「ジルフィーザ様、よくぞお呼び下さいました」
登場話:第18話「逆襲のVランサー」
概要
冥王ジルフィーザの所有するカードから生み出された天のサイマ獣。ジルフィーザの腹心的存在であるため、主君への忠誠心は他のサイマ獣と比べても殊更強い。
その名の通りテンプレな蜘蛛の怪人と言うべき外見をしており、ジョロウグモを思わせる黄色と黒のストライプが特徴。両肩からは鋭い角が生え、胸部には左右4つで計8つの蜘蛛の目が付いている。
策士サイマ獣の名の通り、その戦法は分析ありきの物であり、予め分析した相手の武器を無効化する「スパイダ空間」と言う特殊空間を展開して戦うが、分析していない武器を始めとした「想定外の事態には滅法弱い」という策士キャラにありがちな弱点も抱えているのが難点。
戦闘では蜘蛛らしく相手の自由を奪う蜘蛛糸による拘束技や、全身からの電撃で攻撃して来る。
活躍
ゴーゴーファイブを確実に葬るため、使い魔インプスを囮に5人の能力を分析して逃走。
その後、捕えたマトイを囮に特殊空間へと残る4人を呼び寄せ、そのまま5人を全滅させようと画策する。自身の作り出す「スパイダ空間」ではスパイダラスが入手した武器は全て封じられてしまうため、マトイ以外の4人は窮地に陥る。
だが、生身で異空間に突入してきたモンド博士のもたらした新武装「Vランサー」はデータがなかったため、対処できずに押されてしまう。
続け様に繰り出されるビッグブイバスターでジルフィーザが大ダメージを負うや、彼の前へ出て「ジルフィーザ様、命を懸けてもお守りします!」と彼への深い忠義を見せる。
だが、次の瞬間スパイダラスはジルフィーザから鉾で身体を貫かれてしまう。
突然の出来事に「何故……?」と返すと、ジルフィーザは冷酷にこう返した。
「一度、唇から出た言葉に偽りは許されぬ…」
その言葉と同時に自身の身体を貫く鉾を抜かれると、スパイダラスは「ジルフィーザ様ァァッ……」と主君の名を叫びながら死亡。
余りの理不尽な仕打ちに「何て奴だ……」とレッドが呟く中、ジルフィーザは「スパイダラスよ、言葉に偽り無くば、命を懸けてゴーゴーファイブを倒せ!」と言い放ち、ピエールにその後の処置を命じて退散。
ピエールは彼の行いに「何という厳しいお方だ…」と戦慄しつつも、いつものように再生カードをスパイダラスの死骸に刺し、巨大な死霊として復活させる。
かくして巨大化したスパイダラスは身体から放つ電撃でビクトリーロボを攻撃するも、ラダーキャノンに怯んだところに止めのビクトリープロミネンスを喰らって爆散するのだった。
余談
モチーフは蜘蛛だが、カラーリング的にはジョロウグモと言った方が近いか。
『百化繚乱[下之巻]』にて、デザインを担当した下條美治氏は「悪魔的な共通チーフとして背中に翼を付けており、頭部の形状は自転車乗りのヘルメットをイメージした」とコメントしている。
声を演じた梅津氏は3年前の『激走戦隊カーレンジャー』にてNNネレンコの声を担当していた。続く2年後の『百獣戦隊ガオレンジャー』ではカラオケオルグの声を演じる事となる。
リメイク版にあたる『パワーレンジャー・ライトスピード・レスキュー』ではアラクノア名義で登場し、高乃麗女史が吹き替えを担当する。
関連タグ
バラハッカー、SSパマーン、ゴビース:90年代に登場した、同じくデータ頼みで想定外に弱い先輩達。
研究のアバウタ:11年後に登場する、同じく敵のデータを事前に分析してから事に当たる後輩。想定外の事態に弱い点も共通。
磁石忍者ジシャックモ:『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する蜘蛛モチーフの後輩。