概要
「地」属性のサイマ獣で、物語上最初に現れた個体でもある。
基本的に2m前後のサイズの個体が多い災魔獣の中にあって、例外的に当初から巨大な姿を有しており、岩石を思わせる硬質な体表と、その下から覗かせるマグマのような身体が特徴。左胸には自身の顔のような意匠を備えている。
体内で火山弾を生成し、これを連射する事が出来る他、武器として巨大な棍棒を振るう。
夜の都心部に巨大隕石に偽装して宇宙より飛来し、地上へ激突すると各地に火災を発生させた後、翌朝には偽装を解いて本来の姿を現す。火山弾を連射して市街地にさらなる被害をもたらした上、さらに地殻に穴を開けてマグマを流出させる等猛威を振るった。
この未曾有の大災害を前にして、巽五兄妹はゴーゴーファイブとして初出場を果たし、99マシンで消火・救助活動に当たる中、再度地中より現れたマグマゴレムはビル内の要救助者を確保したばかりのレッドラダーに襲いかかり、さらに99マシンのビクトリーロボへの合体をも阻もうとしたがいずれも失敗。
直後に展開された巨大戦では火山弾も通用せず、連続ラダーボンバーに怯んだ末、ラダーホイールクラッシュでマグマの流れ出した穴へと、これを塞ぐ形で放り込まれ爆死。災魔による最初の大災害はここに食い止められる事となった。
岩石サイマ獣強化マグマゴレム
登場話数:第11話「灼熱の2大災魔獣」、第12話「決死の新連結合体」
大魔女グランディーヌの力により、死亡したマグマゴレムが強化再生を遂げた姿。
全身が燃え盛る炎のように赤くなり、棍棒でビクトリーロボのブレイバーソードを叩き折るほどのパワーを発揮する。また目から光線を発射し、姿を現す直前に倒されたばかりの火炎サイマ獣ヘルゲロス死霊体の亡骸を、ゴレムサイマ獣へと強化再生させた。
大量に蓄えたマグマのパワーを発揮し、ゴレムヘルゲロスとタッグを組んで一度はビクトリーロボを敗北に追い込んだが、ゴーライナーが連結合体したグランドライナーには圧倒され、グランドファイヤーを受け再び爆散。しかし、この時複数の破片が地上の各所へと散らばり、これが後にゴレムカードへと変化する事となる。
後に第28話でも、訓練シミュレーターの映像という形で登場。
あくまでシミュレーション用に作られたものだが、協調性のないライナーボーイがチームワークを乱したため苦戦する事になった。
備考
デザインは下條美治が担当。制作サイドから特に具体的な注文がなかった事もあり、「溶岩の巨人」という要素をストレートに表現した一体となっている。また強化マグマゴレムについては下條の手によるものではなく、単純なリペイントという事で現場での処理となったのではと述懐している。
一話限りの戦隊怪人としては珍しく、日本国内で完成品の玩具が販売された一体でもあり、放送当時発売されたアクションフィギュア「レスキューバトラーシリーズ」には強化後の赤い姿でラインナップされている。発売時期から考えると同シリーズの販促を兼ねての作中への登場とも考えられる。
『パワーレンジャー』シリーズとしての海外販促を念頭においてか、所謂アメトイによく見られるスプリングギミックが内蔵されているのも特徴で、実際に翌年の『パワーレンジャー・ライトスピード・レスキュー』放送時にもほぼそのままの仕様で海外でも発売されている。
関連タグ
冥獣トロル:『魔法戦隊マジレンジャー』に登場する敵怪人の一体。物語の最初に現れた「巨人」の要素を含む怪人であり、さらに作中で複数回にわたって登場する上に強化形態も用意されている等、様々な点で共通項が見られる
ゴーレムメギド:『仮面ライダーセイバー』に登場する敵怪人の一体。マグマゴレムと同様に番組の初回に登場した、ゴーレムモチーフの怪人という共通項を有する