「蛮機獣100体分ノビックリウムを吸収シ、でタトこ勝負のデタラメデスとナッたのだ、ゲヒャハーーヒハァッ!」
「俺様のパワーは、10+10で百万倍だゼ!アーッハハハハハ!!」
データ
概要
GP-23「暴走ヒラメキ」で度重なる失敗に加え、主君であるヨゴシュタインをも巻き込んだ前回の作戦まで敗られたことに責任を感じた害地副大臣ヒラメキメデスが、ゴーオンジャーとの決戦のために蛮機獣100体分のビックリウムエナジーを吸収し変貌した姿。
それまで端正かつ理知的だった顔立ちから一変し、凶暴でおよそ知性の感じられない形相へと変わり果ている。全体の姿も、頭のネジが飛んだような頭部に加え、両肩から胸部を囲う様に複数の砲台が装備され、背中の定規や分度器の意匠も大きく肥大化してさながら翼のようになった。
無論、口調もその外見に違わず狂気を帯びた物となっており、支離滅裂な発言が飛び出す。一人称もそれまで「私(わたくし)」だったのが「俺(様)」へと変化している。
しかし、このような最早暴走状態といえる人格にまで変わり果てても、なおヨゴシュタインへの忠誠心は一切失っておらず、それは後述する最期の断末魔の台詞等にも表れている。
上記の台詞の通り、本人曰く「10+10=100万倍」にまでパワーアップしているらしい。その実は定かではないが、元々戦闘力が高かったのが更に強力になったのは確かであり、戦法も自ら「デタラメ殺法」と称する、計算を一切廃した力任せに暴れ狂う戦い方となり、まるで先が読めない連続攻撃で一気に畳み掛ける。
必殺技は「デタラメ殺法・思考停止斬り」。
活躍
「一体、私の計算の、どこが間違っていたのか?どこだ…?…何が正解なんだ……?」
前回の失敗から、ヒラメキメデスは打倒ゴーオンジャーのための最後の作戦を必死で考えていた。やがて一休さんの木魚の音と共に頭の電球がつき、遂にその答えが出る。
「エウレカ!!我、答えを見つけたり!」
そしてヘルガイユ宮殿へ帰還したヒラメキメデスは、自ら蛮獣製造・強化装置への中へと入り、 自らの体に蛮機獣100体分のエネルギーを注ぎ込む。ヒラメキメデスが出した答え……それは「自らのアイデンティティだった”頭脳”を捨てること」だった。
これまで彼はゴーオンジャーを倒すために複雑な計算を重ねて策略を練ってきた。しかし、そのことごとくをゴーオンジャーは自分達でさえ予測できないような滅茶苦茶なやり方で突破してきた。故にこそ目には目をの精神でこれまでのやり方を放棄して「滅茶苦茶なやり方には滅茶苦茶なやり方を、自らの限界を超えた圧倒的な力をもってねじ伏せる」という結論に至ったのである。
「計算が何だ!力づくで叩き潰す!それが私が見つけた答えなのです!!」
だがビックリウムエナジーは強大な力を与える反面、過剰に摂取すれば命を削る劇薬。しかし、ヒラメキメデスはヨゴシュタインへの忠義のために蛮機獣100体分のビックリウムエナジーを体内に吸収する。
「このヒラメキメデス…命に替えテも、ヨゴシュタイン様と……害地目ノ名誉を守ッて見セマす!!」
そうしてゴーオンジャー達の前に現れたデタラメデスは、いきなり大産業革命で巨大化。
セイクウオーを「4+5は、19!6-3は、25!」と頓珍漢な計算をまくし立てながら畳み掛ける。更に駆け付けたエンジンオーG6も同じ様に「2+2=100!」等の出鱈目な地中戦法でエンジンオーG6を圧倒。そして、「必殺!√3-底辺÷直径+950000!!」と言うこれまた意味不明の噛みつき攻撃で撃退し、上記の台詞と共に高笑いして勝ち誇る。
だが、自らのダメージを顧みないレッドの策にはまり、至近距離でのG9グランプリを受け、巨大化を解除させられてしまう。
それでも相変わらずのデタラメ殺法でゴールドを追い込み、動きを予測しようとしたレッドも「思考停止斬り」で圧倒するデタラメデス。
しかし、ゴールドの助言で先を読まない自身の戦い方を薦められたレッドのロードサーベルに乗って突進し、ロケットダガーで斬りつける必殺技「サーベルストレート・ゴーオンランデブー」を叩き込まれたのが致命傷となり、主君への想いを叫びながら爆散、戦死した。
「馬鹿ナ…俺が負ケル筈が無イ……俺ハ勝ってヨゴシュタイン様ノ元へ…ヨゴシュタイン様ァァァァァッ!!!」
ヒラメキメデスの死後、ヨゴシュタインは傷心の余りヘルガイユ宮殿を一時的に去る事となる。
一方、死した本人は更に怨霊となってゴーオンジャー達の前に三度立ちはだかるのだった……。
余談
名前の由来はデタラメ+アルキメデス。
彼の叫んだ「エウレカ(εὑρίσκω)」と言う言葉は、何かを発見及び発明した事を喜ぶ際のギリシャ語の感嘆詞で、入浴中に浮力の原理を発見したアルキメデスがそう叫びながら裸で街を駆け出したのは有名な話である。