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💡概要編集

白熱電球は、真空、または不活性ガス(アルゴンガスなど)を封入したガラスの球体状の管内にフィラメントと呼ばれる電熱線(電球の黎明期は炭素の線、現在はタングステンの線)が支持線を通して口金に接続してある。これに電流を流すと電気抵抗によるジュール熱で高温になる。すると、熱放射により光(可視光線と赤外線)が放たれる。これを灯りとして得る。不活性ガスに加えてハロゲンガスを封入すると発熱温度が上がり、発光効率がよくなる(ハロゲンランプ)。


しかし、熱放射による照明なので可視光への変換効率が悪く、寿命も短いため近年ではメーカーが生産をやめたり、省庁から生産終了せよとのお達しがでている。しかし、電球の口金とソケットは既に規格化されて広まっているので電球のソケットに嵌める事のできる蛍光灯や、LED照明が作られている。


白熱電球は一般の光源としては役目を終えても、完全には絶滅せず、その発熱を生かせる用途である暖房器具(こたつやハロゲンヒーター)や、下記のバイブラランプのような構造上電球でなければできない装飾といった特殊用途の器具として残るのではないかと思われる。実際に、可視光線と赤外線の両方を利用する作物のハウス栽培や養鶏(ブロイラー)では、電球は欠かせない存在である。


なお、電球を初めて実用化して特許を取得したのはイギリスのジョセフ・スワンであり、電球の発明者と言われているエジソンは、電球の性能の安定化と配電の事業化をした人物である。

スワン:ソケットにその名を残している電球側には筒状の電極に2つの凸起を、ソケットは押し込んで回すことで固定されるガイド穴がありフィラメントの位置が固定されるため自動車用電球で採用される。

エジソン電球は今も使われる家庭用としてのねじ込みソケット(受け口側はレセプタクルとも呼ばれる)。


電球の照明以外の用途編集

  • 電気抵抗が大きい事を利用して、簡易的な抵抗器や突入電流などの過電流を防止する簡易的な部品として使われる事がある。Ex:B-37(真空管ラジオの安定抵抗管)放送局型第百二十三號受信機のヒータ抵抗で使用(100Vを真空管ヒータのみで使うと過剰なため過剰分の電圧ドロップのため使われた(正式なものはほとんど光らないが、安価なものは電球並みに光った)。BOSE 101VM(採用例)スピーカーの保護電球。アンプからの過剰入力時切れることでボイスコイルを保護する(光った時点(スピーカーエッジから透けて見える)ではすでに過大入力であるのでボリュームを下げる)。
  • 点灯時と消灯時で温度が大きく異なるため点灯時と消灯時で電気抵抗が異なる。この性質を利用して発振回路の利得を自動で調整して出力を安定させる用途にも使われることがある。

特殊電球編集

赤外線電球編集

工業用

熱放射による赤外線を出す事に特化した電球。自動車などの塗装の焼付けに使用される。また、寿命をある程度犠牲にした設計の電球と、精密に作られた反射鏡を用いて焦点部分を高温にして、工具を接触できない(又は困難な)対象物の熱加工にも用いられる(表面実装型の電子部品のはんだ付けや樹脂の熱加工など)。

家庭用

現在はハロゲンやカーボンヒーターの電気こたつに置き換わっているが昭和40~50年代は赤外線ランプのこたつが主流であり赤い光(点灯状況確認)とともに冬季暖房だった。トイレ用の小型ストープとしても(すぐに暖房が開始され、また光があるため消し忘れがない)利用された。

閃光電球編集

電球内に酸素を封入し、マグネシウムなど可燃性に富む金属の線を入れ、フィラメントで点火して一瞬だけ強い閃光を出す。昔のカメラフラッシュプリントゴッコの原版焼付けに使われた。寿命は1回のみである。また、閃光を出す際に管が割れてしまうので樹脂でコーティングしてある。

ハロゲン電球編集

電球内に不活性ガスのほかに臭素や沃素などのハロゲンが封入してあり、ハロゲンが熱により蒸発したフィラメント(タングステン)と化合した後、再びフィラメントに付近に戻るとハロゲンと化合したタングステンが分離して再びフィラメントに戻る。これにより、一般的な電球よりフィラメントを高温にできるため明るく、またハロゲンサイクルにより寿命が長くできる。店舗のダウンライトや自動車の前照灯、懐中電灯の高性能品に用いられる。

変蜀電球編集

電球内に電力の違うフィラメントが入っており、スイッチなどで電流を流すフィラメントを切り替えると明るさが変わる電球。現在はトライアック(双方向サイリスタ)による制御で明るさが無段階に切り替えられるので家屋の照明として使われてはいないが(戦時中はねじ込むことで光度が変わる燈火管制用電球があった)、自動車の尾灯/制動灯に用いられている。しかし、自動車の灯火類もLED化によりその活躍の場は狭まりつつある。

バイブラランプ編集

ろうそくの炎の形に加工したフィラメントが中に入っており、外側には磁石が取り付けてある。これに、交流を流すとフィラメントが光りながら振動し、あたかもろうそくの炎が揺れているかのように見える。店などにあるオブジェクトの装飾に使われる。

シールドビーム編集

自動車や鉄道車両の前照灯そのものが電球になっているもの。

反射鏡、レンズ、フィラメントが一体化している。「電球」であるため大量生産する規格品であり、デザインをする側にとっては足枷でも設計をする側にとっては規格品ゆえ設計が楽であり、また大きさの割に安く生産できるので、以前は自動車の前照灯としてよく使われていたが、保安基準の変更により照度が足りなくなってしまい、現在は新車用としては採用されていない。鉄道では保守が楽な事から古い車両の前照灯として使用するべく改造される事がある。・・のだが改造前と寸法が違う事からどこか無理のある改造になることが多く(端的なのが交流電化区間を走ることになった蒸気機関車の球切れ対策で取り換えたり、副灯で付けられたものが、自転車のランプ然とした安っぽいデザインであった)、また鉄道でも新車ではもっと明るく保守の手間のかからない照明が設置されるため(HIDやLED)、採用されていない。


標準電球(光度標準電球)編集

電球の性能を標準的な見地からフィラメント成形、ガラス管を一から手作りしていた東芝が2023年2月1日で事業廃止、現在はJCSSと日亜化学でLED標準電球を制定に向け作業中である。(白熱球はウシオ電機が残っている)


蛍光灯普及時に残った利用箇所編集

蛍光灯は一般家庭で普及しているグロースターターでも点灯までに数秒要しかつ点滅の激しい場合は蛍光ランプ、灯器具の寿命が顕著に短くなるため、玄関、廊下階段、洗面、浴室、トイレ では白熱電球互換口金のLEDになるまで白熱電球が残された。特に古い施工のトイレは小用と便個室の境の壁にレセプタクルの灯器具に2C(小丸電球)や20W程度の電球で明かりをとった(明るいと逆に(便層内の汚物が見え)不潔さをきわだされてしまう)。 このためアパート住まいの明るい水洗トイレに慣れた子供にとっては田舎のトイレは汲み取りの大きな穴の大便器と並んで恐怖を植え付けた。

玄関灯も玄関先共用の穴あき器具で照明箇所削減を図っていた(戸別借家の採用が多い)

台所照明は蛍光ランプの色劣化(特に肉の赤)が目立ったが明るいほうが優先となり、シンク上の照明を主に作業箇所に蛍光灯間接照明が使われた。


「ひらめき」の記号編集

閃き、アイデアを示す漫画上の記号として用いられる事が多い。

発祥は海外アニメの『FELIX THE CAT』(1920年)と言う説がある。

70年代辺りまでの漫画では普及していた表現だが一旦廃れ、近年になって再び使われ始めた。


中でも「ロマンシングサガ」シリーズでの閃きが有名で、再普及のきっかけの1つと思われる。パリィ!

シェルドンの盾電気がピコーン!あかりの日


関連イラスト編集

オリジナル

電球無題

版権

温度差電球(2012.10)


関連動画編集

電球ができるまで


関連タグ編集

照明 豆電球 裸電球 白熱電球

 電気 ひらめき / ヒラメキ / ひらめいた

明かり

イースタン航空401便墜落事故(電球切れに気を取られたクルー達が、自動操縦が解除されたことに気付かす、墜落を引き起こした事故。)

ロックマン:初代ロックマン第1作では回復アイテムとして登場するが、2以降はライフエネルギーに取って代わられた。「ロックマンゼクスアドベント」の時代にはアンティークアイテムとなっている。


外部リンク編集

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