概要
宇宙海賊バルバンに属する銀河の荒くれ者達で、本作におけるゲスト怪人の総称でもある。
いずれも魔獣ダイタニクスの邪悪な力に魅入られ、首領であるゼイハブ船長の元に集ってきたならず者の星人達であり、4つの星系の出身者それぞれが群れをなす形で4つの軍団が結成され、その中でも最も強い者が軍団長として君臨するようになったという経緯を持つ(※)。
他方で、デギウスのように元はバルバンの破壊・略奪の対象となった星の住人が、戻るべき故郷を失って結果魔人としてバルバンに属するようになったという、例外的なケースも存在する。
各軍団とも、同じ軍団内のメンバー同士の関係は基本良好であり、自分達が仕える軍団長に対する忠誠心も高い者が多いが、所詮はならず者の集まりな上に前述した成立の経緯もあってか、逆に異なる軍団同士の関係は極めて険悪そのものである。
いがみ合いなどは日常茶飯事で、それどころか軍団長同士でさえ手柄を巡って事ある毎に諍いに走るなど、およそ協調性などと言うものとは縁遠い様相を呈している。功績を挙げると金貨が一掴み分手に入るというシステムも、そうした剣呑な関係性に拍車をかけていると言っても過言ではない。
3,000年前の戦いにおいても、こうした幹部や軍団同士の仲の悪さが裏目に出て、最終的に星獣や先代ギンガマンとの戦いに敗北し封印の憂き目に遭ったため、ゼイハブは封印が解かれた後にその反省を踏まえる形で、複数の軍団を同時に作戦行動に携わらせるのではなく、「自らが任命した軍団長を行動隊長として、その配下の軍団のみが作戦行動に携わる」ことを決し、同時に「他の軍団は任命された軍団の作戦行動や方針に一切手出し口出し無用」という掟も定めている。
そうした経緯もあり、作中においては極一部の例外を除いて、異なる軍団が同時に行動することはなく、ましてや異なる軍団の魔人同士が共闘することなどは、回想を除いて一切なかった。
(※ そのため、あくまで作中での魔人という呼称は「バルバンに所属するならず者の星人達」を指すものであり、別に魔人という特定の種族が存在する訳ではないことに留意すべき必要がある。同様に、イリエスを頂点とした集団も「魔人族」と称しているが、これもそういう種族という訳ではない)
4軍団
各軍団とも、デザインモチーフやネーミングにはそれぞれ一定の法則を有している。詳細は各記事を参照。
一方で共通項として、どの魔人もバルバエキスというバルバンが保有する特殊な液体を携帯しており、それを飲むことで巨大化するのだが、これについても当該記事にて解説されているように、軍団毎にそれを収めた容器や飲む際の決まり文句はそれぞれ異なる。
サンバッシュ魔人団
「リーダー」こと銃頭サンバッシュが仕切るアウトロー揃いの軍団。
ブドー魔人衆
「御大将」と呼ばれる剣将ブドーを筆頭とした武芸者達の軍団。
イリエス魔人族
「マザー」の異名を持つイリエスがトップの呪術家軍団。
バットバス魔人部隊
バットバスが率いる軍隊気質の軍団。
備考
幹部ごとに1つの軍団を有し、それらが物語の節目に合わせて交代するという手法は、過去に東映が特撮テレビドラマ版を手掛けた『仮面の忍者赤影』を意識したものであるといい、またそれらに属する魔人達については、『太陽戦隊サンバルカン』の頃のような冷酷さとコミカルさを兼ね備えたイメージが念頭に置かれていることを、放送終了時期に刊行されたムック本にて、プロデューサーの髙寺成紀が語っている。
最初から複数の軍団が併存しているため、幹部や軍団の交代により戦力が下がっているように見られないように設けられたのが、「ダイタニクスの復活」という物語上の縦軸である。
本作では、キャラクターデザインとして4人のデザイナーがクレジットされているが、彼等がそれぞれ異なる軍団を手掛けている訳ではなく、基本的には前年の『電磁戦隊メガレンジャー』より続投の野崎明(幹部クラスのキャラクターも担当)と下條美治の2人が過半の魔人のデザインを手掛けており、一部の魔人については阿部統(主に戦隊側の衣装やキャラクターを担当)と頼兼和男の手によるものも存在する。
野崎の語るところによれば、当初何パターンか提示したラフ案の中には、4つの軍団を統一したイメージで描いたものもあったというが、各軍団の個性をより強調したいという髙寺の意向を受け、手探り状態のままに軍団やその長たる幹部達のデザイン作業に当たったという。
各軍団とも統一したコンセプトについては、幹部達のデザインが決まっていく中で固まっていったというが、唯一バットバス魔人部隊については物語後半、各回に登場する魔人達のデザインに取り掛かる段階になって考え出されている(実際にバットバス魔人部隊は、他の軍団程に明確な統一コンセプトは定められていない)。
関連タグ
魔人:一般的な用法についてはこちらを参照。