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志々雄真実

ししおまこと

るろうに剣心の登場人物。 『京都編』の最終ボス(以下、ネタバレを含みますのでご注意)にして、るろうに剣心のスピンオフ『裏幕 —炎を統べる—』の主人公。
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概要

cv:池田政典
演:藤原竜也(実写映画)

『るろうに剣心』京都編の大ボス。


元々は幕末長州維新志士の新星として刃を振るっていた凄腕の剣客で、緋村剣心抜刀斎)の後任として幕府要人の暗殺に当たっていた人物だった。
桂小五郎大久保利通は当時の志々雄を「抜刀斎とほぼ互角の力量を持つ」と評していた(『剣心皆伝』でも幕末暗殺者時で剣の腕前、頭の良さは剣心と同等以上と記述)が、同時にその内に強大な野心や支配欲を秘めていたため危険人物とみなされていた。

しかも、その仕事は明治政府(幕末当時の薩長勢力)側からすれば、口外されれば致命的ともなり得る内容の暗殺等も含まれており、志々雄は必然的にこれらの新政府の『弱み』を握っていた。
結果、同じ維新志士達にその力と底知れぬ野心を恐れられ、戊辰戦争で同志により不意打ちをに喰らい、昏倒したところに(これで死んだと思われたらしい)身体にを撒かれを点けられた(アニメ版では頭部を狙撃された)。
このことで全身に大火傷を負ったため体中に包帯を巻いており、和装ながらファラオミイラのような出で立ちになってしまった。

その直後に瀬田宗次郎と出会い、彼に「弱肉強食」の摂理を教え、共に行動するようになった。その後、彼とともに「化け物狩り」と称して各地で強いと評判の者達と片っ端から戦っていたことがスピンオフで判明。十本刀のメンバーはそうやって志々雄が「戦闘に特化した異形の者たちを選りすぐって集めた」集団で、宗次郎とは偶然の出会いだったけれど志々雄曰く「一番最初に出会った異形の者」だった。

ちなみに焼かれる前の姿(本節の第1段落参照)は、モロに『サムライスピリッツ』の牙神幻十郎にクリソツである(作者曰く人物像のモチーフの一人であり、焼かれる前の姿をデザインする時間もなく、また今後頻繁に出てくるわけでもないので結果的にこうなってしまったとか)。
強さは健在だが上述の火傷により全身の発汗組織がほぼ全滅しているため、その体は常に人間体温とは思えないほどの高熱を発しており、駒形由美曰く医者の見立てでは志々雄が全力で動けるのは15分とされている。
そして剣心達と15分の倍近くの時間を戦い限界を超えた結果…。

人物

かつて強盗目的で赤の他人であった駒形由美両親兄弟や使用人を皆殺しにし、自身の野望のために村を地獄絵図さながらに支配するなど、正真正銘の極悪人であり、並外れた野心家である。
しかし同時に人身掌握術にも長けた絶大的なカリスマ性の持ち主でもあり、きっかけは志々雄に対する恐怖心による自己肯定化であったとしても、私欲や恐怖からではなく志々雄に強く心酔する配下もいる。

同士に裏切られた事については『いい勉強になった』程度に思っているらしいが、動乱の終結と未だ不安定で弱々しい新政府には大いなる不満を抱く。(原作では裏切りそのものについての復讐心や怒りなどは描かれていないが、実写劇場版では怒りや復讐心がかなり強いように描かれている)
そして、明治を混乱に陥れ幕末の動乱に引き戻すことで力ある者が天下を獲る弱肉強食の世を目指し、自らその頂点に立とうと宗次郎を筆頭とする部下「十本刀」らと活動する。

彼が掲げる理念は「弱肉強食」であり、そのため基本的に組織にも側近部下を使い暴力による恐怖統制を敷いているが、理が立ち過ぎる方治に「洗礼」を加えることで自身への絶対的な狂信者に仕立て上げ、また阿武隈四入道のような末端の部下にさえも自分達への侮辱よりも志々雄に対する侮辱に怒りをあらわにするほどの忠誠心を抱かせているなど(志々雄自身は雑兵捨て駒程度にしか考えていなかったが)、部下のを巧みに掴んでいる。
この最たる例が「自身に代わって手足となって動く十本刀」(方冶談)で、とりわけ「武力の要」となる瀬田宗次郎と、頭脳の要である佐渡島方治を巧みに洗脳していることが組織の統率の鍵となっている。

十本刀はそれぞれ違った理由で志々雄の下に集まっており、志々雄に心酔または洗脳されて配下に加わったものや、利害の一致によって配下となったものも居る。
中には「隙あらば殺していい」という条件で部下になった魚沼宇水、「本来救われるべき心清い者を救う」というある意味では志々雄とはかけ離れた思想を持ちながら明治政府の破壊という一点のみで志々雄と同調して配下となった悠久山安慈や「本気の志々雄様は常に必殺必勝」と評しながらも不二を従えている自分達「破軍」コンビこそが最強と信じる才槌のような者もおり、十本刀ではないが四乃森蒼紫のように「人斬り抜刀斎を斬ることがすべて」と言い切りかつての同志さえも見捨てる人物にさえその殺意を利用する形で同盟を組むしたたかさを持つ。
また夷腕坊の正体に気付いていたか本編では触れられなかったが、『炎を統べる』収録の小説で「中の人は賢いぜ」と語っており勘付いていたことが確定した。
これらの人物に対してはあえて服従を強要しない形で組織に加えており、ある程度自由な裁量を認めながらその卓越した力量を利用する形を取っていた。

とは言え、付き合いの長い宗次郎が自分の元を離れることを決めた際や由美を自ら殺した際には寂しそうな様子を見せていたり、自分のために汚れ役を全て請け負うと言い切った方治には「お前にはいの一番で俺の側で勝利の美酒を味わわせる」と約束するなど周囲に対して全く情がないわけではない模様。というか、洗脳込みとはいえ幼い宗次郎を引き取って育て上げた辺り、(実力さえ認めれば)割と面倒見はいいのかもしれない。極悪人なりに他者への敬意や情も持ち合わせているのも確かなようである。宗次郎曰く「騒がしくて賑やかなのが好き」だから逗留先を吉原にしたり十本刀を集めたりしたらしく、どうやら派手好きな性分で、青臭い頃は京の遊郭で飽きるほど遊んだんだとか。旅籠の百倍は費用がかかる妓楼に逗留したり、煉獄を言い値で現金一括払いとか(方治もだが)金払いが良い。

悪党ではあるが動乱の時代を生き抜き、自身の日本制圧計画と弱肉強食の国にする野望を「俺のこの国に対する正義だ!」と言い切るまでに命がけの人生を歩んだ事(左之助は、そう評していた)から、彼なりに強い信念を体感するまでに至っていたのも否定できない点である。
死後の人誅編で、神谷薫に起きた事があまりにも鬱展開すぎた為に剣心が再起不能にまで陥った際は、剣心の見た幻だったのか本当に霊として現れたのかは明確でないが、落ち込む剣心に相変わらずの皮肉を言いつつも、解釈次第では叱咤激励していたかのような態度を見せ、宿敵ではあるが自分を死に追いやった剣心に対して、ある種好敵手としての複雑な感情を抱いてた可能性が示唆されている。

武器新井赤空の最終型殺人奇剣「無限刃」。
あらかじめ刀の刃に、ノコギリのようにきわめて細かい無数の刃こぼれを持たせることで刀の減耗を無くし、常に一定の感覚で連続使用出来るようになっている。業物と称されるような刀と比べれば切れ味は多少劣るようだが、殺傷力はぎりぎりで保っており人体を切断するなどには申し分ない威力を持つ。
刃こぼれは原作・アニメでは鍔元から切っ先まであるが、実写映画版では切っ先から約30cm程度の長さにとどまる。
志々雄は刃の細かいギザギザと自分が人を斬り続けたことで刀身に付着し染み込んだ人間のを利用して刃を強く摩擦することで火炎を発生させる術を見出し、自身の剣技や火薬等と組み合わせて『秘剣』として繰り出す。
また『を片手でごと握り潰す』『手袋をはめたままの手で貫手斎藤一の肩に第二関節まで突き刺し入れる』『左之助二重の極みを顔面に喰らってもドヤ顔で殴り返して高笑い』等、フィジカル的な強さだけで並外れている

  • ただし、忘れてはいけないのは、剣心側は全員負傷済みであり、以下のファクターがあったことである。
    • 剣心は逆刃刀使いなだけでなく、九頭龍閃の〆の一発に柄を用いる等「不殺」の一念で攻撃を加減していた。そして、北海道編にて正式に手加減していた事が判明した。これ以前にも、天翔龍閃の会得の際に比古清十郎が剣心に「逆刃刀でも威力は十分発揮されるから後は自分でコントロールしろ」と言っていた。
    • 斎藤の最初の牙突は扉を破壊したことで威力は落ちてるはずなだけでなく距離もあり、要となる足も負傷していた。そして、それでもアジトを脱出する際には鉄の扉を破壊している
    • 左之助は二重の極みの多用と三重の極みによって拳が既にイカれており従来の二重の極みは撃てなくなっていた。何よりも、本来はいつ命を落としてもおかしくなかったほど負傷していた。実際、「物体の衝撃抵抗を消す」はずの二重の極みで骨折していたため、志々雄に対して二重の極みが発動していなかった可能性が高い。

上記について敢えて反証を提出するなら、剣心達の負傷は志々雄にたどり着くまでに全員一度治療済みであり(剣心は宗次郎戦を中断した際に。そのあとは一度も負傷していない)、左之助は二重の極みを何度も喰らった状態で戦闘直後は昏倒したが治療後は全く問題なく振舞っている。

そもそも剣心自身が重傷を負っても精神の状態次第で本来の力を発揮してきたことなど幾度もある(刃衛戦で左肩を負傷しながら抜刀斎に立ち戻ったら余裕で二段抜刀術の双龍閃を使う、縁戦で薫を殺す宣言をされた瞬間重傷の身に関わらず縁を一方的に叩きのめすなど)ので、志々雄戦までの負傷が剣心にどれほどの影響を与えたかは結局のところ解釈次第だろう(というか厳密にいえば志々雄自身も負傷者である)。
剣心の手加減にしてもむろん相手の強さに応じて力加減を変えるのも当然で、志々雄に天翔龍閃以外の剣心の攻撃がほぼ通じなかったのは「剣心が相手の強さを計り損ねて力加減を間違えた」か、「志々雄の肉体の強さが尋常でなく頑丈だった」かのいずれかだが、剣心が志々雄に対して唯一天翔龍閃の2撃目を直撃させた(縁には直撃を避けた、その際の斎藤曰く「剣閃を下げようと思えば下げられたものを、結局それ(不殺)か)ところを見る限り、後者であろう。

左之助の二重の極みに関しても不発だったという記述は作中に存在しておらず、「物体の衝撃抵抗を無にする」としても、対象物の抵抗をなくしたところで技の反動そのものを無にできるわけではない。実際人誅編でも二重の極みを発動した直後に拳が壊れる事態が頻発している。従来の二重の極みを撃てなくなったというより、「撃てることは撃てるが反動に拳が耐えられなくなった」というのが正確だろう。

攻撃時には「シャアアアッ」と奇声を発するのが特徴。「よっしゃあ」の意なのか単なる気合掛けなのかは不明。

作者にとっては「悪の美学の集大成」であり、自身のピカレスクに対するあこがれをぶち込んだキャラであるという。人物像のモチーフには前述の牙神、そして新撰組の初代局長芹沢鴨を挙げている。
「もうこういうキャラはなかなか描けない」と言わしめるほど作者にとってお気に入りのキャラの一人であり、そのために剣心との闘いの決着には大いに悩むことになったという。

最終戦において

当初の方冶の思惑が外れ、剣心、斎藤、左之助らが健在のままアジトで迎え撃った十本刀が全員敗北してしまうが、3人それぞれ負傷していたことは志々雄の想定の範囲内であった。
志々雄自身は「所詮誰一人としてこの俺の強さには、ついては来れないという訳だ!」などと余裕を崩さないでいた。
そして、剣心との序盤戦、連戦で疲労しながらも志々雄に引けを取らない力を見せる剣心に対し、まずは「壱の秘剣・焔霊」の火炎を巧みに駆使して剣心の読みの裏をかき、剣心に焔霊の直撃を加え、剣心にをつかせる。
剣心には一度喰らったことで焔霊の正体を見極められるも、その後剣心が繰り出した龍翔閃は過去に一度見ていたためいとも簡単に無力化(当人曰く一度見せた技はこの俺に効かねえ」。
そのまま剣心の肩口に喰らいつき、を食いちぎるとともに彼に二度目のダウンを味わわせる。
一方的に剣心が押される展開が続くが、それでも精神的には決して志々雄に屈しない剣心は志々雄の唱える「弱肉強食」の摂理を真っ向から否定。
志々雄は再び焔霊を振るうが、剣心は素手でそれを受け止め、志々雄のわき腹に強烈な一撃を叩き込む。
しかし志々雄はこれを意に介さず、逆に焔霊の連続斬りで剣心に深手を負わせ、そして「弐の秘剣・紅蓮腕」で剣心を吹き飛ばし、彼を仮死状態にする。
剣心が倒れた後、愉悦に浸っている志々雄に斎藤が両足に深手を負いながらも牙突奇襲を仕掛けてきた。隙を突かれた志々雄は避けきれずに直撃を受けるが、額への攻撃を想定していた志々雄は鉢金を身に着けておりこれを防ぎ、反撃する。
斎藤は奥の手である牙突零式を放つが、それを交わした志々雄は逆に紅蓮腕を放ち斎藤を戦闘不能に追いやる。横から入ってきた左之助の放った二重の極みさえも全く意に介さず、逆に左ストレート一撃で左之助を昏倒させてしまう(この志々雄の一蹴ぶりに方冶は「強し」(×31)の迷言を放つ)。

だが、現れた蒼紫によって「勝利の余韻に浸るのはまだ早い」と宣言される(ここまでが例のシーンである)。
既に天翔龍閃を喰らっていたことで戦力外扱いであった蒼紫だが、同盟を破棄して蒼紫に志々雄は飛び掛り、絶対防御の流水の動き中の蒼紫に攻撃を繰り出す。
志々雄の猛攻に蒼紫は防戦一方となりながらも背後をとるが、攻撃しようとしない蒼紫に対し、志々雄は蒼紫の思惑と負傷の度合いを見ぬき、あえて回天剣舞六連を打たせ、深手を負った蒼紫の回天剣舞・六連を「今お前に出来ることといえば最初から一つ「時間稼ぎ」だ!」と後ろを向いたまま潰して、蒼紫を追い込む。
だが、両者と実際に戦った蒼紫からは「貴様が緋村より強いとは思えん」と発言される。
蒼紫の想定通り、意識を失っていた剣心は復活。
肉体的限界を突破し、舞い散る木の葉破裂させるほどの剣気を放った剣心を前にしても「心地いい剣気だ」と余裕を崩さない。
復活したことで今度は負傷を感じさせない動きを見せる剣心だが、志々雄は既に制限時間の15分を過ぎていた。
だが、志々雄は自身の体温上昇さえ意に介さない様子を見せ、剣心の両手での一撃を片手で受け止め、逆に焔霊で押し返すなどなおも圧倒的な戦いぶりを見せる。
復活した剣心さえも「まだ物足りねえ」と嘯き、剣心を捉えて紅蓮腕を放とうとするも、限界を超えた剣心に一瞬の隙を衝かれ柄の一撃で自力で腕を解かれて、紅蓮腕を自爆する形でダメージを負ってしまう。
その好機に乗じた剣心に龍槌閃、龍翔閃を直撃され、直後に龍巻閃の3連撃もまともに直撃してしまう。
だが、それでも倒れない志々雄は焔霊を直撃させるが剣心は不屈の精神で耐え、包帯の端を掴まれ動きを封じられた状態で九頭龍閃をまともに全撃直撃され、文字通り剣心にぶっ飛ばされる。
負傷を感じさせない動きを見せつつも剣心は焔霊のダメージで膝をつき、一撃喰らうごとに着実に死に近づいていっていた。
志々雄は、九頭龍閃すらも大したダメージとはいえず立ち上がり、奥の手である「終の秘剣・火産霊神」を放つと宣言。
その時に発した剣気は周囲の炎を激しく燃え上がらせるほどで、これを見た斎藤は剣心の剣気と比較して「木の葉と炎では桁が違うぜ」と志々雄の剣気の凄まじさを感じ取っている。
宗次郎によってもたらされた天翔龍閃の要である左足の事前情報に加えて、敵味方問わず「あの傷でまともに天翔を打てるかどうか」と疑うほど剣心は重傷であったが、戦いは奥義の打ち合いに持ち込まれる。
左足の踏み込みを見極め天翔龍閃の発動を察知できた志々雄は超神速の抜刀術に反応、これを捌き切って火産霊神を発動。
剣心に迫るが天翔龍閃の一撃目が放った「吸い込む真空」に依って身体の自由を奪われ二撃目が直撃。
重度のダメージを受けた直後、体温上昇による体調の変化が限界に至り志々雄はさらに凄まじい苦痛に苛まれる。
瀕死に至った志々雄を由美は捨て身で庇い、剣心に戦うことを止めるよう説得する。
そして剣心は刀の構えを解きそれ以上戦うことを止めるが、志々雄はその隙をつき、由美もろとも剣心を刀で貫く。
由美の犠牲により形成を逆転し、剣心を瀕死に追い込み、血液が凝固せずに蒸発してしまう程に体温が上昇するという想像を絶する苦痛の中でも限界を突破して立ち上がり、剣心に襲い掛かろうとする。
瀕死となった剣心も回想のなかで見た薫に半ば忘れかけていた「生きようとする意志は何よりも強い」という強力な意志を取り戻して立ち上がり志々雄を迎え撃とうとするが、志々雄のほうが先に剣を振り下ろし、方冶は「志々雄様がとうとう限界を超えられた!」と志々雄の勝利を確信したが、肉体的限界を超えた超高熱により体内の脂肪とリン分が人体発火を引き起こし炎上、勝利まで後一歩としながら業火の中高笑いしながら消滅するという何とも皮肉ともいえる彼らしい最期を遂げた。

志々雄真実


闘いの結末は剣心自身の認識では勝利したと言えず、左之助に「勝ったな」と労われても「・・いや」と言葉を濁している。
斎藤は「強ければ生き、弱ければ死ぬ。それは志々雄自身が言った言葉だ。そしてこの勝負、生き残った者(剣心)の勝ちだ。」と言ったが蒼紫が「過去から現在へと至る時間の流れが…志々雄真実に勝利を許さず抜刀斎に味方をした…時代が生きるべき者を選んだんだ…」と結論付けた。

ただし、イデオロギーの観点で言えば剣心は「弱肉強食の世界は絶対に間違っている」と結論するが時代は大久保利通亡き明治政府によって「弱肉強食」の方針へと突き進むことになる。その意味では剣心は思想面でも勝利し得なかったともいえる(帝国主義という名の「弱肉強食」が完全に否定されるのは、剣心達の死闘から何十年も経ってからのことである)。

剣心を最も瀕死に追い込んだ戦いぶり、「剣心華伝」での原作者インタビューの場では原作者の入れ込みにより調子に乗って強くし過ぎた結果「全編通して最強のキャラになってしまいました」とコメントされた(無論、連載終了後のコメントなので文字通りの『全編』であるが、後に原作者は花札で最強の20点札に志々雄を含めた比古、剣心、斎藤、宗次郎の5人を当てがっている。縁は特別扱いの零点札)。
また、原作者は同インタビューにおいて不殺によって少年漫画の基本的カタルシスが描けない難しさに言及しつつ、志々雄戦はそれとは別に「剣心は志々雄には勝てないだろう」と考えていたそうである。入れ込んでいるため剣心を志々雄に勝たせるわけにもいかず、しかし物語の都合上志々雄を勝たせるわけにもいかず、剣心に倒されるのではなく、自らのエネルギーの暴走による終焉のようにして、志々雄の勝ち逃げのように思わせる引き分けという形にしたという。

本編終了後に描かれたスピンオフの『裏幕 —炎を統べる—』では主人公となったが、志々雄は最強の敵キャラであるがためにどんな敵が出て来ようと格下にしか見えないのでその敵となるキャラを作るのが難しいと原作者と話したと編集が後日談で語った。

戦闘力

全身を焼かれても尚生き続ける生命力、そして天翔龍閃以外の逆刃の攻撃では決して倒れない尋常ではない耐久力を持つ。
牙突零式などを回避する反射神経、負傷したとはいえ左之助を一撃で沈める腕力、剣心や外印などの手足れが破れなかった蒼紫の流水の動きを「遅すぎて動きが見え見え…」と一蹴したり、宗次郎の情報により発動を察知し超神速に反応して捌く技術、後に描かれたスピンオフ『炎を統べる』では宗次郎の縮地を察知する能力など極めて高い身体能力も併せ持つ。
また、最終局面にて発した剣気は周囲の炎を激しく猛らせるほどで、斎藤は木の葉を弾く剣気を見せた剣心と比較して「木の葉と炎では桁が違うぜ」と発言している。
その剣気は天翔龍閃を喰らい、異常体熱により追い詰められた状態でも衰えず、斎藤をして「やはりこの勝負・・志々雄真実が一枚上手か!」と言わしめた。
ちなみに最終局面での志々雄は血液が蒸発するほどに高温化しており、この時点での体温は優に100度を超えていると思われる。その状態でなお強大な剣気を発し、あまつさえ攻撃を見舞えるなどもはや人智を超えている。

瀬田宗次郎は劇中で剣心を評して「強いっていってもまだまだ志々雄さんには到底かなう程じゃないしちょっと本気を出せば僕にだってね」と発言、また精神が崩壊したことで不十分ながらも本気の勝負で競り負けた剣心の天翔龍閃を「志々雄さんの実力なら破ることはできるかと僕は思います」とも発言しており、彼が志々雄の実力を高く評価していることを窺い知ることが出来る。


幕末時代は当時最強と呼ばれた人斬り抜刀斎とほぼ互角の力量と言われ、斎藤の言によれば全身火傷を負ったのちは死線を潜り抜けたことで更に強くなっているそうであり、京都編時点での志々雄は少なくとも抜刀斎より確実に実力が上ということになる。
また、方冶は蒸気機関を例に出し、熱が高まれば高まるほど志々雄の強さは高まっていくと仮説を立てた。

また、方治は剣心、斎藤、左之助といった作中を代表する猛者たちを事も無げに一蹴する志々雄の強さを目の当たりにして「(十本刀などのような組織がなくても)志々雄様一人いれば国盗りは不可能ではない!」とまで発言。
志々雄に心酔しているが故の過大な表現にも聞こえるが、そもそも剣心の戦闘力自体が「軍の一個大隊ぶつけても勝てない」と評されるレベルなので、それすら凌ぐとされる志々雄の力量が一国家の軍事力を凌ぐものであったとしてもさほど過大とは言えないかもしれない。
(ただし、後述する「弱点」を由美から聞かされ方治は志々雄がそれほどの力を持ちながら自分の手足となる組織を必要とした理由を認識することになる)

弱点を上げればその体温上昇に肉体のほうが耐えられなくなる点である。
しかし最終戦においては限界であるはずの15分を過ぎても志々雄の強さは全く衰えることなく、剣心の天翔龍閃を食らうまで彼の肉体が異常をきたすことはなかった。
戦う前から既に「本来なら生きているはずのない高熱」を宿しながらも平然と日常生活を送っている時点で、志々雄はほぼ日常的に「精神が肉体を凌駕した状態(=剣心世界におけるある種のチート状態)」にあるのかもしれない。
十本刀二番目の手練れで、志々雄への復讐を狙っていた魚沼宇水は戦う前から自分自身の敗北を悟り、また左之助「ヤツが志々雄以上じゃない限り 剣心は絶対負けはしねェ」と発言(その発言をした戦いで、左之助は危機感を募らせながらも「奴が志々雄以上とは…思わねェけれど 剣心を前にした奴には志々雄とは違う何かがある」と発言しており、この戦いまでは、志々雄への勝利を一種の剣心の実力の信頼性として捉えていることがわかる。)。

物語的には中盤のボスキャラである志々雄だが、その強さは物語終盤まで最上位にあり続けた(むしろ、物語から退場後その存在はある種の聖域にすら化しつつある)。これはるろ剣の戦闘力の基準値が物語が進んでもあまり変化しなかったためであり、他のジャンプのバトル漫画ではあまり例のないことである(フリーザしかり、戸愚呂しかり、他のバトル漫画では中盤のボスキャラの強さは終盤以降の敵の強さを引き立てる要素となることが多く、そうでない者は申公豹愛染惣右介青キジなどと言った、完全に倒される前に一旦フェードアウトしたキャラくらいのものである)。
剣心をして「お主の力量には感服した」と敬意さえ払わせた敵対者である。
原作者は『剣心華伝』にて志々雄戦の「志々雄の勝ち逃げ」と対比させて縁戦は「剣心の完全な勝利」としており、他のキャラと一線を画す剣心の師である比古清十郎を除けば、剣心が唯一勝利を得られなかったキャラでもある。

本編連載終了後の時間軸である『北海道編』でも薫の口から「剣心最大最強の宿敵」と語られており、作中人物の認識でも志々雄は別格の敵であったことは確定的なようである。

また、制作側が主人公である剣心より強いと明言した登場人物は比古、志々雄の両者だけということになる。

剣心皆伝のパラメータでは以下のように表記されている。

戦闘力知識知恵精神力カリスマ個別能力
抜刀斎の後継者時代5453不死身5
京都編5455体温無限大

  • 対する比古は、戦闘力無限大・知識知恵4・精神力5・カリスマ5・個別能力自信5とされている。

実写版

実写映画「京都大火編」「伝説の最期編」の大ボスとして登場。
原作でのビジュアルを再現した姿と、演者である藤原竜也の熱演により強烈な存在感を示した。

設定は概ね原作に沿ってあるが、
幕末時に暗殺されかけた際は
「油断したところに刀で全身をめった刺しにされ、挙句に火を点けられる」
という原作よりも念の入った方法に変更され、より不死身ぶりが強調された。

作中では「弱肉強食」の摂理を唱えながら原作とは違って、
明治政府に対する恨みや憎しみを強調する場面も存在する。
明治政府の高官と対面した際には、
邪魔者を一方的に処理する事を「政治」と表現する彼らに対し、
「お前達維新政府は過去の悪行を隠蔽し、この明治日本こそ理想の国だと欺こうとしている。
 ぞん゙な゙ごどが許゙ざれ゙る゙ど思゙ゔが!!
と激高する場面も見られる。
更にコメディリリーフ的な機能も少しは付加されていたようで、
自分の量産型(影武者とも言う)を総動員して剣心に突撃させたり、
人質にした薫を剣心に見せつけた際に剣心が薫を呼ぶ時の癖を真似て、
出番だぜぇ、薫殿ーっ!!
と超楽しそうにシャウトするなど、コミカルな一面も散見された。

「京都大火編」では剣心達に阻止される事無く煉獄出航を成功させ、
原作では描かれなかった「東京に乗り込んでからの志々雄の行動」が描かれた。
「伝説の最期編」で彼は剣心を抜刀斎時代の罪状をあげつらったうえで公開処刑し、
明治政府の過去の悪行を公にしその権威を失墜させようと目論む。

結果斎藤らの活躍によってその企みは阻止され、
剣心達と煉獄内で最終決戦を迎える事となる。

煉獄での最終決戦では原作と同じく剣心、斎藤、左之助、蒼紫と立て続けに戦い、
彼らを一方的に叩き伏せる。
逆刃刀の打撃は無論のこと、斎藤の突きすらも効かぬほどの尋常ではない耐久力を見せつけ、
焔霊に至っては物に接触させずに発火するという荒技を披露。
その他にも斎藤の牙突に対して「これかぁ」と即座に似たような技を真似して繰り出して返り討ち、
左之助を殴った際には殴った左之助の身体越しに木箱を粉砕するという破壊力を発揮するなど、
原作には見られなかった強さの描写が追加されている。
極めつけは剣心らを4人同時に相手しての大立ち回りであり、
4人入り乱れての攻撃を同時に捌き続け、
逆に原作での紅蓮腕を思わせる技(煉獄内に積んであった爆薬を相手の身体に押し付け、焔霊で爆発させる)などで全員を返り討ちにする圧倒的強さを発揮した。

しかし4人を同時に相手した事で無理がたたったのか、
原作では天翔龍閃を喰らって初めて身体が限界を迎えたのに対して、
実写版では15分を過ぎた段階で身体が限界を迎え吐血してしまう。

それでも原作と同じく由美を犠牲にすることで剣心を追い込み、
限界を超えた戦いを両者繰り広げる。

最後は剣心の天翔龍閃を受けて無限刃を叩き折られ敗北。
そのまま臨界に達した異常体熱によって人体発火を起こし焼死する。
最期こそ原作に倣う形であったが、
「剣心に最後の一撃を見舞う直前に力尽きる」という形で死亡した原作と比べると、
志々雄の勝ち逃げという結果とはやや趣が異なっている。
(ただし、その戦闘描写の凄まじさは全媒体中でも最強の志々雄と評価する声もある。斎藤役の江口洋介も撮影中「志々雄強過ぎでしょ!」と愚痴るほどだったそうな)

使用技

  • 壱の秘剣・焔霊(ほむらだま)

無限刃の細かいギザギザの刃に染み込んだこれまで志々雄が殺してきた人間の脂に、摩擦熱で火を点けることで斬撃による切り傷と火炎による火傷とを同時に与える技。
無限刃の発火能力が恐ろしく高い為、物と軽く接触させる程度でも火を起こすことができる。
剣心によれば「斬撃の鋭さに比べて傷自体は意外と深くない」そうであり、無限刃の切れ味が通常の刀より鈍いせいか、殺傷力は左程高くないらしい。
とはいっても、部下の兵士で試し切りをした際には一撃のもとに両断した上に全身を焼き尽くすほどの威力を見せている。
あくまでも志々雄や剣心のような超人レベルの剣士から見ればそう高い威力ではない、ということであろう。
(多くの戦闘ものの漫画の例にもれず、この作品でも強者は常人なら致命傷となるような攻撃に平気で耐えるし、攻撃力も常軌を逸している。一例として左之助は巨漢を使った全力の一撃を顔面に受けても平然としており、デコピン一発で逆にその巨漢を吹き飛ばして昏倒させている。)
志々雄曰く「初仕事」であった飯塚の暗殺時で既に焔霊を使用しており、暗殺稼業に従事する前からかなりの人数を斬り殺していた様子。またその際にも飯塚の胴体を両断する威力を見せておりむしろ剣心の耐久力(主人公補正ともいう)が異常なのかもしれない。

  • 弐の秘剣・紅蓮腕(ぐれんかいな)
相手を掴んだ状態で、手甲の表に仕込んだ火薬に焔霊で火をつけて小爆発を起こし、相手を吹き飛ばす技。
火薬の量は相手を軽く吹き飛ばす程度なので、相手を爆殺するというよりも爆発の衝撃によって意識を奪うことを目的としている(というか相手を爆殺出来るだけの火薬を仕込んでいたら志々雄自身の腕も無事では済まない)。
これにより剣心斎藤一の二人を行動不能に追い込んでおり、見た目のインパクトも含めて志々雄の使う技の中でも最も印象的な技。

実写映画版では煉獄に積載していた爆薬を掴み、相手の体に押し込んで着火させる。

ちなみにフタエノキワミネタでは「売れんかいな〜!」の空耳で有名。

  • 終の秘剣・火産霊神(カグヅチ)
志々雄の事を良く知る由美さえ存在を知らなかった、志々雄の究極の奥の手。
無限刃の鍔元から切っ先に至るまでの全発火能力を解放して刀に巨大な竜巻状の炎を纏わせ、相手に叩きつけて燃やしつくす。

後期型人斬り抜刀斎


原作では剣心の天翔龍閃の前に不発に終わってしまったが、ゲームではその威力が示されている。また、2014年のジャンプSQ10月号に掲載された外伝「炎を統べる」後編にて引原海鮫兵団団長・一ヶ瀬鮫男に使用した際は刀身が纏った炎は一瞬にして辺り一帯を火の海に変え、さらにその炎を纏った斬撃は一ヶ瀬に直撃すると炎の柱となりその身体を燃やしつくし、その後も燃え続けた。
「炎を統べる」にて、この技を由美が見ている件については単行本のあとがきで補足されている。本編で不発だったのでファンサービス&作者が描きたかった。この場面は大目に見てほしいと語っている。まあ、一ヶ瀬に火産霊神が直撃した場面に居合わせただけとも取れるので、発動するところは見ていないのかもしれないが。

・・・・全部剣術じゃないじゃん、という突っ込みは無粋。

名言録

  • 所詮この世は弱肉強食 強ければ生き、弱ければ死ぬ

志々雄の信念にして真理。

  • 油断? 何のことだ? これは余裕というもんだ
斎藤の牙突零式を難なくかわして言った台詞。
あまりにもカッコ良すぎる。

  • 糞はお前らだろ
軽くあしらわれた左之助が吐き捨てた「…くそ」に対する台詞。

  • そんな時代に生まれ合わせたのなら 天下の覇権を狙ってみるのが男ってもんだろ
幕末の時代を戦国以来の動乱と称し、そんな時代に生まれたのなら天下を狙う。男としての器量を感じさせるが、やや生まれた時代を間違えた感がしなくもない

  • 動乱が終わったのなら、俺がもう一度起こしてやる!
国盗りを志した目的の一つ。

  • 人には各々性分に沿った、生き様ってヤツがある。
この後自分を差して「例えば人の上に立つ者」と続く。

  • 本当にいい男は例えどんなになっても女の方から寄って来る。
彼の一団を見る限り、そのカリスマで男ならもっと寄って来るという事は明白。

  • こんな血で血を洗う修羅共が蠢くこの現世こそ 地獄と呼ぶに相応しくないか?
剣心に蒼紫に翁、自分を焼き殺そうとした明治政府の者達を修羅と評して地獄を信じていない方治に語る。

  • なあ由美。お前は俺の見てくれに惚れたのかい? お前が惚れたのは俺の中身だろ。
こんな台詞をさらっと言えてしまうあたり男ぶりが違う。

  • 生まれがどーのこーのじゃねえ。お前が弱いから悪いんだ。
本当の子じゃないから酷い扱いされても仕方ないと言う幼い宗次郎に対して。このころから価値観は揺ぎ無い。

  • 裏切る、だと・・・? てめえのものさしで語るんじゃねえよ。コイツは誰より俺を理解し、俺は誰より、コイツを理解している
この台詞を吐いた時の志々雄は剣心を圧倒する漢気であった。

テメェの物差で測るんじゃねぇよ



  • 決まってんだろ、閻魔相手に地獄の国盗りだ
どこに行くのか聞く方治に対して。地獄に落ちてもぶれない。

  • 馬鹿か お前
『炎を統べる』より。自分だけならなんとか苦界から抜け出せるくせに新造と双子の禿を救おうとして抜け出せない由美を嘲笑うでもなくただ辛辣に評した。身受け代は相場の4倍と聞いてすぐ妹分が入っていると気づく鋭さ。

  • 寂しいなんざ感じねェが一人で往くのはウンザリだ。俺がいよいよ再び…となった時お前の命 戴くぜ
全身を焼かれた際に見た地獄の風景を話して双子を助けた報酬を由美に確認する。自分の強さに絶対の自信を持ち誰かに殺されることなど微塵も考えてなさそうな彼でも、一度死にかけた経験からか「死」というものは意識してるらしい。

  • 雌としての名前じゃねェ 女としてのお前の名前だ
このセリフから由美との関係が始まる

  • よし由美 俺から離れるなよ
十本刀が控えているなか口付けながら。剣心との決戦前といい人目を憚らない男である。

  • そうだよなアンタを避けては通れないよなぁ・・・ いいぜ思いっきり賑やかに騒ごうぜ
国盗りを志すも抜刀斎の存在を強く意識する。国盗りと剣心との戦いを同時に楽しもうとするのは騒ぎ好きの彼らしい思考。

関連イラスト

この俺が無限刃を手にしている限り・・・


幕末の修羅
志々雄真実



関連タグ

志々雄一派 るろうに剣心 炎を統べる悪鬼 十本刀

キワミネタ

CCO フタエノキワミ、アッー! めけーも 強姦パウダー

その他

志士皇頑駄無:名前も外見も志々雄に似ている武者ガンダム
ウォーズマン別のジャンプ漫画作品で登場するキャラ。こちらも戦闘に時間制限があり、超過するとオーバーヒートする点も共通。
バルモンド:似ているとよく言われる。
バーニングゴジラ:こちらとも共通する設定が多い。直接攻撃では決して倒せない、常に肉体の温度が上昇し、しかも上昇するたびに力を増す、最終的には自らの炉心温度が限界に達したことで死に至る。

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