「闇に生まれ闇に帰す……魔導騎士、ウルザード!!」
概要
地底冥府インフェルシアに加担する魔導剣士。
天空聖者の魔法の鎧とよく似た外見の紫色の鎧を常に身に纏っている。鎧の下の正体は不明。
序盤で、マジレンジャー達の母親であるマジマザー/小津深雪を倒した張本人であり、その為に5人からは「母さんの仇」として見られ、その因縁もあって幾度となく激戦を繰り広げる。マジレンジャー達のことは「五色(ごしき)の魔法使い達」と呼んでいる(これはマジレンジャー達のマジトピアでの名称である)。
本作の巨大化要員でもあるが、途中から新たな最高指揮官となったメーミィやウーザフォンを手に入れたバンキュリアも巨大化要員になる。
マジレンジャー達が束になっても手も足も出ない程にとんでもなく強く、Stage.32では強化形態のレジェンドマジレンジャーが初登場して3話目の販促期間にもかかわらず、グリーンを除く4人を中盤まで圧倒している。
一方で正々堂々とした戦い方を信条としており、その為にブランケンやメーミィとは反りが合わず非常に険悪で魔力を没収された事もあった。
ただし、ブランケンの事はなんだかんだでその実力は認めていたのか、対立するにしても無視はせずに真正面から衝突する事が多かったのだが、メーミィとはメーミィが一方的に罵倒するだけで彼の方は基本的にスルーしている事が多かった。
逆にナイとメアやバンキュリアからは、その強さもあって割と好かれている。
しかし騎士道精神云々を抜きにしてもマジレンジャー達に対しては「もっと強くなれ」と声をかけたり、「憎しみに我を見失うな、力のみ自分にぶつけてこい」と諭したり、それどころかわざと見逃したり助けるような行動までするなど、不可解な言動が多く当のマジレンジャー側からも困惑される事も多かった。実際に序盤から中盤にかけてマジレンジャー達の最大の壁として立ち塞がり続ける事で、ある意味ただの人間に過ぎず、しかも魔法使いになって戦いを始めて間もなかった彼等を鍛え上げて一気にレベルアップさせた最大の功労者であるとも言える。
悪の魔法使いという点でルナジェルからは裏切り者のライジェルだと思われていた時期もあったが、その正々堂々とした戦いぶりをみて勘違いだったと判明する。
特にマジレンジャーの中でも末っ子である魁=マジレッドについては、伸び代が非常に大きい事もあってか度々気にかけており、一方で魁の方も兄姉の中で唯一ウルザードの気配を感じる事ができる(ウルザードの正体の人物とは魔法の属性が同じなのもある意味理由の1つかもしれない)。
Vシネマ『魔法戦隊マジレンジャーVSデカレンジャー』では、ドギー・クルーガー/デカマスターと対決し、互いに一歩も譲らず対決は引き分けに終わった(なお、デカマスターのスーツアクターも日下秀昭であるが、同作のデカマスターは岡元次郎が担当)。
モチーフは狼男で、名前は狼(wolf)と魔道師(wizard)を合成した物である。また、マジレンジャー(Magiranger)と対になる存在という事で、名前の頭文字がMを逆さにしたWになっている。
アイテム
- ウルサーベル
鋭い切れ味を持つウルザードの愛刀。得意技は『暗黒魔導斬り』であり、威力はドギー・クルーガー(デカマスター)の「ベガスラッシュ」と同等。
作中では2本登場しており、1本目はStage.18でマジレッドとの決闘の際に折られる。
2本目はブランケンの死後、彼が持っていた底皇剣ヘルファングを練成して作成する。これによってより威力が強化された。
- ジャガンシールド
冥獣帝ン・マの眼を与えられた盾。眼の部分から魔法を発動させる。
ウルザードがウー・ウジュラの呪文で自分の魔力を取り出し、ナイとメアに貸し与えた、自身の魔法が使えるようになる携帯電話型のアイテム。一度は回収されたが、最終回でナイとメアが所持している事から、新たに与えられた模様。ウルザードがジャガンシールドから発動する呪文もこれ一台で発動できる。
非公認戦隊アキバレンジャーではマルシーナが使用し、ドーザ・ウル・ウガロの呪文で超アキバレッドを巨大化させた(システム音声は堀川りょう氏が務めた)。
魔法
- ウーザ・ウジュラ/ウーザ・ドーザ・ウジュラ
転送魔法。前者はインファルシアに、後者は自分と対象を別の場所に転送する。
Stage.9ではマジフェニックスの乱入で魔導陣が歪み、バリキオンとマジフェニックスが時空の狭間に飛ばされてしまった。
- ウー・ザザレ
召喚呪文。これ一つで武具や冥獣など任意の対象を呼び出せる。
ただし、ハイゾビル2000人相当に換算されるブランケンのように呼び出さない対象もある。
- ドーザ・ウー・ザザレ
地底冥府へのゲートを開ける。マジレンジャーから魔法力を奪って発動し、ブランケンを呼び出した。
マジフェニックスの放った魔法力によって解除されてブランケンはインフェルシアに送り返された。
- ウーザ・ドーザ・ザザレ
テレパシー魔法。天空聖者かマジレッドにしか聞き取れない。
- ドーザ・ウル・ザザード
ジャガンシールドから狼のオーラを放つ。ザザード単体でもジャガンシールドから攻撃を放つ。
ウーザフォンでも発動可能。
- ドーザ・ウザーラ
冥獣を再生させる呪文。
- ドーザ・ウル・ウガロ
冥獣を巨大化させる呪文。
- ドーザ・ウル・ウジュラ
相手の魔法力を奪い取る。ザンガの呪文で吸収を行う。
- ウーザ・ウガロ・ウル・ウガロ
自身の魔力を増大させる。ウザーラ・ウガロは他者のパワーアップに使用される。
- ウー・ウー・ザザレ
相手に掛けられた魔法を解除する。
- ウル・ザザード・ザンガ
闇の竜巻を放って攻撃する。
- ドーザ・ウジュラ
レジェンドマジレンジャーの必殺技にも耐えるバリアを発生させる。
- ザンガ・ウル・ウジュラ
相手に掛けられた呪いなどを吸収する。劇中では冥菌獣モールドの胞子を吸い取った。
- ウーザ・ウル・ザザレ
バリキオンを呼び出す呪文。
- ウーザ・ウル・ウガロ
自身を巨大化させる呪文。
- ウーザ・ドーザ・ザンガ
バリキオンと合体し、ウルケンタウロスになる呪文。
- ウーザ・ドーザ・ウル・ザンガ
バリキオンと合体し、ウルカイザーになる呪文。
魔導馬バリキオン
地底に生息する巨大な黒馬。非常に気高い性格でウルザード以外には一切従わず、無理矢理乗ろうとしても相手を振り落としてそのまま踏み潰す。しかし一度魁に助けられた事で友情合体「ファイヤーカイザー」となった。
主人の正体についてどこまで知っていたのかは不明だが、魁の気質が主人のそれに近い事には気付いていたらしく、また主人と同じく炎の属性を持っている事からも魁の事は「戦士」として認めており、以降も主人以外では唯一彼にだけは力を貸す事もあった。
詳細は当該記事にて。
ウルケンタウロス
上記の「ウーザ・ドーザ・ザンガ」の呪文でウルザードと合体する人馬形態。
Stage.42ではスレイプニルとの迫力満点の騎馬戦を繰り広げている。
バリキオンの頭などのパーツが合体して完成する「バリランサー」が主武器である(バリランサーはファイヤーカイザーの手持ち武器にもなる)。
ウルカイザー
上記の「ウーザ・ドーザ・ウル・ザンガ」の呪文でウルザードと合体する人型形態。
見た目はローブを纏った黒魔道師と言ったところである。
主武器はバリジャベリンであり、闇の魔法をバリジャベリンに集めて一気に切り裂く「バリジャベリン魔導斬り」が必殺技である。
以下、ネタバレ注意
当初から上記のように不可解な言動が目立つ彼だったが、物語中盤で遂にその正体が明かされる事になる。
関連イラスト
関連タグ
黒騎士ブルブラック、ヒュウガ:騎士の戦隊戦士にあたる先輩。こちらも巨大化して相方ロボと一体化して戦う。
ガイソーグ:『騎士竜戦隊リュウソウジャー』に登場するライバル戦士。騎士・剣盾武装・紫色などと共通点が多数。
バラゴ:別の特撮シリーズに登場する暗黒騎士・呀の変身者。こちらも同じく「魔導馬」と呼ばれる馬型の存在を使役・召喚し、剣を主軸とした戦いを行う。主人公である黄金騎士牙狼よりも強い力を持ち、一対二の状態でも圧倒する実力を誇る点も共通。また、ウルザードは正体を隠すために変身後の姿であったが、バラゴの場合は別の人間になりすまして正体を隠していた点で異なる