夷腕坊
いわんぼう
ぐふ
志々雄真実の部下で、十本刀の一人。通称『“丸鬼”(まりおに)の夷腕坊』。
丸々とした愚鈍な巨漢で、言葉はほとんど話さない。しかしその巨体に見合わぬ速さで跳ね回り、指に付けた爪状の刃で攻撃する他、多少の攻撃を食らってもゴムのような柔らかい体で衝撃を吸収してしまう。
葵屋での攻防戦では、他の仲間が敗れるとさっさと逃亡してしまった。しかし後に『人誅編』にて、その正体は外印の作った操り人形で、中で外印が操縦していたという事実が明かされる。
外印が雪代縁と会った直後にハッタリかまして壱號機をブッ壊したため(作者談)、弐號機が登場する。
ちなみに後の小説「炎を統べる」にて、志々雄が彼について「中の人は賢いぜ」とコメントしていたことが判明。
操り人形であることを分かった上で、配下に加えていたことが明らかになった(中身がどういう人間なのかというところまで気付いていたかは、定かではないが)。
外印が人誅開始の時に使用していた新型。額に「弐號」の文字がある。
機能は変わらないが、体内にはどこかで見たようなマークの入った強力な炸裂爆弾が仕込まれている(縁が海外から入手した最新型らしい)。
外印が脱出し置き去りにされたが、間一髪で気付いた左之助により爆弾を空中に打ち上げられ、機体は左之助が戦利品として持ち帰った。
ベースは生態組織であり、夏場だったので数週間後には完全に腐乱。左之助が持ち帰ったことで人形の性質が明らかとなり、四乃森蒼紫は人誅(神谷薫の死)の真相に気が付く。
余談だがこの爆弾を描いたのは後に『Mr.FULLSWING』を連載する鈴木信也である。
神谷道場襲撃の際に外印が登場した、究極の夷腕坊。
ネタが知れてしまったため完全に人間の姿を放棄し、「機能美」の究極の形として建造された。
今までの夷腕坊とは異なり表皮は分厚いゴムになり、先刻のどっかで見たマークの海賊のようにあらゆる打撃を無効化する「衝撃吸収機巧」となった。
関節部は樽と鋼線で作られている「自由脱着機巧」であり、外印の指の動きに合わせて自在に回転する「自由回転機巧」と合わせ斬撃も曲げ伸ばしにより軽減する。これにより、体を激しく回転、ネジリを加えることで強力なコークスクリュー貫手「穿腕撃」や、それに加え指もドリル回転させる「穿指穿腕撃」が使用できる。
更に外印の入る胴体部分は「対刺突性装甲機巧」で守られており、銃弾や槍・刀などから防御される。
圧倒的な防御力と人間を超えた駆動力で剣心を追い詰めたが、自分自身の衝撃吸収機巧で攻撃を防がれてしまい、あまりに精巧に作りすぎたせいで剣心の機転により動きを封じられた挙句、天翔龍閃で打ち上げられて地面に激突し完膚なきまでに破壊された。
コレにそっくりな為元ネタと思われがちだが、作者曰く違うらしい。