演:永野芽郁(実写映画1作目)、柿原りんか(最終章 The Final)/星南のぞみ(舞台)
概要
牛肉鍋の店「赤べこ」の店員の少女。1868年2月生まれなので東京編時点で10歳。
ややくせのあるおかっぱ頭が特徴(枕が変わる度に寝癖が尋常ではないコトになる)。
友達であり同僚の明神弥彦とは対照に、気が優しく素直で実直な性格で、ひっこみ思案な性分。内気で気弱なところが災いの素。伝えたいことも上手く伝えられず、当初は弥彦から苛立ちを覚えられていた。
あかべこの看板娘の関原妙は上司に当たるが、月岡津南の錦絵のファン仲間でもある。
素性
かつて三条家は下級士族であったが、明治維新の没落に伴い落魄していた。同じく没落した主君の長岡幹雄から命令され、赤べこの内情を探るために店員として送り込まれる。目的は赤べこの蔵の鍵型を入手すること……すなわち強盗の補助である。
しかし燕は無理やり協力させられたに過ぎず、諫めても「協力しないなら赤べこのやつらを皆殺しにする」と脅されていた。それを知った弥彦に長岡は敗れ、その戦いぶりを見ていた神谷薫から諭されたことで自分も勇気を持って生きていくことを誓った。
1996年版アニメでは弥彦と出会った経緯が描かれており、河原で修行中のところで顔を合わせたのが縁となった。弥彦の方も燕に対して紅潮するなどまんざらでもない様子を見せている。
また原作では、薫と知り合ったのが長岡の一件の際だが、こちらでは前々から知り合いだった。
役回り
るろ剣ヒロイン勢の中では唯一戦いに関与する能力(と性格)を持ち合わせていない為か登場するのは専ら日常パートか幕間パートであり、るろ剣の世界観にあって初登場時エピソードを除けば戦闘の場に全く参加していない。
そんな燕も『人誅編』においては、決して治安の良くない落人群に乗り込み、廃人同然の剣心に尚も「助けて」と呼びかける度胸を見せ、結果的に彼を再び奮起させ事態を大きく好転させるという最大の功労者になる。
ちなみに彼女の仕事着は雇い主である妙の趣味(……を隠れ蓑にした作者のシュミ)によって、どんどん妙な方向に進化して行く(下の関連イラストの服装にご注目)。
『完全版』の表紙裏の描き下ろし『剣心再筆』に至っては、遂に彼女にも護身用兼用のお盆という武器(?)まで装備されてしまっている。
最終回では15歳に成長した姿で登場し、すっかり別嬪さんへと成長していて赤べこの看板娘と化しているらしい。チンピラにナンパされるほどであった(メイド服同然な仕事着だったせいもあるが)。
後に弥彦と結婚し、息子・明神心弥を授かる…らしい(少なくとも明治20年が舞台の『星霜編』時点ではまだ結婚していない)。なお、明治15年ごろには塚山由太郎と弥彦が彼女を巡って大喧嘩したとかいう噂である。
北海道編においては弥彦との仲は周囲からは周知の事実らしく剣心は彼女のことを紹介する際「弥彦のよい人」と扱っている。
余談
デザインのモデルは土萠ほたる。
また同作品のキャラクター名は原作者・和月伸宏の出身地である新潟県の地名が多く採用されており、本キャラの名は同県の三条市と燕市からとられたものとみられる。
両市は隣接しているがその市境付近に上越新幹線および弥彦線の燕三条駅と北陸自動車道の三条燕インターチェンジ(三条燕バス停留所を併設)が存在する。
実写版においては、弥彦と同様に制作期間の長期化とその間の永野女史のブレイクによるスケジュール確保の困難さを理由にキャスト変更がなされている。