮の靴を履いて右手には巨大な石斧を持つ等、全体的に見て原始人然とした姿である。因みにイノシシの要素は無い筈なのに何故か「ブヒーッ」が口癖。また、何故か闘牛の牛宜しく赤いマントを見ると興奮する。
野性的なまでの嗅覚の持ち主であり、持ち前の鼻で大地のツボを探し出し、恐るべき怪力で大杭を一撃で深々と打ち立てる。そうする事によって次の瞬間、そのツボを中心に半径5km四方を一瞬にして壊滅させる能力を持っており、ベルダン自身もその中心に悠然と佇み、周囲の阿鼻叫喚を大笑いしながら眺めると言う残酷且つ悪趣味な性格の持ち主である。
とは言え、嘗てブレイジェルに封印されて長い事眠っていた事が原因で、目覚めたての時には大地のツボを探し出そうにも鼻の勘が鈍ってしまっていた。その為、見つけ出すのに5時間も掛かってしまった。
大地のツボに大杭を突き刺し、人間をポップコーンのように弾き飛ばそうと画策。
妖幻密使バンキュリアと共に大地のツボを探している最中にマジシャインが駆け付けた為に交戦するも、牛のように赤いマントを見ると興奮する自身の性質を利用されての闘牛士戦法に翻弄される。其処へ魔導騎士ウルザードが助太刀に入り、マジシャインと対峙して足止めを担った為、この隙に乗じて大地のツボを再び探し出す。
その後、5時間も掛けて漸く大地のツボを発見するが、其処にはマジシャインが待ち構えていた。
更に蒔人達5人が原始時代風のマルデヨーナ世界からトラベリオンエクスプレスで戻って来た為に作戦はご破算。グリーンが新魔法により筋骨隆々となったマッスルグリーンを迎え撃とうとするも、他の4人との連携による必殺技「マジカルパワーエアリアル」を受け敢え無く敗北。
その直後、魔導神官メーミィの魔導陣によって上記の台詞と共に巨大化すると、巨大戦ではトラベリオンエクスプレスが魔法変形した魔法鉄人トラベリオンと対峙。鉄屑にしようと口からの光線で攻撃するが、その圧倒的なパワーとスチームバズーカに怯み、リモートライナーで拘束された為に身動きが取れなくなり、そのまま止めのデストラクションファイヤーを受け倒された。
結果として自身の勘が鈍っていたことが敗因となってしまった彼だが、復活してから直ぐに出撃するのではなく、勘を取り戻すリハビリ的な事をした上で出向けばこんな作戦も成功していた可能性が高かっただろう。
モチーフはベヒーモスの他にも牛や熊、マンモスや原始人も含まれている。なお、牛の要素を持つ人型モンスターはミノタウロスが有名であるが、既にマジタウロスのモチーフに使用済みのため、ベヒーモスが選ばれたと思われる。マンモスと原始人の要素は「マジレンジャーが原始時代のマルデヨーナ世界に送られる」と言う展開に掛かっている模様。
声を演じた梁田氏は『忍風戦隊ハリケンジャー』の首領タウ・ザント以来、3年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。翌年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』でも邪悪竜ナーガの声を演じる事となる。
スーツは後に、『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE_LEGACY_OF_The_Master’s_Soul』のマイナソーに改造された。
マンモス仮面:『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場するマンモス&原始人繋がりの偉大な先輩。
ジクウマンモス:『鳥人戦隊ジェットマン』に登場した、同じくマンモスモチーフの戦隊怪人。同モチーフのベルダンの登場まで、実に14年のスパンを要した。
ネイカー:『星獣戦隊ギンガマン』に登場した怪人で、こちらも地震のツボを激震針で刺激する事で地震を起こすと言う似た能力を持つ。
ウシオニ(カクレンジャー)、臨獣バッファロー拳ギュウヤ:同じく赤い物を見ると興奮する癖がある牛繋がりの戦隊怪人。
バハムート(ファントム):『仮面ライダーウィザード』に登場するライダー怪人で、こちらも同じく強靭な肉体を持つ。原典のバハムートがベヒーモスの元ネタである為、その繋がりもある。