「今まで九十九人を刻み殺したこの尖角の百人目の獲物はお前だ!」
概要
志々雄真実の部下。
新月村を統治するかなりの巨漢で、頭部が独特な形状の三角頭と股間の形状が生々しく浮き上がった全身タイツ姿が特徴。見た目に反して動きは速い。
村に駐在する警官を皆殺しにし、新たに派遣された警官たちも片っ端から手にかけて完全に村を陸の孤島に変え、逆らう人間を次々に処刑していた悪党。
過去に99人を殺害しており、村に訪れた緋村剣心を100人目の獲物にしてやると息巻いていたが、剣心が徐々にスピードを上げて動いていることに気づかず追い続けた結果、幾度もの高速移動による負担と自重に膝が耐え切れなくなり自滅(その際に斎藤一に100人目は自分自身で決まりだなと皮肉られる)。戦闘不能となり命乞いをする。
だが、志々雄から「抜刀斎に技の一つも出させないまま負けたら俺が殺す」と告げられ、最後の力を振り絞って剣心に襲い掛かるもアゴに龍翔閃を喰らって気絶した。
剣心が尖角に攻撃せず自滅を誘ったのは志々雄に手の内を明かさないためだったが、それでもあえて龍翔閃を出したのも志々雄に処刑させないためである。
戦後は、犠牲者の遺族の1人である三島栄次は気絶した尖角に止めを刺そうとしていたが、証人として生かしたいから捜査の邪魔になるという理由で斎藤に制止された。斎藤によれば警官隊に捕縛された後は、取り調べを荒い方法でされた後で死刑に処されるらしい。
以後の消息は不明。
なお、実写映画には登場していない。
1996年版での追加シーン
旧アニメ版では瀬田宗次郎の回想という形で再登場。
実力で剣心の龍翔閃を出させた訳ではない事を自覚しており「不殺」に命を救われたことにより命の大切さを知り、処刑前に脱獄した後は反逆も復讐もせずに隠遁生活を送っていた。
そこに宗次郎が現れ、志々雄からは既に戦力外と見放されていること、抜刀斎に技を出させたという実績を踏まえて、始末されずに見逃されたことを伝えられて安堵する。
しかし、殺戮者であった尖角が改心することに納得のいかない宗次郎は「不殺」の無意味さを証明するために独断で尖角を抹殺した。
宗次郎は剣心との戦闘中にこの話を持ち出し「不殺」の無意味さを説き続けた。
2024年版では
原作や旧アニメ版にはなかった兜を装着して登場(頭部の素の形状は原作と同じ)。また、お馴染みの握り懐刀も、肘近くまで覆う籠手と一体型にデザインが変更されている。
また、新たな技として握り懐刀による連続斬り「尖角流 刻み打ち」と、四足動物の様な極端に低い姿勢から突進する超スピードの頭突き「尖角流 人間弩弓」、その強化版である「尖角流 超・人間弩弓」を披露したが、原作・旧アニメと同様にアゴに龍翔閃を喰らい気絶した。
戦後、意識がない中で尖角が呟いた「たすけて」の言葉が、その言葉を叫んでも殺された被害者を思い出させ、栄次の逆鱗に触れて、止めに踏み切ってしまう場面が追加された。
能力
握り懐刀(むしろ握斧に近い)を武器としており、その巨体から繰り出される力とそれに見合わぬ超スピードでの連続攻撃を得意とする。しかし、いくら素早いとはいえ剣心には及ばなかった。
余談
原作者によると元は十本刀の一員としてデザインされていたらしい。また、串刺し頭突きという技があり、原作では未登場に終わっていたが、後に2024年版アニメにて「尖角流 人間弩弓」という形で披露されることとなった。
肉体が悲鳴を上げて剣心に敗北したが、ポテンシャルを評価する読者の声も少なくない。
ちなみに石動雷十太とは、「どこかが耐えられず壊れたが、作品全体でも決して低くはないポテンシャルと特殊な能力を持つ」点で似ている。
作者が言う通り服装(全身タイツ)が作中屈指のセクシーダイナマイトであり、股間がただのボディペイントと化しているコマもあり、WJはこの手のイロモノキャラを好むようである。
新アニメで尖角を演じた鶴岡聡氏は旧アニメでも多くのモブ、OVAの追憶編では重倉十兵衛を演じており、鶴岡氏の他に新旧揃って出演した声優は檜山修之氏と高木渉氏がいる。
関連項目
セガサターンの土星人:当時放送していたセガサターンのCMキャラ。頭部が尖角と同じくとんがりヘッドなのが特徴。
ギャンシリーズ:ガンダムシリーズに登場するMS。特徴的な尖った頭部を持つ。
三角頭(ピラミッドヘッド):サイレントヒルシリーズに登場する人型クリーチャー。