概要
作中最初にオーダーされた猛獣で、次のグルメパーリーで出すメインディッシュとしてウーメン梅田が小松を通してトリコに依頼し、小松がトリコと出会うきっかけとなった。
南洋のマングローブ群生林・バロン諸島に生息する、全長10mを超す8本の足を持つワニ。赤い体だが、目は緑色で不気味に輝いている。
繁殖力が低い代わりに個々の寿命はとても長く、年と共に獰猛になっていき、一般的な捕獲レベルは150年生きたもので5(IGO保有の戦車で仕留められる程度)とされており、捕獲は困難を極める。また、近年は種の保存のためか個体の寿命が年々長くなっているらしく、トリコが捕獲した個体はなんと通常個体の2倍もある300歳、その体躯は全長20m、体重12tにもおよび、捕獲レベルは8と推定された。
「殺さない限り死なない」とまで言わしめるほどの生命力を持ち、性格は極めて獰猛。その筋力は直径76mmの鉄筋を割箸のようにへし折るとされ、バロンタイガー(捕獲レベル3。トリコが「猟銃で死ぬような奴じゃない」と発言している)を簡単に食い殺すほど貪食であり、海水にも適応できるので、野放しにしておくとたちまち生態系を破壊するとまで言われている。
また、口の中には無数のバロンヒルと呼ばれる蛭を住まわせており、その蛭が取り付いた相手をニオイで探しだし、食い殺す習性を持つ。いわゆる共生(相利共生)というものである。事実沼に潜んでいて手が出しづらい沼蛇相手でもバロンヒルを使って仕留めた。
怪力かつ俊敏で、戦車を使っても仕留めるのは難しいらしいが、300年間命の危機にあわなかった「無知」さが仇となり、圧倒的強者たるトリコに勝負を挑んだ結果、わりかしアッサリ倒された。
……が、その後トリコと小松が一晩で食べ尽くして骨だけになってしまい、オーダー失敗となり、ついでにトリコの人生のフルコース候補からも今一歩という理由で不採用になるなどダメ出しを食らった。
一応オーダーは「ガララワニの肉」であり、300年以上生きている個体は噂でしかなかったため、普通のガララワニを適当に狩って届けていたのならオーダー完遂という事になる。
29.5巻によるとその後トリコはバロンヒルしか持ち帰らず、ホテルグルメ総支配人のスミスは別の物をメインディッシュにしたという。
小説版ではガララワニが仕留めた沼蛇で代用され、パーティーは成功したとされる。
成熟した個体の肉は非常に美味で「世界一旨いワニ」とも称されており、小松に最初に依頼された際には1㎏あたり20万円の値がついていた。トリコによれば、「モモ肉などの高い部位は小売でkg単価50万は下らない」とのこと。
トリコとリンの結婚式にもフルコース「肉料理」エンドマンモスのステーキに宝石の肉と共に付け合わせで登場した。
なお、後にIGOにてガララワニのクローン養殖に成功した(トリコが狩った矢先であったため愚痴をこぼしていた)ニュースがでたほか、通常個体がIGOのグルメコロシアムにてトロルコングと戦っていた。
ちなみにゾンゲのフルコースのメインにも入れられている・・・ただし赤ん坊の個体である。
しかし、繁殖力の低いガララワニの幼体を見つけて捕獲し且つ親ワニに咎められることなく無事帰ってこれたとなれば、ある意味ではかなりの難易度かもしれない。ここでも彼の食運の高さがうかがい知れる。
亜種
- グランドガララ
長い年月を経て独自の進化を遂げた陸棲のガララワニ。身体を覆う黄緑色の鱗は通常種以上に強硬。
- ガララワニ稀少種
メガモリ島に生息するガララワニの原始の姿を表すとされる種。赤紫色の鱗と尻尾の先端に長いトゲが伸びる青白い甲殻がついている。個体数が圧倒的に少なく発見自体が難しい。
- ポイズンガララ
ガララワニが体内に毒を持ち進化した種。外見は稀少種に酷似しているが全身が紫色で牙や爪は白い。噛みついた相手を毒で弱らせて捕食するため、かすり傷でさえ致命傷になる。
- ガララブル
短く太いカイマンのような吻部と牛のような角や蹄、尾の先端に体毛が特徴的。高速の突進攻撃が得意で、走る際に鳴る蹄の足音が牛や馬のものと似ているため勘違いするものが多い。
- アーマーガララ
細長いガビアルのような吻部と二本角、尾の先に巨大な棘つき鉄球を持ち、体が頑丈な金属質の鎧で覆われているため打たれ強く、凶暴で攻撃的な性格をしている。その強固な鎧の下には極上の肉が詰まっている。
余談
『銀魂』442訓にはこいつのパロディである巨大なワニ、バララワニが登場したが、どういういきさつか神楽に食い殺されて骨だけになっていた。