概要
CV:内海賢二(『ドラゴンボールZ』)→江川央生(Z第195話のみ)→佐々木誠二(『ドラゴンボール改』以降の各種作品)
フリーザ軍のギニュー特戦隊のメンバーの異星人。赤毛でパイナップルのような髪型をした筋骨隆々の屈強な大男。特戦隊の中では一番地球人と似た外見をしている。他の隊員のような特殊な超能力は持っていないものの、高い攻撃力と耐久力を持つ、鍛え上げた肉体を基に戦う正統派戦士である。
原作では1コマだけ靴のつま先に模様があったが、アニメや登場するゲームによっては模様があったり無かったりしている。(これはベジータも同様)
名前の由来はクリーム。
自分の強さに絶対的自信を持っており、隊員同士で組んで戦う傾向が強いジースやバータとは異なり、対戦相手とはひとりで闘うことを好む正々堂々とした面もあり、それに見合った独力での圧倒的な突破力も備え持っている。
ふざけた態度で相手を揶揄ったり度々ファイティングポーズを取るなどユーモラスな性格だが、同時に、楽勝できる相手をじわじわと痛めつけたり、相手の攻撃を受けてやられたフリをしつつも直後に何事もなかったかのように起き上がって戦意を挫く冷酷さも併せ持つ。それゆえバータから「あいつイヤな性格だよなー」とからかわれている。
ただしそうした性格ゆえか、自信過剰で相手を見くびりがち。強力な技こそ持つものの技の発動までの前振りが長く、大きな隙が生じるという欠点もある。
ナメック星到着後はじゃんけん勝負でベジータとの対戦を勝ち取り、彼の攻撃にほぼダメージを受けず終始圧倒。クリリンの奇襲にも歯が抜け落ちただけだったが、さすがに気分を害し、クリリンと悟飯を残忍にいたぶって瀕死の状態に追い込む。しかし遅れてナメック星にやってきた孫悟空には軽々と翻弄された末に、肘打ち一撃であっさりと倒された。アニメではこの一撃でリクームの全身がガラスのように割れる演出がなされていた。
この時点では辛うじて生きていたが、バータまで倒された事でジースが逃げ出すと、直後にバータの首をへし折ったベジータが続けざまに気功波でトドメを刺し、死亡した。(原作では遺骸も残さず気功波の爆発で消し飛んだが、アニメでは遺骸が残っていた。この時点のベジータはリクームと同じ程度の力のジースをあしらって跡形もなく爆殺出来る程に実力があがっているので、もはや動く事も出来ないリクームが遺骸もなく消し飛ぶ原作も特に矛盾はない。一方で更なる戦いが控えているので既に瀕死のリクームを絶命させる程度のパワーの攻撃で済ませたと解釈するなら、アニメ版も矛盾はない)
上述のように相手を痛めつけて楽しむ手法などは悪辣そのものであったが、そのおかげで悟空が間に合う時間が出来たのであるから、皮肉なことである。
戦闘力は原作中では詳細な数字は明かされていないが、戦闘力を3万近くまで上昇させたベジータはまるで歯が立たず、リクームを倒した悟空の戦闘力をギニューが6万と推測していることから、少なくとも40000以上60000未満と推定される。その場合は42000と明言されているネイルと互角か、それ以上の数値となる。
クリリン曰く「バータ・ジースと同じくらいの気の持ち主」。
アニメ版92話では死後に再登場。ギニューに変わるリーダー格的な存在として描かれている。(その際、破壊された戦闘服も復元されていた)
いつの間にか界王星に現れ、あの世を征服する拠点にしようとする(実は界王がヤムチャたちの修行の相手にするべく閻魔に頼んで連れて来させた)。界王たちを追い出そうとしたことで一行と対決となり、自身はヤムチャと激突する。
当初は「ベジータより強い奴ら」という認識を持たれていたことで心理的優位に立ち、拳の打ち合いでヤムチャを殴り飛ばす。しかしヤムチャも修行によって実力を引き上げており、スピード面では完全に圧倒されてしまう。
最後は背後に回り込まれ、拳を打ち込まれると共に気弾で吹き飛ばされ敗北した(一部のゲームではヤムチャがこの技を使用する)。
そのまま血の池まで放り込まれてしまうが、ヤムチャへの怒りから力尽くで抜け出そうとする。先に放り込まれていたジースとバータを連れて脱出するが、空にある見えない壁に阻まれてしまう。そこへチャオズに負けたグルドが飛んで来てリクームのドタマに激突。四人揃って池の中へと沈んでいった。
その後の195話にて今一度再登場。今度は地獄でフリーザやコルド大王指示の下で暴れ回っていたがセルとの戦闘で死亡した悟空が駆けつけ、フリーザの命令で悟空に立ち向かうも初戦闘時以上に戦闘力に差が開いた悟空に勝てる訳が無く他のメンバー共々返り討ちに遇い、最終的には他メンバー、フリーザ親子、セルと揃って独房に入れられた。
その後は地獄から悟空と魔人ブウの戦いを見て、2人の強さに感服していた。
必殺技
リクームキック
バレエダンサーのような珍妙なポーズから瞬間的なスピードで間合いを詰め、強烈な膝蹴りを浴びせる。
リクームデスドライバー
変形型パイルドライバー。相手を逆さに掴んだ状態で空中へ上昇し、そのまま落下する技。
リクームイレイザーガン
大きく開いた口にエネルギーを溜め、強力な気攻波を発射する。
リクームウルトラファイティングボンバー
全身にエネルギーを溜め、周囲に強大な爆発を起こす……
という技らしいのだが、「リクーム!……ウルトラ!……ファイティング!……」と技名を叫んでいる状態は隙だらけで、発動する前に悟空の肘打ちを喰らって敗北し、未遂に終わった。アニメでは名称が「リクームウルトラファイティングミラクル…」と変わっていた。
一部のゲームでは「リクームウルトラファイティングアタック」の名で最後まで使用しており、周囲に大爆発を起こす爆発波系の技として描写された。
リクームボディアタック
アニメ『Z』94話で使用。「お命頂戴、とう!」のポーズをとった後、ヤムチャに突撃してダメージを与えた。
ボディアタックと言いながらも実際は頭突きで攻撃している。
ゲーム作品において
放送当時発売されたファミコン用RPG『激神フリーザ!!』にてゲーム初出演。
中ボスの1人であり、戦闘力は7万1千と原作より上。これは敵としてはフリーザ、ギニューに次ぐナンバー3の数値である。必殺技として「イレイザーガン」も使う。
また同ソフトの攻略本では「子供の頃にダンスを習っていた」とあるが、公式設定かどうかは不明。
『ドラゴンボールZ(PS2)』においても、ギニュー以外のメンバーを差し置いて唯一対戦用PCとして登場。昨今のタイトルではようやくメンバー揃い踏みとなり、ポージングにも拍車がかかった。
派生キャラクター
アース
スーパーファミコン用RPGソフト『ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説』に登場する敵キャラクター。
リクームの色違いで、ピンク色の肌と茶色い髪が特徴。終盤にザコ敵として出現するほか、他の特戦隊員の色違いザコと共にフリーザ第3形態の前座ボスとしても登場する。
エネルギー波と全体攻撃技の「爆発波」を使う。
戦闘力は52000と54000のものが存在する(同作のリクームは65000)。
ゾフト
同じく『超サイヤ伝説』に登場。アースの上位種で、水色の肌と薄い緑の髪が特徴。
終盤にザコ敵として登場。戦闘力は58000と62000のものが存在する。
「強力エネルギー波」という技を持つ。(リクームイレイザーガンの演出流用)
スクープ
雑誌『Vジャンプ』で連載されていたホビー紹介漫画『オニュー特選隊』に登場するパロディキャラ。
体格やカラーリングはリクームと同様だが、顔は美形である。