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グランドライナー

ぐらんどらいなー

グランドライナーとは、特撮テレビドラマ『救急戦隊ゴーゴーファイブ』に登場する巨大ロボの一つ。
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概要編集

5両の巨大列車・ゴーライナー「連結合体」することで完成する超巨大ロボ。ゴーゴーファイブ2号ロボにして、スーパー戦隊シリーズとしては初となる「列車をモチーフとした巨大ロボ」でもある。

合体前のゴーライナーの各車両が、いずれも99マシンマーズマシンをその内部に格納できるだけのサイズなのもあり、ゴーゴーファイブが使用する巨大ロボの中でも群を抜いて大きく、巨大サイマ獣が相対した際には文字通り仰ぎ見ては威圧されることすらある(※1)ほか、ライナーボーイはその肩に乗れるほどである。

また、右肩のゴーライナー1、左肩のゴーライナー2の各先頭部をそのまま正面に配することで、ビクトリーロボ以上にアシンメトリーさが強調されていたり、格納状態では目元を覆っていたカバーが、合体完了に合わせて遮断機のように左右に持ち上がり頭飾りを形成するなど、外見上でも様々に個性的な要素が盛り込まれているのも特徴の一つと言える。


グランドライナーは、激しくなる災魔一族との攻撃に対抗するため、本来99マシンの輸送を担っていたゴーライナーに急遽変形・合体システムを組み込んだことで初めて可能となった形態である。その性質上ビクトリーロボではパワー負けしてしまうゴレムサイマ獣への対抗手段として活用された。

元が輸送車両であるがゆえの重装甲ぶりを活かした耐久性の高さと、右肩のガトリング砲「ライナーガトリング」や左肩のミサイルポッド「ライナーホーミング」といった、実弾装備を主体とした火力の高さがグランドライナーの最大の強みであり、実体を得てパワーアップしたゴレムサイマ獣でさえも打ち破るほどのパワーを発揮する。


グランドストーム!

必殺技として、ライナーガトリングとライナーホーミングの一斉掃射で敵を吹き飛ばす「グランドファイヤー」と、ガトリングとホーミングを両拳に装着し、これらを発射しながら強烈なパンチを敵に叩き込む「グランドストーム」の2つを持ち合わせており、後者はビクトリーロボと同様に、技を繰り出す際に「怒りの拳よ、灼熱の嵐を呼べ!」と口上を切るのがお決まりとなっている。


(※1 もっとも、他のロボと並び立った際などはそれらと殆ど変わりないサイズに落ち着いてしまっていたりと、撮影の都合上こうした設定上での巨大さが映像に反映されることは稀だったりする。一応、他ロボとの対比ではグランドライナーが一番大きくなるように撮影されている他、OV『救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士』では敵がグランドライナーと先に戦うため、その後に登場するビクトリーロボのサイズを意図的に小さくなるように撮影されたりもしている)


数々の「難点」編集

このように高い戦闘能力の持ち主であるグランドライナーであるが、一方で以下に挙げるような難点も複数抱えていたりもする。


第一に挙げられるのが「パイロットへの著しい負荷」である。これは前述した通り、急拵えで合体システムが組み込まれたがゆえに発生したもので、前述の必殺技を繰り出す際には余剰エネルギーがコックピット内へと逆流し、それによって生じた電磁波がパイロットにダメージを与えてしまう。

第二の難点は「他のロボとの併用が不可能」というもの。グランドライナーがそのパワーを発揮するに当たって、ゴーライナー単独ではそれに必要なエネルギーを賄うことができないのか(※2)、合体の際には各車両に対応する99マシン(もしくはマーズマシン)を搭載している必要がある。このため、グランドライナーを運用する際にはビクトリーロボが使用できず、逆にビクトリーロボを使用する際にはグランドライナーに合体できない、といった具合に2体のロボが併存できなかったりする。

そして一番の難点と言えるのが「通常の巨大サイマ獣とは相性が悪い」ということである。グランドライナーには、ビクトリーロボのようにプラスエネルギーを利用した兵装が全く備わっていないため、マイナスエネルギーの塊である通常の巨大サイマ獣相手には自慢の火力も有効打にならない。実際に、登場から間もない頃のサイバギルド戦でこの難点が露呈しており、これ以降は状況に応じてビクトリーロボとグランドライナーとを使い分ける、というスタイルが採られていくこととなる。


これらの難点のうち1点目は後に改良され、2点目も冥界魔闘士戦までに短時間だけではあるものの、99マシン未搭載状態でも活動可能とされている(※2)。またマーズマシンが開発されたこともあり、こちらを搭載して戦ったこともあった。

しかし3点目については、結果的に最後まで改善された形跡が見られず(死霊サイマ獣相手にトドメを刺したケースがないため)、加えて物語後半よりゴレムサイマ獣が登場しなくなったこともあり、作中におけるグランドライナーの出番を大幅に減少させることにも繋がる格好となった(※3)。


(※2 元々のコンセプトが99マシンとゴーライナーの、マシン10台分のパワーを使うロボであるためでもある。そのため、後に未搭載状態で活動可能となってからも、搭載状態に比べると本来のポテンシャルを発揮できている訳ではないと見る向きもある)

(※3 もっとも、出番が少ないとは言っても最終決戦など要所要所で出番はあり、またグランドライナーを所謂「基地ロボ」の枠組みとして捉えた場合、活躍の度合いはむしろ多い方でもあることに留意すべき必要はある)


玩具編集

  • DX 連結合体グランドライナー

1999年6月に発売。ファイブライナー形態では全長1.3m、グランドライナー形態では全高384mmにも及ぶ大型商品として発売され、ギミックの面でも変形合体や他のマシンの格納など、作中での描写を一通り再現可能となっている。

また、別売りのDXロボ玩具に対応したキャリングカーゴパーツも付属しており、グリーンホバーに装着して他のマシンの運搬形態としたり、後に発売された「DX超合金 流星合体ビクトリーマーズ」付属のマーズキャノン(ジェットランス)と、ゴーライナー5とのジョイントとしても活用可能となっている。

中古品では高確率で、ゴーライナー1と2の屋根にあるパンタグラフパーツが欠品している事が多い。


当時、艦載機を格納するいわゆる「母艦ロボ」「箱ロボ」としては規格外の売り上げを記録し、小売や問屋などから「黒いダイヤ」と称されたこともある(※4)。その一方で『パワーレンジャー・ライトスピード・レスキュー』として海外展開された際には、日常的に鉄道に接することが少ないアメリカの土地柄が災いし、日本とは逆に深刻な売上不振に陥ったという。


(※4 これについては、当時発行された「地域振興券」効果も追い風となったのではないか、と見る向きも一部には存在する)


2020年2月17日受注開始、同年7月発送。プレミアムバンダイ限定で受注販売されたもので、ギミック的には上記のDX版のそれを踏襲しつつ、さらにミニプラらしく各関節の可動も大幅に追加され、99マシンを格納した状態でも様々なポージングが決められる他、腕に関しては(マシンを未格納状態とする必要はあるものの)追加の肘関節パーツを装着し、さらなる可動性の向上を図ることもできる。


その大きさもDX版には及ばないながらも、ファイブライナー形態では全長0.91m、グランドライナー形態では全高270mmと、スーパー戦隊シリーズのスーパーミニプラとしては最大のサイズを記録している。スーパーミニプラ全体に目を広げても、これと同規模のサイズの持ち主が全高280mmのキングジェイダー(『勇者王ガオガイガー』)ぐらいしかいない辺り、如何にグランドライナーが規格外のサイズであるかが窺えよう。


備考編集

前述の通りシリーズ初の列車モチーフの戦隊ロボであるグランドライナーだが、そもそも従前までのスーパー戦隊シリーズでは、列車というモチーフは敢えて避けられてきたという事情があった(レールの上を走るという制約などがあったため。ゴーライナーは一応前述の通り、道路も走れるよう設定されてはいる)。


それもあってか、デザイン作業も難航を極めたとされ、円や三角、台形など子供にも認識可能な形状をモチーフとして試行錯誤が続けられた他、当初は1両で5台の99マシン全てを格納可能な母艦というアイディアも提示されていた。合体システムはその後、早期に決定稿に近いものへと改められ、肩にデザインのポイントを置くという点もこの時点で既に固まっていたようである。

特徴的なギミックを持つ頭部についても様々な案が出され、駅舎、駅員、パンタグラフ、信号に至るまで鉄道に関するあらゆる要素から発想・検討が重ねられた末、前述の通り遮断機をイメージした案が決定稿に繋がった。


関連タグ編集

救急戦隊ゴーゴーファイブ

戦隊ロボ ゴーライナー ファイブライナー


隠大将軍:『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する巨大戦力の一つ。グランドライナーと同様に、レッドの搭乗する巨大戦力が頭部や胴体以外の部位を構成しており、その部位が右腕であるという点でも共通項が見られる


トラベリオン キョウレツオー トッキュウオー ディーゼルオー エックスエンペラー キングエクスプレス:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、複数の列車型マシンによって構成される戦隊ロボ達。このうちトラベリオンとトッキュウオーは、「5両の列車型マシンによる合体」「構成マシンの中にSLモチーフのそれが含まれる」という点でグランドライナーとの共通項を有する


歴代2号ロボ

ブルタウラスグランドライナータイムシャドウ

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