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星霜編

せいそうへん

星霜編とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の原作漫画のその後の「もしも」を描いたOVA作品である。
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概要

正式タイトルは『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 星霜編』。

2001年12月から2002年9月にかけて全二巻が発売され、10月には上下巻を一つにまとめ、追加シーンも加えた、いわゆるディレクターズカット版である特別版が発売された。


上巻は主に薫視点(剣心 対 宗次郎、対 志々雄など薫視点でないカットもいくつかある)による「東京編」から「人誅編」の薫が攫われるまで。下巻は剣心と雪代縁との決闘から、続くオリジナルストーリーで話は終わる。

また剣心の過去の独白シーンには追憶編のワンシーンを流しているため、実質追憶編の続編と考えても問題ない。


キャラクターデザインは松島晃によるTVアニメ版とはかけ離れたリアリティあるデザインになり、演出面では少年漫画としての演出はほとんど切り捨てており、全体的に追憶編から引き続き、準時代劇とも言える作品に仕上がっている。

そして「人斬りの贖罪」をテーマにしている以上、どうしても仕方ない部分はあるが、内容は「追憶編」と比べ、更に憂鬱なものになっているため、原作のほんわかした雰囲気が好きな人は視聴を注意したほうが良い。


また人を選ぶシリアス展開もさておき、以下の問題から評価は賛否両論。

特に原作と乖離しきった作風にはファンの声は厳しく、批判的な声が多い反面、部分的には評価するなど全てを否定する意見は少ない。

どちらにせよ「るろうに剣心」という作品群の中では独自性が強く、異彩を放っている作品なのは間違いない。


あらすじ

物語は緋村剣心明神弥彦に元服祝いとして逆刃刀・真打を受け継いでから十数年後の明治26年。

嵐で波が荒振り、船員一人が海に投げ出されそうになったところを剣心が助け、代わりに海に沈んでいく。

一方、妻である神谷薫は一人港で彼の帰りを待っているところから話は始まる。


よく言われる賛否両論点・問題点

※一応フォローできる点にはフォローコメントを入れさせていただいています。ご了承ください。


薫の性格の改変・女性面の強調


欠片すらないギャグシーン


ハッピーエンドで終わった原作とはかけ離れた終わり方


妻も子もいる剣心の贖罪の旅の継続・薫の育児放棄


(OVAの設定では)元々剣心は贖罪の旅の途中で薫と出会い、たまたま道場に居ついたため、子育ても一段落し、それからまた旅に出たと考えれば何もおかしくない。


また特別版のブックレットでは古橋監督は以下のように語っている。

「子供がいると、薫のキャラクターに母親の部分が入ってきて、剣心への気持ちが分散してしまいますし、剣心と剣路の関係に到っては全く描写が出来ず仕舞いのまま、省かざるを得ませんでした。けれど、描写していないだけで、両親共に、剣路が元服するまでは立派に育て上げています」

とある性病に性質が近い架空の病気で弱る主人公とそれを自分に移してほしいと願うヒロイン


実在する病気の感染ルートからよく「他の女と寝た」という意見があるが、古橋監督は同ブックレットで以下のように語っている。


「東村山市にある資料館に行き、光明皇后の説話に触れ、身分を越え患者の膿を吸い出したと言われるその行為に、剣心の姿が重なった時、その行く末は必然となりました。剣路が成長してからはためらう事無く、各地の療養所をめぐっていたというのが実相で、その病は架空のものとなってはいますが、そこまで献身的に接すれば、感染力が低い病でさえも自ずとという所で、時代背景の一つとして知っておいて頂きたい事柄です」

また薫が病気を写してもらうという点も原作からしてみれば考えられないことだが、OVAの設定上の剣心だから薫に写した。とDVD-BOX全集剣心伝 物語之書星霜編監督インタビューにて語っている。


ちなみに光明皇后が膿を吸い出した患者はハンセン病の患者である。


原作の続編・最終章


原作は新章である北海道編が登場し、2023年現在も連載中。

これはあくまでパラレルストーリーのひとつである。


「和月先生もこの作品に対して怒りを感じていた」


特別版の和月インタビューより


「剣心と薫の最期の時までをしっかりと描ききったこの星霜編を観てショックを受けたファンの方も少なからずいると思います。自分も初めて観た時はそこまで描いたか。これは容赦なしだなと正直思いました。このテーマを貫くならば゙死"と言う結末は避けられない。けれどエンターテイメントの基本はやっぱり゙笑顔"でハッピーエンド。古橋監督は前者を取り和月は後者を取った。これはそういう事だと思います。ですからファンの方は自分の好きな方のエンディングを取っていただいて構いません。作品のテーマとなる根の部分は一つの幹に全く別の形をした二つの花が実を結んだというのもまた良し。この花をしっかりと楽しんで頂けたならば和月は満足です」

と答えており、この問題点は間違いだと言える。

また、るろうに剣心特筆版フリートークにて


「正直、和月はパラレルに関してあまり嫌な感覚はありません。和月に言わせればアニメ化もゲーム化も小説化も実写映画化も含めてパラレルです。パラレルは「もう一つの」、もしくは「あるいは別の」物語であってニセモノではありません。一つの作品をまた新たな形で楽しめる素敵な仕掛けと考えます。一つだけやってはいけないのがキャラクターの根幹を変えてしまうコトで、これをやった場合、それはニセモノになります。ニセモノは駄目です。キャラクターが変わらず魅力的であればパラレルはOK」

とも答えている。

もっともこれに関しては、「星霜編はキャラクターの根幹を変えておらず、パラレルとしてOK」と取るか、「キャラが変わっているから星霜編はニセモノ」と取るかで視聴者側の認識が異なっている。


余談だがこの後、原作漫画側でもキネマ版という短期完結型の本編とは関わりのない作品が公開された。


主題歌

 曲名歌手作詞作曲・編曲
上巻愛しさの糧笠原弘子山田ひろし岩崎琢
下巻And You And I--岩崎琢

下巻の「And You And I」は歌でないため注意。


関連タグ

るろうに剣心 追憶編


外部リンク

るろうに剣心公式サイト

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