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絶望と希望の大地 北海道へようこそ


概要編集

異號(イゴウ)函館隊を統率し、拠点制圧を主軸にした実検戦闘を担当している。

作中で最初に登場した劍客兵器であるのと同時に部隊将の一人。北海道の本陣生まれ。

一人称は「儂」であり大仰かつ古風な口調・青い瞳と逆立てた黒髪・目測でも2m以上の長身が特徴の大男であり、劍客兵器側で後述の異能を持つ唯一の存在。


年齢は明らかになっていないが比較的若い容姿から20代後半〜30代前半と推定される。好物であるためか、土居が差し入れたヘビの串焼きを度々食べている。

他者を簡単に殺傷できる銃火器に対しては剣客としての矜持からか、たいした鍛錬もせずに容易に得られる力は魂を腐食させるという考えの基に嫌悪感を示している。

両手首にブレスレットを付けているが、技を発動させるための装置・あるいは形見の類なのかは現時点では不明。


猛者に対しては誰であっても敬意を払い笑顔で接するほど懐の深い面を見せるが逆に愚者や凡人に対しては一切相手にしないどころか人間と見做してさえいない節があり、機嫌次第では躊躇なく惨殺する烈しい二面性を持つ。

これは最高権力者である山縣有朋(凍座には尋問中の山縣の闘姿が傀儡に見えていたが、山縣は同時に剣心達の元に訪れて会談しており、その際に多忙の身である事と大久保利通暗殺の一件から学んでの用心という理由で影武者を常に用意している事を語っている事から、山縣本人ではなく影武者の闘姿を見た可能性が高い)でさえ該当しており、特に大垣のように家畜であるの闘姿が見えた人間は完全に論外である。

現時点での唯一の例外として、栄次に対しては斎藤との交戦中に割って入り自らに対して勇気と覚悟を持って立ち向かってきたとき角を隠した小鬼の闘姿が視えたことがきっかけで気に入っており、栄次がいずれ十本刀への憎悪を抑えられなくなることで猛者に成ることを待ち望んでいる。


猛者との戦闘と闘姿を見ることをなにより好む筋金入りの戦闘狂であるがその愉悦を満たすために命令違反に走るほど勝手気ままな性格に加えて奇行奇言が組織内では有名であるため、大半の構成員から良く思われてはいない(この点に関しては凍座本人も自覚しているが直す意思が希薄であり、冬甲斐や将君の呆れた反応から命令違反の常習犯であることが窺える)。

特に霜門寺からはクソ呼ばわりされるほどに嫌悪されており、於野も凍座のことについて聞かれたとき言葉こそ選んではいたものの遠回しに変人であるという印象を持っている。

猛者の中でも志々雄真実に対して特に一目置いていたためか今後国を護るために必要な猛者として後継者になりえる存在を求めており、苛烈な人間性と世界との戦争を見据えている点も含め 地獄を肯定し、地獄を好み、他者に糧になることを強いるという根本の部分に置いてはベクトルは違えど何の因果か志々雄とは非常に似通っている。


戦闘能力編集

奇抜な武器を持つ劍客兵器たちと違い武器は標準的な日本刀であるが、緋村剣心や斎藤との戦闘で赫力を後述の理由で使えなかったこともあり、戦闘スタイルの全貌は未だ不明(刀も捕虜として投降した際に、現在は軍に押収されている)。


総合的な身体能力は作中トップクラスどころか鍛え抜かれた肉体を持つ劍客兵器の中でも完全に規格外の範疇に達している。例を挙げれば…


  • 弾丸を素手で掴み取れるほどの動体視力と握力

  • 剣心の倍以上の巨躯にもかかわらず水面を走り追従できるほどの速力と、並外れたパワーを併せ持った脚

  • 即席砲台を背負ったまま嵐の中海風が吹き荒れる函館山の断崖を登れるうえに牢や手枷を余裕で破壊できるほどの腕力

このように身体能力の描写に関しては枚挙にいとまがなく、速度に関しては剣心と同様に三歩も水面を走れていることから飛天御剣流の域に達している可能性が示唆されている。


その中でも何らかの技か術を使っていることで身体の『堅さ』は飛び抜けており、牙突ライフル弾・九頭龍閃を真っ向から受けて耐えきるどころか九頭龍閃を放った剣心を逆に押し返してしまうほどの防御力を見せるどころか、赫力と併用することでライフルによる全方位からの斉射を身体中にまともに受けても貫通するどころか僅かの流血すらない破壊不能の肉体へと変貌させることができる。


防御力の応用によるものかは不明ではあるが、素手か間接的に刀で対象に触れる・もしくは体そのものに触れただけで発動する何らかの技も持ち合わしており、零式を含む牙突の3連撃を防いだときに斎藤の左腕を折り、刀を破壊している(斎藤曰く、得体の知れない衝圧であるとのこと)。獄中でも同じ技を使い、自分に槍を突き刺そうとした軍人を全身から出血させ死に至らしめている。


また凍座が昏睡状態に陥ったときに土居は目覚めたときが恐ろしい。殺さなかったことが最大の失策・権宮はこのまま死んだ方が世のため人のため皆のためとそれぞれ断言していることから同胞から見ても高い潜在能力を秘めていることが仄めかされている。


異能編集

本来なら存在自体が有りえない、人の闘争の本質が姿形となって顕れた闘姿を視ることができる。これは数万に達するほどの夥しい戦闘を経て精神の平衡を喪失し、その結果視えるようになった劍客兵器としての特性でも、剣客としての技術でもない凍座だけが持つ特異能力(視えるときは常にぼやけたエフェクトがかかっており、本人も自分だけの固有能力であると発言していることからコードネームである異號や戦型とも関連がない模様)。


猛者に足る人間は神仏魔物のような異形の姿(例:斎藤一/永倉新八を喰わえた大神相楽左之助→拳を構えた金剛力士悠久山安慈血涙を流す不動明王沢下条張の鱗の大邪本条鎌足→暴れ舞う鎌鼬刈羽蝙也→爆煙をまとう化け蝙蝠など)・もしくは現象としての姿(例:緋村剣心→静止する龍巻瀬田宗次郎→燦然たる閃光など)が視え、逆に取るに足らない凡人は獣畜生の姿(例:大垣努→など)に視えており、視えれば対象の闘法・得手・弱点も朧げながらに分かるとのこと。

ただし凡人の闘姿は容易に視えることに対し、猛者の闘姿は本人が素の状態では視ることができず当人が本気を出さない限り視えない制約がある。


また、栄次のように猛者になりうる素質を持った人間の闘姿は凍座から見て後々変貌する(例:角を隠した小鬼)ことがあり(逆に鏡や水面に映った自分を視ることで、自身の闘姿を視ることができるかは現時点では不明)、猛者を判別できるこの能力は将君からも実検戦闘の先鋒に選ばれるほどに評価されている。





特異体質編集

生まれつき血液の量が人並み外れて多い体質のため、他の本陣生まれの劍客兵器と違い大量に流血して身体に流れる血液の量を調整しなければ赫力を扱えない欠点を持つ。土居からは難儀な体質であることを言及されてはいるが裏を返せば常人なら失血死に至るほどの血を流しても死なないというメリットもあることを示しており、左之助も驚嘆するほどのタフネスと前述の正体不明の防御力と併せて尋常ではない生命力へと繋がっている。


過去編集

本人曰く若いころは惨めで死にたくなるほど弱かったらしく、せめて一人前になるためにと本陣を飛び出し(本拠地の在処が最高機密であることを踏まえると本来なら脱走と見做され抹殺対象になってもおかしくない行動ではあるが、何らかの理由で不問にされたと思われる)諸国を巡って剣客・剣豪・武士・志士・侠客・山賊・農民・漁民とあらゆる人間と戦う形で武者修行に明け暮れていた模様。その過程で死にもの狂いの武者修行が温かったと口にするほどのなんらかの体験をしたことで「強靱な魂を持つ猛者は地獄でしか生まれない」という独自の持論を持つに至っている。武者修行をいつまでしていたのかは明らかになっていないが前述の通り維新志士と戦った経験があることも明言しているため、最低でも15年前までは修行に専念していた思われる。

於野の劍客兵器の育成に関する発言から可能性の一つとして7歳のときに劍客兵器に成れる見込みなしと判断されて除外されたことと、土居が敗北と再起を幾度となく繰り返し劍客兵器に成ったと発言していたことから、現時点では凍座だけがイレギュラーなプロセスで劍客兵器に成った本陣生まれの人間ということが仄めかされている。


猛者人別帳を通して剣心たちの過去を把握している反面、凍座の過去の全貌は未だ不明であるが自身が猛者に至るまでの道のりを思い返すときに物憂げな表情を見せており、猛者を育むための糧として望まない闘争・叶わない理想・不条理・理不尽・死を挙げていたがその中に最も糧として最適な筈の憎悪が含まれていないことから、凍座の過去に憎しみに直結する経験はなかったこと・逆に憎悪以外で自身が口にしたことの全てを経験したこと・そして凍座も関わりの深い人間を喪った過去があることを示唆されている(事実、剣心を始めとした猛者たちの大半がなんらかの理由で関わりの深い人間を喪失・もしくは殺害している)。


また特徴的な一人称と口調が剣心と似通っていることに加えこの二つが凍座のビジュアルとどこか一致していない点が見受けられ、剣心が巴の死を切っ掛けに新時代を迎えて維新志士を抜けた後に一人称も口調も変えたことから、同様に凍座も口調・一人称が変わるほどの何らかの決意が過去にあったと思われる。


闇乃武との接点編集

第一幕で旭が志々雄一派の次に劍客兵器の下に派兵される予定であったことが示唆されており、土居も佐古たちに【凍座から聞いている】と言っていたことから旭が工作員か諜報員として働くことは実検戦闘開始前に凍座と闇乃武の間で話しがついていた可能性があるが、現時点での詳細は不明である。


モデル編集

明言されていないが『エンバーミング』の主人公であった「ヒューリー=フラットライナー」と再筆版の比古清十郎に似ていることからデザインのモデルになったのはヒューリーか比古のどちらかと思われる。


また、膨大な量の血液が体を巡っている設定はジョン=ドゥを参照にしたものと思われる。


余談編集

素顔を隠している部隊将たちの中で凍座だけが初登場時から素顔を晒しており、恐らく猛者の闘姿を面越しではなく直接視ることに拘ったためと思われる(捕虜として投降する以上やむを得なかったのもあるだろうが、本来なら権宮が捕虜役を務める役を行うはずだったが凍座が自身の独断で捕虜となったため、前者の理由である可能性が高い)。


剣心が凍座に決めた3連九頭龍閃は、同様のコンボをアニメ版で比古清十郎不二に放っている。


関連イラスト編集

劍客兵器 異號・凍座白也

関連タグ編集

るろうに剣心

劍客兵器

北海道編

部隊将


雪代縁 …同じくメリットとデメリットを併せ持つ特異体質の持ち主。また巴の死と言う形で地獄を味わい、剣心への憎悪を糧にして猛者に成ったことを踏まえると、縁も凍座の持論にピッタリ当てはまっている。


四乃森蒼紫 …目の前で般若式尉癋見ひょっとこを観柳に殺されていることから、蒼紫もまた死と言う形で地獄を味わい猛者と成っている。

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