「俺も遊びでてめぇを行動隊長にしたんじゃねぇ。ここら辺りが我慢の限界ってもんだぜ」(第十一章)
「てめーらもつくづくバカな野郎達だな。奪って壊してこその星じゃねえか、守る価値なんざありゃしねえ」(最終章)
概要
宇宙海賊バルバンの船長であり、魔人達を束ねる存在。一人称は「俺」。
外見はガレオン船のような意匠の胴体に、紺色の船長服と船長帽を被った赤ら顔の厳つい男性で、左目に眼帯をしているのも特徴。また、3000年前の戦いで星獣の攻撃で左腕を失い、代わりに内部に大砲が内蔵されたフックを身に着けており、いかにも荒くれ者の海賊の船長といった風貌になっている。
その為、ブルブラックの回想に登場した時点では、左腕はまだフックにはなっていない。
かつての戦いで死にかけた際に、ブクラテスの手で右胸に「星の命」と呼ばれる宝石の一つを埋め込まれ、それ以降は不死の肉体を手にしている。これを破壊しない限り彼は死なない。
戦闘力は非常に高く、凄まじい地割れを起こす程の凄まじい怪力を持ち、主にカットラスをメイン武器に戦う他、左腕のフックやそれを変形させた大砲で攻撃する。さらに口から炎を吐く事もできる。
その性格はまさに残虐非道そのものであり、己の収穫欲を満たす為に数多くの星で破壊と殺戮と略奪行為を繰り返し、挙句最終的には星を破壊して星の命を宝石に変え、それをコレクションするという猟奇的な趣味を持っている。しかも自分の邪魔する者はたとえ相手が女や幼い子供であろうが情け容赦なく殺害する。
かつてタウラス星を襲った際に、黒騎士ブルブラックの弟であるクランツを殺した張本人であり、この出来事がブルブラックが復讐鬼に変貌するきっかけとなった。
その一方で軍団長の作戦失敗に厳しい言葉を投げかけつつも、部下が命を落とすたびに湧き上がる悲しみを船長という責任ある立場から抑え込む等仲間想いな面もあり、その度量とカリスマ性で多くの魔人達を従えている。だがイリエスを行動隊長にするためにブドーを陥れたブクラテスに対してその権謀術数を看破してあえて泳がせ、裏切りが露呈すると後ろから斬りつけて海に沈めるなど同胞を陥れる者に対しては絶対に許さない。
終盤、全ての魔人が全滅し、地球の魔獣が手に入らない今自分達が船を持たない海賊であることにしびれを切らし、旧知のバットバスを焚きつけて地球魔獣を成長させるが、雄叫び山の叫びに引き寄せられる形で登場した地球魔獣にバットバスが捕食され、腹心のシェリンダもギンガグリーンに倒されてしまい全戦力を失う。
地球魔獣とギンガマン達が激闘を繰り広げる中、黒騎士ヒュウガと一騎打ちに挑み弱点である星の命がある右胸をナイトアックスで攻撃されたが、星の命を胸の中央に移し替えていたため効果がなく、やっとの思いで中央に突き付けたナイトアックスも口から吐き出した火炎で破壊してしまう。
右腕の大砲攻撃でギンガマン達を変身解除に追い込み、絶体絶命の危機に陥れたが、リョウマと彼の励ましでアースを復活させたヒュウガの兄弟による炎のたてがみで星の命を砕かれてしまう。
再度変身したギンガマン達を倒すために再び立ち向かったが、黒の一撃とギンガの閃光、獣装光ギンガレッドの炎一閃を受け爆死した。かくして宇宙を荒らし回ったバルバンも、因縁の星・地球にて壊滅を遂げたのだった。
実は第一章から戦線に出て対峙する意外と珍しいタイプのラスボスでもある。初戦では怒りに身を任せて挑んでくるギンガレッドの首に鉤爪を掛けて締め上げ、そのまま空中に持ち上げて何度も振り回した。めちゃくちゃに振り回されるギンガレッドは激しく苦しみ悶えながら無様な姿を晒す事になり、その姿を側にいた幹部達に見られながら爆笑されるという屈辱を味わってしまう(オマケに最後はギンガレッドを我々視聴者に向けて、TV画面に叩き付けるように投げ捨てるという、リョウマを心身共に徹底的に責め抜く非道な姿を見せた)。
これでもかと言う程に圧倒的な力の差をその身に分からされたリョウマであったが、それゆえにギンガレッドの起死回生の一撃で思わぬダメージを受けたことや最終決戦でギンガレッドが止めの一撃を叩きこんだカタルシスにも繋がっていく。
その後は『星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー』で義兄弟のグレゴリ艦長により復活させられ部下達と共に再び暴れようとするがギンガマン達にあっさり敗れて再び死亡する。
余談
- 声を担当した柴田秀勝氏は『激走戦隊カーレンジャー』にてCCパッチョーネの声を担当しており、スーパー戦隊シリーズへの出演は2年ぶり。また、3年後には本作と同じく動物スーパー戦隊である『百獣戦隊ガオレンジャー』にてハイネスデューク・ラセツ(男)の声を担当した。
関連タグ
バングレイ:こちらもエイハブ船長がモチーフの敵幹部。ただしこちらはどっちかと言うと第三勢力に近いが。