冥府神サイクロプス
めいふしんさいくろぷす
「俺はスナイパー…格闘でケリをつける必要はない」
「残るは4人……だが神罰の執行を怠るわけにはいかないのでな。この限られた至福のひととき……せいぜい楽しませてもらうぞ」(Stage.37)
「魔法戦隊マジレンジャー」に登場する冥府十神の一員で五武神の一人。インフェルシアの者としては珍しく近未来的なロボットのような外見でライフル銃を武器に使う。
冥府十神の中でもクールで冷静沈着な性格をしており、余程の事がない限り苛立ったり感情を乱す事はない。一方、一度戦闘特に自身が決めたゲームにおいては相手を詰め将棋のように追い詰めては、追い込まれてメンタルがやられそうになった相手の姿を見て楽しんだりと相当なサディストである。
相手に普通にダメージを与える黒い弾、白色の催涙弾、赤色で当たった物体を消滅させる弾「消滅の緋色」(モチーフが赤いドクロ)を使い分ける。更に熱感知能力を持ち姿を消す相手を追い、弾道を曲げることすら出来る。ライフル銃を武器にしているため、スナイパーとしての印象は強いものの、それを振り回して相手を切り裂いたり剣戟を受け止めて反撃する等、格闘戦も一流である。
また、イライラや苛立ちが募る等で平常心が乱れそうになると『顎を撫でる』という方法で心を落ち着かせるのが特徴。ちなみに同じ五武神であるワイバーンも『額のバイザーを撫でると苛立った感情をクールダウンさせて落ち着いたり、逆に心が落ち着いている時に額のバイサーを撫でて本気モードに気持ちを切り替える』という癖があるので、どちらかが片方に教えた可能性もある。
感情が揺れ動くと、目の光が点滅する。
鏡の世界に入る能力を持ち、光を反射するものさえあればどんな場所でもあらゆる方向から狙撃が可能だが、鏡の世界から弾が通過する際にゲートがガラ空きになるという弱点があり、マジイエローはその隙を狙って鏡の世界に侵入してきた。
声を演じた置鮎氏は4年前の『未来戦隊タイムレンジャー』でコンピューターエンジニア・ゲート役でスーパー戦隊シリーズに初出演しており、今作に於けるサイクロプス役で2度目の出演となった(次の出演は9年後の『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の牙鬼萬月役)。
その名の通り、ギリシャ神話の一つ目の巨人「サイクロプス」がモチーフだが、良く知られている彼らが力任せに攻撃するタイプであるのに対し、「冷静沈着な狙撃手」という珍しいタイプになっている。元の伝承のサイクロプスは、道具や武器を作る鍛冶屋であり、銃という近代的な武器を使うのはこの要素が入っていると思われる。
また、一つ目→モノアイという脈絡から、ガンダムシリーズにおけるジオン系やザフト系の機体を彷彿とさせるデザインになったためか、他の冥府神に比べると機械的要素が多い(インフェルシアには凱力大将ブランケンや冥機ゴーレムのような機械化された存在が登場しているので、彼の出自もそのような類であると思われる)。
『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱[下之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1995-2012』(グライドメディア)によれば、機械的な存在としてゴーレムが登場済みなので、誰かに作られたというイメージでデザインしたと語られている(篠原保談)。
サイクロプスのエピソードは前後編の2話構成だが、ニコニコ動画で公式配信された際は、2024年6月8日にあった同サイトがサイバー攻撃を受けたことにより、前編に相当するStage.37が配信されたところでアナウンスすらもない事実上のエターナる状態が約半年も続き、2024年12月13日に後編に相当するStage.38がようやく配信された。
魔法戦隊マジレンジャー 地底冥府インフェルシア 冥府十神 五武神
マナコ:彼と同じく「一つ目のスナイパー」という共通点がある。
メガゾードδ、プロジェクターゴモリュウ:白い頭部のモノアイと言う共通部分がある戦隊怪人。
隊長ブランク:冥府十神とよく似た集団出身にしてこちらもフランケンシュタインの怪物と言う力持ちのイメージがあるモチーフなのに狙撃手と言う共通点があるライダー怪人。
スペキオン星人ジェニオ:1年前に登場した怪人にして似た能力を持つ怪人。
シャドン:15年後の戦隊作品に登場した敵幹部で狙撃手繋がり。何かに潜む事でレッドとイエロー以外の戦士を無力化させて追い詰めるも、イエローの機転で形勢逆転されてしまった点も共通している。