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闇商人ビズネラ

やみしょうにんびずねら

闇商人ビズネラとは、特撮テレビドラマ『星獣戦隊ギンガマン』の登場キャラクターの一人。
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ギンガマン、特別に一番最初に見せてあげますよ。私の最高傑作をね!」(第二十九章)



概要編集

第二十九章から登場する、宇宙を股にかける死の商人一人称は「私」。

黒と黄色を基調としたメカニカルな出で立ちと、首周りの襞襟など中世ヨーロッパの貴族を思わせるような意匠が特徴で、職業柄バルバンはもちろんのこと、敵であるギンガマンにも敬語を使う慇懃無礼な気質の持ち主でもある。


宇宙海賊バルバンは古くからのお得意様であり、特にバットバスは旧知の仲である。彼の取り扱う数々の商品もまた、バルバンが滅ぼした惑星から回収したジャンク品、もしくはそれを改造したものが殆どである。つまるところ、ビズネラはバルバンによる略奪・破壊のおこぼれに預かりつつ、一方のバルバンもまた彼の商品を利用してさらなる海賊行為に及ぶという、一種の相互利益の関係にあるとも言える。

もっとも、そうした姿勢ゆえにシェリンダからはハイエナ呼ばわりされており、作中においても新たな商品として鋼星獣を持ち込んだ際、その全貌を明かすまでは自信満々な素振りから不審がられてもいた。


常に用意周到かつ知恵が回る方であるため、バットバス魔人部隊魔獣ダイタニクスの復活作戦に着手した際には、的確な作戦を立案・提示することで、最終的には目的達成へと導いてもいる。この自らの知恵を巧みに活かせるという点は、単に知識は豊富でもそれを活用し得なかったブクラテスとの明確な相違点でもあり、後にブクラテスがバルバンを追われたこともあって事実上、彼の代名詞でもあった「知恵袋」的なポジションに収まる格好ともなった。

また、何千年もの間商売のために様々な修羅場をくぐり抜け、バルバンを始めとする宇宙の荒くれ者達と単身で渡り合ってきたこともあり、その慇懃で陰険な立ち居振る舞いとは裏腹に戦闘能力や度胸もそれなりに高い方でもある。右腕には光線銃を内蔵し、これを主な攻撃手段とする他、バルバエキス入りの特殊な弾丸を発射する銃も携行している。

さらに初登場時には鋼星獣のコントローラー完成のため、自らギンガマンの必殺技を受けてエネルギーを確保したり、最終作戦の遂行時にも自ら一度敗れて捕えられたりと、いざという際は自分自身を囮として作戦を遂行してみせることも厭わない。


作中での動向編集

物語上での初出となった第二十九章では、新商品である鋼星獣を売りつけるべくバルバンへと商談を持ちかけ、手始めにそのコントローラー完成のためにヒュウガを人質として、捕らえたヒカルからアースを得ようと画策した。

この目論見自体は、ヒカルの捨て身の一手もあって失敗に終わったものの、直後に合流したギンガマンと黒騎士の攻撃を、前述の通りその身をもって受け止めることで、エネルギーを確保しコントローラーを完成させることに成功。そしてデモンストレーションとして鋼星獣を出撃させ、その実力を示してみせたことでバルバンからの信用も獲得し、商談成立により金貨5箱の利益を得るに至った。


・・・のだがそれも束の間の話。

程なくして、その鋼星獣が本来の星獣としての心を取り戻し、ギンガマンに味方するという大番狂わせが発生したために、先の商談にて得た売上金も含めた全財産をゼイハブ船長に没収される形で、ビズネラもその落とし前を付けさせられる羽目に陥ってしまう。

結果として、無一文の身の上となったビズネラを見るに見かねたバットバスがその身柄を引き受け、やがて彼が行動隊長に任命されてダイタニクス復活作戦に着手すると、その配下である魔人部隊の作戦補佐を務めるようになる。後に巨大彗星の持つエネルギーを利用した作戦においては自らも前線に赴き、実行役であったデギウスを強制的に巨大化させ、さらには意のままに操ることで作戦を成功に導き、見事にダイタニクスの復活という目的を達するに至った。


しかし、この一件でデギウスを捨て駒にしたことが、彼と心を通わせつつあったヒカルのバルバンに対する敵愾心をさらに燃え上がらせることとなり、同時に初登場時の一件も含めてビズネラとの間にも、明確な因縁を生じさせる格好ともなったのである。


最後の作戦編集

自らの立案した作戦で復活したダイタニクスが倒された後も、その破片から生まれた地球魔獣の成長を促すべく、引き続きバットバス特殊部隊の作戦立案と補佐に当たっていたビズネラであったが、やがて芳しくない作戦の進捗に業を煮やしたゼイハブから、「作戦を立案する者が作戦の指揮を取れ」と厳命されてしまい、ビズネラも立場上これを拒めず自ら陣頭指揮を執ることを余儀なくされてしまう。


ゼイハブ「作戦失敗した奴は!?」

ビズネラ「てめえで頭を食いちぎれ・・・」


かくしてビズネラは、魔獣が好む特殊な音波を発する発信機で地球魔獣を誘き寄せ、急成長エキスを与えて成長させるという作戦を決行。無論、ビズネラの動きはたちまちギンガマンに捕捉され、彼等に捕縛された末に発信機までも奪われ、地球魔獣撃破のために逆用されてしまう・・・のだが、ビズネラもただで作戦を頓挫させるはずもなく、ギンガマンの隙をついて逃亡におよぶに留まらず、これを単身追ってきたイエローを逆にバットバス等に捕らえさせるという周到さも発揮してみせた。


実のところ、ギンガマンに奪われた発信機は地球魔獣ではなく、ビズネラが用意していた「強力なリモコン爆弾を呼び寄せる物」であった。この作戦の真の狙いは、作戦の支障となるギンガマンにわざと偽の発信機を奪わせることで、これに呼び寄せられたリモコン爆弾で彼等を一掃し、その上で本物の発信機を使って地球魔獣を誘導し急成長させることにあったのである。

得意げに種明かしに及んで動揺を与えるに飽き足らず、さらにジープで引き回したりと散々にヒカルを痛めつけるビズネラは、さらに目論見通りリモコン爆弾で他の4人が吹き飛んだ様を、罠の存在を知らせようと逃走したヒカルに見せつけるという悪辣さを発揮。挙句の果てにただ一人生き残る格好となった彼を地球魔獣の餌とすべく、急成長エキスが充満されたプールの上に吊るし本物の発信機を起動させたのだが、


「負けてたまるかよ! お前等なんかに、俺達ギンガマンが負けるわけにはいかないんだ!」


この一言と共に、なおも諦めずにいたヒカルのアースが炸裂、これによって拘束からの脱出を許しただけに留まらず、呼び寄せられつつあった地球魔獣の逃走という事態までも引き起こしてしまう。ヒカルの闘志が、前述したような責め苦で折れるような柔なものではないという点を見抜けなかったのが、ビズネラの大きな誤算であった。

こうして作戦は頓挫した上、転生し怒りに燃えるイエローの雷一掃をモロに喰らったビズネラだが、よりにもよってその一撃で前述した急成長エキスのプールへと落下してしまい、その作用によっておぞましい姿へと変貌を遂げることとなる・・・。


怪人態編集


「ギンガマン、そのしぶとさを今後悔させてあげます」


急成長エキスの作用により、ビズネラが変貌した異形の姿。

特徴的なメカニカルな体表のうち、上半身の右側を除く大部分がエキスによって溶解し、露出した体組織が生物的なものへと変化。特に左腕には地球魔獣を思わせる巨大な鉤爪が生えるなど、その度合いがより色濃いものとなっている。そのあまりにも醜悪な姿は、相対したイエローも「バケモノ」と評するほどであり、ある意味ではかつて自らが改造を施した鋼星獣の逆を行くものであるとも言える。

単に見た目に留まらず、その変貌ぶりは身体能力にも反映され、イエローを難なく追い詰めるのみならず、生き延びていたレッド達4人と合流し繰り出した銀河の戦光さえも左腕の一振りのみであっさり弾き返すなど、ギンガマンに対しても恐るべき強さを示してみせた。


しかし、間の悪いことにギンガマンの方もこの時、モークによって獣撃棒が強化されたばかりであり、彼等が繰り出した新必殺技「閃光獣撃弾」の前に手痛い敗北を喫してしまう。


「悪く思うな。作戦変更」


深手を負い、バットバスに助けを求めたビズネラであったが、バットバスによってバルバエキスを撃ち込まれ、強制的に巨大化させられる。それは奇しくも、かつて自らがデギウスに対して行ったものと同じであり、まさに因果応報な仕打ちであった。


それでも巨大戦では超装光ギンガイオーを相手に、掌から伸ばした触手による電撃で苦戦させるなど意地を見せるも、因縁の相手である鋼星獣が3体とも出撃すると呆気なく形勢は逆転。ギガバイタスによる一斉射撃、ギガライノスギガフェニックスによる合体技を立て続けに食らった末に、銀河大獣王斬りで遂に引導を渡されたのであった。


備考編集

デザインは野崎明が担当。「闇の武器商人」というコンセプトを意識し、両腕のロケット砲を始めメカニカルなパーツが随所に配されている他、西洋のピエロ猛獣使いのイメージを出すべく、アコーディオン状の襟元や肩飾りなどにそうした要素を反映させたものとなっている。デザイン画稿では額周りのカラーリングが白もしくはシルバーとされているが、実際の造形物では上半身周りと同様に黄色へと改められた。

怪人態については、当初は結晶体風のスマートなラフを提示したところ、制作サイドから「イメージと違う」との反応が帰ってきたため、最終的に装甲が溶け落ちて獣性化するという方向でまとめられた。このような経緯からデザイン画稿も起こされてはいると見られるものの、2012年に刊行された戦隊怪人の図録である『百化繚乱』下之巻には収録されておらず、現存しているのかどうかについても言及されていない状態にある。


CV担当の塩沢は、『超力戦隊オーレンジャー』以降ほぼ連年に亘って東映特撮に参加しており、『ビーファイターカブト』(1996年、深海魚人デズル役)に引き続いてのレギュラー出演でもあった。

スーパー戦隊シリーズも含めた東映特撮への参加は本作が最後となったが、その後2000年に不慮の事故で急逝した際に弔辞を読み上げたのは、本作も含めて共演の機会の多かった柴田秀勝であった(詳細は両氏の記事を参照)。


関連タグ編集

星獣戦隊ギンガマン

宇宙海賊バルバン 死の商人

鋼星獣


エージェント・アブレラ:『特捜戦隊デカレンジャー』の登場キャラクターの一人。こちらもビズネラと同様に、宇宙を股にかけた「死の商人」である

ヒラメキメデス:『炎神戦隊ゴーオンジャー』の登場キャラクターの一人。ビズネラとは「慇懃無礼な頭脳派キャラの追加幹部」という点のみならず、「忠誠を誓っている武闘派の上司がいる」「策士キャラにありがちな『面従腹背』の描写がなかった」「最後の戦いでは上司を巻き込んだ大作戦を行うも失敗、パワーアップして変貌した姿で追い詰めるが散ってしまった」など、多くの共通項を有している。

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