闇乃武
やみのぶ
幕末に「東の隠密御庭番衆、西の闇乃武」と称された、江戸幕府直属のスパイ組織。
所属するメンバー全員が黒っぽい忍者服を着用しており、様々な戦闘・暗殺技術を身に着けている。
作中では維新志士方最高戦力である「陸黒船」こと緋村抜刀斎の討伐に向かい、雪代姉弟をスパイに使うことで抜刀斎を死の樹海におびき寄せ、抹殺しようとした。
一人一人が人結界になることも厭わぬ「五感剥奪」により抜刀斎を追い詰めるも、最後は雪代巴の死を覚悟した造反により実行部隊は全滅、作戦失敗に追い込まれる。
だがその死は巴の弟・雪代縁の人生を狂わせる最後の引き金となり、闇乃武関係者たちを集めた「六人の同志」による「人誅」を作り出すこととなる。
残党は北海道編にも登場する。
そこで明かされた上記の一件の後の彼らの顛末とは、『引き続き倒幕派随一の戦力として幕府軍に被害を及ぼした抜刀斎の抹殺に失敗した責任を負わされ、全員幕府側から排除されてしまった挙げ句、闇の仕事を探しては金銭で請け負う毎日のただの裏稼業傭兵集団にまで落ちぶれてしまった』とのこと。
何か他にやらかした失態が重なったのかもしれないが、本当に剣心抹殺という仕事に失敗した一件だけが原因でこんな仕打ちを受けたのだとしたら流石にちょっと可哀想な気がしなくもない。
当然これで残党のほとんどが今も剣心を怨敵と認識してはいるのだが、それと同時に「逆に抜刀斎の方も、最愛の妻を自ら斬り殺す羽目になった主原因たるこちらに怨念を向けている筈」と警戒し慎重に動いているらしい。
辰巳
闇乃武頭領。メイン画像右上のマッチョじいさん。
「無敵流」という頭の悪い名前のマーシャルアーツっぽい格闘術の使い手(ただし、現実にも杖術の「無比無敵流」や剣術の「平常無敵流」という流派が実在する)。若い頃からの鍛錬で築いた鋼の肉体と、長年の熟練による老獪さで抜刀斎を追い詰めるも、巴に討たれる。
連鎖刀の村上
最初に登場した闇乃武。ちょんまげ頭にマスクのイカしたおじさん。
その二つ名に恥じず、大小二本の柄を鎖鎌のように繋いだ連鎖刀を武器に使い、近距離の相手には二刀流で、遠距離の相手には投擲で攻撃する。印象的な台詞は「邪魔だ 去ね」。
夜分遅く自らの姿を見たチンピラ浪人2人を瞬殺。抜刀斎を連鎖刀で縛り上げとどめを刺そうと上から襲いかかるも、自身を縛る鎖の端を握り引き寄せた相手の一刀を掴むやそのまま振り上げるという抜刀斎の咄嗟の奇策にモロに突っ込んでしまい、自分の愛刀で二枚におろされてしまった。(OVA版では物凄い量の血が飛び散っており非常にグロい)
闇乃武のメンバーから腕利きの手練れに見られており、抜刀斎襲撃の際に不意討ちとは言え仕留める寸前まで追い詰めていたために、本編を含めて指折りの実力者と見ている読者もいるほど。