概要
通称「古代の食宝」。
リーガル島の生態系の頂点に君臨する象の仲間で、虎柄の体に二つの鼻と六本の足、背中にかつて空を飛んでいた名残とされる小さな翼を持ち、体長が約1500m、体高が1000m、推定体重が5000万tある超巨大マンモス。
余りに巨体すぎるため山や島に例えられることもあり、食事も一々歩き回って草を食むという悠長なことはせず、左の鼻から台風のような勢いで周囲の生き物を吸い込み(つまりゾウの癖に肉食性)、鼻腔内で肉を削ぎ落としたのち右の鼻から食い終わった骨を放出する。主に栄養分のみを吸収するため骨を溶かすほどの消化能力はないが、意外にも燃費がよく、一日の食事は数t程度で済む模様。
成長は非常に早く、子マンモスは出生時には10mほどで数週間で5倍ものサイズになるという。繁殖力は強くない代わりに長寿であり寿命は500年以上で、生涯成長を続けるとともに捕獲レベルも上がっていき、作中では約400歳、捕獲レベル48の親個体とその子どもが登場。
単行本解説によると、グルメ界には「天然物」が棲息しているらしい。
その体内には「宝石の肉(ジュエルミート)」と呼ばれる肉があり、個体ごとに場所が変わる。
消化器官は反芻用に12個に分かれており、その巨体ゆえ内部はとても広く、空気が通っているため動植物が暮らせる独自の生態系が築かれており、デンデンヘビやメガオクトパスなどの猛獣、アニメではオレン塩やツクシナモンといった植物などが棲息していた。
作中での動向
IGOが美食會が本格的に動き出したことを察知し、グルメ細胞の「壁を破る食材」である宝石の肉を回収すべく、トリコ達美食屋四天王に捕獲を依頼。
グルメコロシアムでの騒動の翌日、サニーが捕獲に成功して持ち帰ってきたが、マンサムから捕獲したのは(迷子になった)「子ども」だったことを教えられ、遥かに巨大な親マンモスの捕獲のため再びリーガル島に出向くことになる(捕獲された子マンモスはその後グルメ研究所内で宝石の肉の捜索が行われたが、アニメではまだ幼かったため宝石の肉は存在していなかった)。
だが、子マンモスを先に捕獲したことで親マンモスは我が子を探すのに必死になり、GTロボすらも太刀打ちできないほど暴走し、遂には住処である標高3000mのリーガル高原から転落、丁度リーガル高原に到着したサニーやトリコ達をピンチに陥らせる。落下した親マンモス自身は何事もなく起き上がったが、直後に駆けつけたココの毒によって動きが鈍くなる。
この間にマンモスの体内に入ろうとするトリコ達だったが、一番安全に侵入できる場所がお尻からだったためサニーが猛烈に拒絶している隙に彼らをまとめて鼻から吸引するが、鼻腔内で鈴の放った猛烈に臭いデビルドリアンフレグランス(アニメではトリコの釘パンチ)を受けて慌てて口の中に吐き出し、今度はそのまま奥歯に押し潰されそうになったがトリコとサニーの必死の抵抗で口が完全に閉じるのを阻止されてそのまま体内に侵入できた。
その後、毒が弱まったことやスタージュンの操るGTロボが体を突き破って強引に体内に侵入したこともあり、拒絶反応を起こして体内にある異物を吐き出すようになる(この時、体内でセドルのGTロボを倒したサニーがデンデンヘビなどとともに吐き出された)なか、体内で発見した宝石の肉を食べて進化したトリコがスタージュンのGTロボを撃破したのち捕獲した宝石の肉とともに脱出。
キッスに誘導されてグルメ研究所から帰ってきた子マンモスと再会した直後、足元のトリコ達に怒りの踏みつけ攻撃で追い払ったのち、親子仲良くリーガル高原へ帰っていった。
しかしその数年後、人間界に襲来した牙王により親マンモスが一撃で殺されてしまった。(子マンモスの安否は不明だが、その後人間界を襲ったメテオスパイスによって死滅してしまったと思われる)
最終回では、リーガルマンモスがデビル大蛇やトロルコングとともに人間界から新たな八王候補に名乗りを上げたという。
他媒体での登場
「グルメサバイバル!!2」にて、最初のエリア「テーブル大草原」のボスとして登場。ゾンゲがたまたま屁をこいたところがマンモスの鼻だったことで怒り狂い、トリコ達のキャンプに襲撃した(二週目での再戦も目の敵となったゾンゲとたまたま目が合ったことが襲来理由となっている)。
最初に戦うことになる超巨大猛獣であり、前半戦は文字通り足止めとして巨大な足にダメージを与え、後半戦では振り下ろされる長い鼻を攻撃していく。また、後半戦では時折鼻から猛獣の骨を吐き出すことがあり、□ボタン長押しなどで出る技で吹き飛ばせば大ダメージを与えられる。
「グルメモンスターズ!」ではストーリー中やサブイベントで闘うことになり、スカウトが出来るようになるのはクリア後になってから。あまりにも巨大なためコストが高く、バトルではマンモス1体しか連れていくことができなくなる。
「グルメガバトル!」ではリーガル島ステージで時折出現し、普段は背景の高原にいるが時折降りて歩いてくる。稀に転がってくる時はレア食材の宝石の肉をドロップする。
映画『美食神の超食宝』では旧第1ビオトープ内にて群れが棲息していた。
宝石の肉(ジュエルミート)
リーガルマンモスの体内にあるとされる伝説の部位。
レバーのようなムチムチとした食感、バラ肉の濃厚な味、ヒレ肉の持つしっとりとした柔らかさ、サーロインのきめ細やかな霜降りと上品な油の甘味、肩肉に近い赤身のしっとりとした歯ごたえと口いっぱいに広がる旨味、ハツの歯ごたえと、あらゆる部位の肉のうまみを閉じ込めた最高級の肉。新鮮な宝石の肉は軽くナイフを入れるだけで、花火のように肉汁が飛び出す。
食べると体内から光り輝く。トリコ曰く消化されても光る。
そのまばゆく光り輝く美しさから、原始人が男らしさを証明するために結婚指輪の代わりにも使っていたという。なお、マンモスを生かしたまま体内に入って「宝石の肉」を採取する方法が確立したのは最近の事であり、昔はマンモスを討伐し解体していたという(つまり、原始人は1000m超もの超巨大マンモスを倒していたことになる)。マンモス本体が健在なら「宝石の肉」は再生するが、それまでには何十年もかかる模様。
リーガルマンモスの他の部位の肉は旨味の殆どをこの「宝石の肉」に奪われているが、それでも充分に旨い。
鼻はすべて硬い筋肉で出来ているため食べると牛や豚の舌のような食感があり、翼の味は鳥皮に近くけっこう美味とのこと。
トリコは当初、宝石の肉を自分の人生のフルコース「肉料理」に決めようとしたが、サニーが宝石の肉が自身の細胞に強く適合した(自分を選んでくれたっぽい)ことから自分のフルコースの「メインディッシュ」にしようとしてで喧々諤々の論争になり、最終的にジャンケンでサニーの「メインディッシュ」に選ばれることとなった。
トリコが獲得した宝石の肉は200kgにも及び、フルコース決定後サニーが半分貰っていったが、うち50kgはアイスヘルで片腕を失ったトリコの療養のために食い尽くされた。
その後メリアの経営するBarメリアにて、「乾燥 宝石の肉(かんそうジュエルミート)」が登場。これをポケットフードプロセッサーで海苔塩ゴマを混ぜて、ふりかけにして漆黒米にかけていた。
トリコと鈴の結婚式においては、トリコの肉料理「エンドマンモス」のステーキの付け合わせとして登場し来賓者を輝かせた(サニーも誇らしげにしていた)。当時食べられなかったスタージュンも感慨深そうに食していた。
読者アンケート「食べてみたいトリコの食材」ランキングでは堂々の1位を獲得した他、作者の島袋光年もホネナシサンマやアーモンドキャベツと共に食べてみたいと発言している。