「愚かな人間共に神罰を下す。だがその前に、懺悔の時間をくれてやろう。この炎が燃え尽きるまで、思いつく限りに命乞いをするが良い」(Stage.36)
データ
概要
冥府十神の中の五武神の1柱で、十神の中で最も熱き神。炎とマグマの力を操る冥府神である。
人物
外見
炎の魔神である点は原典のイフリートと同様だが、こちらは全身がマグマと岩石に覆われた姿をしており、よりゴツイ印象を受ける。その外見通り、身体の内外には常に2000℃以上の灼熱のマグマが煮え滾っている。
性格
激しく直情的で自らの力を絶対視しているため、神罰を下す際には相手が怯え、泣き叫ぶ姿を見ることを何よりも好む。
能力
眼光で睨んだ物を一瞬にして焼き尽くす能力を持ち、どんな攻撃も、それこそ炎でさえその身体には届く前に蒸発してしまうため、戦闘で傷を負ったことが1度も無い。更に身体には大きな顔のような模様があり、その口にあたる部分からマグマの塊を吐き出して相手を殲滅する。
活躍
裁きの石版によって第一の神罰執行神に選ばれると、「タワーに蝋燭の如く巨大な炎を灯して人々に懺悔の時間を与え、それが燃え尽きた時に再び現れて全てを焼き尽くす」という神罰の執行を画策。
直後に現れたトラベリオンを一蹴し、等身大に戻ると放り出されたマジシャインを終始圧倒。
そこにマジレンジャーが現れるが、「地上の民が冥府神と戦ってはいけない」というマジトピアの伝承の続き(「もし神々に刃向けることあれば、地上のみならず、天空までもが滅ぶだろう」)を伝えて、いったんその場を退いた。
翌日、タワーの火が消えたことで町中に現れ、巨大火球を作り出して地上を焼き尽くそうとしたが、駆けつけたレジェンドマジレンジャーの攻撃を受けて吹き飛び失敗。
それでもこたえた様子なく立ち上がると、ただ戦ってはつまらないとして近くの電気鉄塔に点火、「鉄塔に灯した炎が消えるまでに6人を倒す」というルールを追加する。
圧倒的な力に物を言わせ、5人の攻撃をことごとく寄せつけず反撃のみで圧倒したが、新たにブルーが会得した呪文によって大量の水が出現。それを浴びた事で体温が低下した上、「蒸発で防げるのは睨みつけたものだけ」という制限をマジシャインに見抜かれており、発生した蒸気に紛れた至近距離からの銃撃を受けて大ダメージを負ってしまう。
これが原因で等身大化を維持できなくなり元のサイズに巨大化、そのまま巨大戦に突入する。
怒りに任せて暴れだそうとしたところにトラベリオンのピストンパンチを受けて吹き飛び、直後にマジレジェンドのファイアートルネードを受けるが、炎属性であったために全く通用せず立ち上がる。
イフリート「この私に炎の攻撃など、効かんと言っただろうっ!」
バンキュリア「さすが冥府神! このまま逆転ね!」
ワイバーン「いや……遅かったようだ、イフリート」
しかし、その時には既に鉄塔にともした火は、鉄塔が折れて消えてしまっていた。
冥府神が自ら決めた闇の戒律に背くこと、それは「冥府神にとっての『死』を意味すること」だった。
これにより『自ら設けたルールで敗北した→自身で定めたルールを破ってしまった』結果となり、闇の戒律に背いたとして冥府神ダゴンによる粛清を受ける。
「茨の園を司る冥府神を倒せ……そうすれば、助け出せるだろう……。残る9人の神々と一人ずつ戦ってゆけば、いずれわかる。しかしそれは、想像を絶する……修羅の道だが……!! ハアァァァァァァッ!!」
マジレンジャー達にその助言を残し、爆散して消滅。冥府神の中で最初の脱落者となった。
余談
裏設定では元天空聖者らしく、炎の存在しないインフェルシアで炎を操る能力を持つのはそうした背景かららしい。「天界から火をもたらした存在」という要素はギリシャ神話のプロメテウスにも通じる。
マジレンジャーの巨大戦力に(次回作の巨大戦力の必殺技のような)水属性の攻撃技を持たないことから、余計なルールを設けなければこちらの勝利は確実だったかもしれない。
声を演じた稲田氏は昨年の『特捜戦隊デカレンジャー』にてドギー・クルーガーと言うヒーローサイドのキャラの声を担当していた。次のスーパー戦隊シリーズへの出演は、2年後の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の幻獣カプリコーン拳ドロウ役である。
ちなみに稲田氏は今作がベースとなった『パワーレンジャー・ミスティックフォース』においてもイフリートに当たるキャラ、マグマの吹き替えを担当しており同時に本作ではダガロン/ソラリスナイト(マジシャイン)と善悪両方の声を務めている。
関連タグ
魔法戦隊マジレンジャー 地底冥府インフェルシア 冥府十神 五武神
岩石サイマ獣マグマゴレム:『救急戦隊ゴーゴーファイブ』に登場するマグマ繋がりの戦隊怪人。こちらも最初から巨大な怪人だが、イフリートと違って等身大にはなれない。
デスコーピオン:こちらも中の人が同じで、中盤から登場した軍団に所属する幹部繫がり。
ハイネスデューク_シュテン:『百獣戦隊ガオレンジャー』に登場する中の人繋がりの幹部怪人で、グループ中一番手かつ他の幹部に粛清された点が共通。
衛星のターゲイト:『天装戦隊ゴセイジャー』に登場する中の人繋がりの幹部怪人で、初登場と共にやられた。ただし、イフリートは週を跨いで登場している為にターゲイト程不遇ではない。
ファイヤーロイド メラン:『海賊戦隊ゴーカイジャー』に登場する炎属性繋がりの巨大怪人。こちらも炎攻撃を無効化できる。
エンデヴァー:『僕のヒーローアカデミア』声優が同じ炎属性のキャラだが、こちらは味方サイド。
志々雄真実:漫画作品『るろうに剣心』の京都編のボスキャラ。『火属性の攻撃を使う』『主人公の攻撃をものともしない戦闘能力を持つ』『敗因は主人公の攻撃ではなく時間切れ』と言った点が類似している。
ドギー・クルーガー:前作で中の人が演じたキャラクター。同じ人外でも、冥府神イフリートは「俺のハートに燃える火は悪人共には地獄の業火! 燃やし尽くすぜ! 平和のために!」という格好良い決め台詞を放ったドギーとは真逆の邪悪な敵である。逆に前作で卑劣な悪役を演じた草尾毅氏は今作では、マジレンジャーの味方である魔法猫スモーキーを演じている。